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幼馴染と行く異世界転生~亜人を保護しましょう~  作者: 春風
第三章 学園編 俺とエルフと二度目の龍
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3.今日は念話がよく飛んでくる日だなぁ………

遅ればせながらあけましておめでとうございます!

今年もしっかりと更新していきます!


って言いながら前回から一週間以上放置しちゃったんですけどね………。

 母さんの報告を聞いてから約3日後。



 勇者召喚の話は、大陸中に瞬く間に広がっていた。





「ねぇ、聞いた?勇者召喚の話」


「聞いた聞いた。あのガルザードでしょ?」


「そうそう。ここ1年でやたら問題が起きてる国だよ」


「第三王子が死んだり、レイスが王城凍らせたりね」


「挙句この前のドラゴンに一番最初に襲われた所だもんね」


「あれ?今気づいたけど、勇者召喚があったって事は、魔王が出現したって事!?それやばくない!?」


「今更?ほんとにだったらこんなまったりしてないって。魔王は出現してないって話だよ」


「え~ホント?それ、何処情報?」


「教皇様直々のお言葉だってさ」


「マルスメティア代表であり、神巫女(カンナギ)である教皇様のお言葉なら確実だねぇ。ん?でもそれじゃあ、なんで勇者召喚が?」


「それがね、ガルザードに教皇の孫であるティオ様が慰安に行ってたらしいのよ」


「じゃあ、ティオ様が勝手に?信じられないわ」


「私も、あの災害が起きた地域や貧困国に進んで慰安に回る『聖母のティオ』様が、そんな事を勝手にするとは思えないわ」


「というより、世間一般誰もそんな事信じてないわよ」


「つまり?」


「ガルザードの連中が何かしたとしか思えない、というのが各国の総意よ」


「そうね。実際あの国は、白金冒険者だった第二王妃の『氷の魔女(フリージア)』を失ってすぐに首都が飛竜によって落とされているわ」


「なるほどね、『自国を守る防衛としての駒が欲しかった』ってところかしらね」


「それにしても愚行だわ。各国からの批判が来るのは当然のはずなのに」


「戦争を起こされたら勝てないのはあの国のはずなのにね」


「それほど追い詰められてたって事よ」


「それよりも、私はティオ様が心配だわ。勇者召喚をさせられたって事は、ガルザードの連中に逆らえない状況って事よね」


「そうね、本当に心配だわ。今のあの国なら、どんな行動に走ってもおかしくないものね」


「前国王の頃は、人類至高主義が少し凄かったものの善政を敷いていたはずなのにねぇ」


「何処からおかしくなってしまったのでしょうね」




 説明ありがとうございます!


 以上、廊下の端っこで雑談する上級生女子集団からでした。





 そう、学園生ですら今回の事態をここまで把握しているのだ。どれだけこの話が大きくなっているかはお察しだろう。



 この件でマルスメティアは、即座にガルザードに対して抗議を入れた。


『魔王の出現は伝えられていない。何故このような事をしたのだ。そして、ティオと連絡が取れなくなっている。即急にティオを返してもらおうか』


 これに対し、ガルザードは黙秘を決め込んでいるのが現状だ。


 そして現在、マルスメティアは周辺国との連携を図っている状態だ。連携が取れ次第、戦争になるだろう。

 勇者はもう召喚されてしまっている。召喚された人数も、能力も、現在の戦闘力も何もわかっていない。手を打つなら勇者が成長する前の、早い方がいいだろうからな。



 実際、ガルザード帝国内はかなりきな臭い事になっているらしい。


『首都であるブラインの十字大通りは、いかにドラゴンの襲撃を受けた後とはいえ、恐ろしいくらいに人の気配が全く感じられねぇ。それなのに、夜になるとひっそりと動く人影が至る所で見られる。明らかに普通の街じゃねぇよ、アレは』


 ガルザード帝国内部でフランを探すミナ姉の弁だ。


 この事態を受けてミナ姉は休憩時間を削り、フラン捜索に全力を注いでいるらしい。

 それにしても、ここまでミナ姉が全力を尽くしても見つからないとは、フランはどこに行ってしまったんだろうか?本気で心配だ。






「よし、今日の授業は以上だ」


「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」


 そんな最中のとある日の授業終わり。


「………兄様」


 授業が終わると同時にシロが駆け寄ってくる。


「………これからどうするの?」


 俺より少し身長の低いシロが、見上げるような上目遣いで首をかしげる。無駄に女子力の高い動きだな。


「そーだなー。少し腹減ったし、町の方に出て買い食いでm―――」


『怜司。ごめん、ちょっといい?』


 シロの質問に答えようとした時、突然夕莉から【念話】が入る。


「すまん、シロ。ちょっと待ってくれ」


「………ん」


 シロに一言言ってから、【念話】に集中する。


『どうした?お前から時間外にかけるのは珍しいな』


『怜司に指示を仰ぎたい事が一つあるの』


『おう、言ってみな』


『私が族長になってからは怜司の指示通りに、トリス以外は誰一人として外に出させなかったのよ』


 確かに、夕莉が族長になったばかりの初めの方に、これからの村経営方針を聞かれた時に指示をいくつか出したのは覚えている。


 ・エルフ(ダーク含む)は村の領域から出ない事

 ・全員平等に平和に、健康で過ごさせる事

 ・訓練はできる限り行って、自衛を覚える事

 ・夕莉自身で見回りを行い、村の質を上げる事


 こんな感じだったはずだ。



『でも今朝、村の見回りをした時に、数名のエルフが行方不明になっていたのよ』



 詳しく聞いた。


 夕莉が恒例の見回りをしていると、成人した(200歳越え)のエルフとダークエルフから、自分の子供が昨日から帰ってこない、という訴えを受けたらしい。


 いないのは、エルフ3人とダークエルフ1人。全て女子。


 質が悪い事に、いなくなったダークエルフがダークエルフの元族長の娘らしく、ダークエルフ全体が不安がっているらしい。

 更に一部のダークエルフ(年長者達)は、エルフが何かしたと疑っているらしいのだ。


『それで探しに行きたいのだけども、村のエルフを外に出さない方針を立てた時に、私自身の外出を禁じる事を引き換えにしてるのよ』


『なるほどな。だからどうすればいいか、か』


 つまり、夕莉が聞きたいのは『許可』だろう。

 方針撤回して、自身で探しに行ってもいいかって事だろうな。はなから自分で何とかする気なんだろう。


『わかった、それに関しては俺に任せな。俺が何とかして探してやるよ』


『えっ、でも、怜司が動くくらいなら、いっそ―――』


『そんくらい気にするな。俺がやりたいんだよ。俺だって夕莉の為に何かしたいからな』


『怜司………』


 それに俺も、エルフ女子が行方不明とか、確実に寝覚めが悪くなる。凌辱とか大っ嫌いなんだよ。


『だから、夕莉は周りをまとめる事に集中しな。それと、外部からの防御案もあるから、それも後で連絡する』


『わかったわ。色々ありがとう。怜司の為にも村をまとめ上げて見せるわ』


 夕莉の決意を聞いて、念話が切れる。



 さて、どうやって探そうか………。



『レイ、ちょっといいか?』


 すると、次はミナ姉から【眷属念話(クランコール)】が来る。


『おっと、どうした?』


『フランの事には直接関係しないんだが、ついでに勇者について探ってみたぜ』


『おぉ、すごいな。よく見つからなかったな』


 勇者については、各国家でスパイを送り込んでいるのに、未だに情報が一つも流出してないという徹底隠蔽がされてるらしい。


『前にラーナに聞いた【魔力操作(サイコキネシス)】が思いの外便利なんだよ』


 そういえば、ミナ姉は【魔力操作(サイコキネシス)】習得組だったな。


 【魔力操作(サイコキネシス)】と【魔力武装(オーラファイト)】に関しては、便利なのに使用者が少ないので、この世界に戻ってから知り合いにはできる限り教えている。まぁ、知り合い少ないんですけど。

 その中でも、ラーナとクリス先生は即座に覚えた組だ。

 剣士(フェンサー)4人組は、現在特訓中だったりする。【魔力武装(オーラファイト)】は便利だしな。使えるだけで全然違う。


『それで分かった事だが、今回召喚された勇者は一人だ。そいつは男で、成人したてらしい』


『それが分かったのは、でかいぜ!』


『よせやい。もう一つ情報があるんだが、現在はガルザードの外で戦闘訓練を行っているらしい』


『なら、落とすのは今のうちか』


『そうでもない。帰還の笛を持っているらしい』


 『帰還の笛』とは、普通の縦笛の見た目で2回吹く事ができる。最初に吹いた所を記録し、2回目に吹くと最初に吹いたポイントに転移(テレポート)するという、ダンジョン御用達の帰還アイテムだ。

 その効果の高さと便利さ、また手に入るのがダンジョンの宝箱のみという希少性から、かなりの高値で取引される物だ。


『それじゃあ、駄目だな。連絡手段は持ってるだろうなぁ』


『あぁ。あ、後もう一つ。今回の勇者は亜人が大好きらしい』


『大好き?』


『あぁ、なんでも召喚されて最初に望んだ物が、エルフか獣人の奴隷らしい』


 あ、これ絶対駄目なタイプの勇者だ。この世界の害悪確定勇者だろう。


『了解した。警戒度を上げるわ』


『おうよ、じゃあ引き続きフラン捜索に移るわ』


 そう言って【眷属念話(クランコール)】が切れる。



 この情報は早く広めるべきだろう。



「シロ、すまんが少し急用ができた。オルの所に行ってくる」


「………ん。………それは私も付いて行っちゃダメ?」


 先ほどと同じく、上目遣い+小首傾げるのコンボを放つ。


「んにゃ、かまわん。一緒行くか」


「………ん」


『レイ、ちょっといいかしら?』


 突然、母さんからも【眷属念話(クランコール)】がかかってきた。


『今日は念話がよく飛んでくる日だなぁ………』


『うん?どうかしたの?』


 俺の呟きは偶然【眷属念話(クランコール)】に乗ってしまい、母さんが疑問気な声を上げる。


『いや、こっちの話。んで、大丈夫だけど、どうしたの?』


『実はね………』


 母さんは言葉を溜める。





『またドラゴンが出現したの』





 またぁ!?

レイ「最近母さんの念話で話が終わるような?」


話を切りやすいタイミングなんです!

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