21.なっ………!?
自分が戦闘描写を書くのが苦手なのは、どのゲームでも脳筋志向でプレイしてしまうからではないかと唐突に悟りました。
だってしょうがなくないですか?脳筋プレイすごく楽しんですよ?ス〇ブラXとか、終点でア〇クは定番ですよね?
12/06:修正しました。
【魔力供給】
↓
【充填】
新スキルでも無く、普通に前使ってました………。
ドラゴンに大ダメージを与えられるかもしれない手段。
それは『体内攻撃』だ。
よくいるじゃないか、部位破壊したらダメージ通るようになる奴。コイツもそうなんじゃないかってな。
実際コイツは魔法が効かないくせに、目や口と言った所に飛んできた魔法は、目を閉じたり腕で覆ったりとガードしてるのだ。だから魔法が効かないのは『鱗』なんじゃないかって思ったんだ。
実際【精霊憑依】の3分はドラゴン撃破には短すぎる。
ならば大ダメージを与え続けるしかない。そうなったならば正直魔法無しでは厳しい所がある。
目の前にある青い魔法式が浮かんだ長剣―――それっぽいから『聖剣』でいいや。こいつを奴にぶっ刺したい。そうすれば中まで攻撃できるだろう。
だが奴は俺を完全に警戒している。今の所、隙は無い。
ならば不意打ちだ。その為の【縮地】がある。
だがあの高速移動中は体の動きが取れない。動けた頃にはすでに移動先なのだ。
目の前の聖剣。その距離は2mほど。
リボルが魔法陣ギリギリに出現した為に俺との距離が開いてしまっている。それを拾うには移動中に拾う必要がある。一度でも止まってしまうとドラゴンに気付かれる可能性が出てしまう。
『賭け1』:【縮地】中に別のスキルは使えるか?
『賭け2』:【縮地】の速さより電撃は速いか?
『賭け3』:そもそも内側に魔法は効くのか?
時間が惜しい!行くしかない!
俺が行動を起こそうとした時、ドラゴンが大きく息を吸う。
このタイミングで向こうも動くのかよ!?
今の俺なら、あのブレスを避ける事は出来る。だがそうすると俺の後ろにいる冒険者一団が直撃する。
母さんとシロを守る!
『シーラ!予想外の一発本番だが行くぞ!』
『かまわないっすよ!レイ先輩からもらったスキルの力見せてやるっす!』
【眷属念話】でシーラと言葉を交わす。
ドラゴンが息を吸うのをやめる。
来るっ!
『行くぞ!』
『はいっす!』
「せーの………」
『「【防衛意志】ッ!」っす!』
両腕から銀色の光が溢れ出す。
ギュォォォォォアァァァァァァ!
ドラゴンがブレスを吐く。
『次ッ!』『はいっす!』
『「【範囲防御】ッ!」っす!』
両腕を左右に振り抜く。
ブレスが俺に当た―――
キュピィィィィィィィンッ!
その直前に銀色の光の壁に阻まれる。某汎用人型決戦兵器が使う、うんちゃらフィールドのような壁だ。
その壁は消滅する事無く、ドラゴンのブレスを防ぎ切った。
【防衛意志】:発動時に『守る』という意思が強ければ強いほど、次に発動する防御系スキルの効果を格段に上昇させる。
【範囲防御】:指定した範囲に一枚の防御壁を張る。広げれば広げるほど防御力が減り、消費MPが増える。
【防衛意志】は、シーラが俺の眷属になった時に覚えたスキルだ。
ホント俺好みのスキルだよ。
今回は俺とシーラ、二人の【防衛意志】同時発動で、次に使用した【範囲防御】の効果を跳ね上げて何とかドラゴンのブレスを防ぎきる事が出来た。
奴はブレスを撃った直後で隙が出来ている。攻めるなら今しかない!
両足に魔力を込める。そして、一気に開放する。
「【縮地】ッ!」
土煙を上げながら思いっきり前に飛び出す。
その過程で聖剣に近づいた時、二つの賭けに挑む。
「【閃光張手】ッ」
右腕が電撃のバリバリに覆われる。
どうやらスキルが発動したようだ。
『賭け1』は成功だ!
俺がバリバリが強くなった瞬間、右腕が雷光を纏いながら右から左へと振り抜かれる。そのタイミングは俺が狙っていた通りに、聖剣の左側を駆け抜ける瞬間と一致した。
その結果、帯電の跡を残す振り抜かれた右手は、聖剣をつかみ取る事に成功する。
『賭け2』も成功だ!
【閃光張手】は電光石火のビンタを放つスキル。このスキルなら横に手を振り抜く際に、刺さっている聖剣を掠め取れるだろう。
そこで問題だったのが、【閃光張手】と【縮地】どちらが速いかだった。遅ければ意味は無かったからな。
だが成功した事により、完全にドラゴンの視界から逃げきる事に成功する。
【縮地】でドラゴンの足元に移動する。
ドラゴンは、まだ俺がさっきまでいた所を見渡して俺を探している。
聖剣を握った右腕を構える。
右腕に【王覇】を全力で一点集中させる。
MPは気にしない。まだまだ溢れんばかりの量があるのだ。流石【精霊憑依】。
気が付くと背中から溢れていた翼も、右腕に集まっていた。
一時的に翼が消えたが、その代わり右腕の【王覇】の出力が跳ね上がる。
こんな使い方もあるのか。完全に無意識だった。
突然の暴威的な魔力にようやくドラゴンが反応し、下を向こうとする。
「セイッ!」
その前に全力で聖剣をぶん投げる。
自分でも予想外の速度で聖剣が飛び、ドラゴンの胸元めがけて飛んで行く。
聖剣がドラゴンに当たる前に、俺自身もドラゴンに向けて飛び上がる。
聖剣がドラゴンに直撃する。
ガァァァァァァァァァッ!?
ドラゴンの悲鳴が上がる。
聖剣は『刺さった』。
それを確認すると同時に、飛び上がっていた俺は聖剣を掴む。
聖剣は思いの外しっかりと刺さっており、俺が掴んでもまだ刺さっている。
最後の賭けだ!
聖剣を両手で握り、魔力を込める。
「【魔力爆散】ッ!」
聖剣を伝わり、ドラゴンの内側でスキルが発動する。
………ドゥンッ!
ギュァァァァァァァァッ!?
爆発地点の付近から魔力が噴き出す。
それと同時にドラゴンが再度悲鳴の絶叫を上げる。
どう見たって効いているッ!
だがそろそろ地面に落ちるか!?と思っていたのだが、全然そんな気配は無い。
意識してみると、いつの間にか復活していた翼が空中で態勢を整えてくれていた。
『翼の制御は任せなさい!』
『シーラだけに活躍はさせないのです』
『じ、自分も頑張るっすよ!』
どうやら、精霊組が制御してくれていたようだ。ココはありがたく頼らせていただこう。
『わかった、任せる!』
これで俺は攻撃に集中できる。
「フッ!」
聖剣を引き抜き、【魔力爆散】の影響で内側からダメージを負っている胸元を全力で切り付ける。
聖剣が刺さった傷が広がる。
「ハァッ!」
再度、逆サイドから切り付ける。
刺傷を中心に大きな『×』の傷跡が残る。
ギュルァッ!
ドラゴンが右腕で俺を払おうとする。
剣を下に振り抜いた形で体勢が崩れている俺に、極太で鋭利な右手が迫る。
『翼を一時的に抑えてくれ!』
『了解なのです!』
精霊組に指示を出しながら聖剣を左手に持ち替え、右腕を体と垂直になるように向ける。剣を振り抜いた後なので、腕は下を向く。
そして即座に右腕に魔力を込め、スキルを発動する。
「【噴火】!」
空中にいる今の状態で右腕から魔力を噴出すると、その勢いに体が強制的に動かされる。まぁそれが狙いだが。
胴体を軸に体が回転する。出力を上げると更に回転速度が上がる。
初期位置が下に向けて撃ったので、回転速度が上がるにつれて上に浮き上がる。
イメージは某巨人と戦う兵団のような回転方法と言えばわかりやすいだろう。
そのまま浮き上がり、右腕を回避する事に成功する。
通り抜けた右腕の上に乗る。
『オーケーだ!もう一度頼むぞ!』
『わかったわ!』
再度翼を展開して制御をお願いし、俺は再度ドラゴンに突撃する。
「はぁッ!どらぁ!」
広がった『×』の傷に集中攻撃を行う。出来る限り傷口を広げる事に専念する。
ギャァッ!ギュォォァァァァァ!
だが、ドラゴンはそう簡単には攻撃させてくれない。
再度、左手で払おうとする。
もう一度、【噴火】で回避しようとした瞬間、反対側から右腕も迫っていた。
それは俺が避けようとした左腕の上を通過する軌道。
こいつ、俺の移動先を察知してッ!?
咄嗟に聖剣を放り投げ、両腕をそれぞれ左右反対に向ける。
「【二重詠唱】!【二重噴火】ッ!」
両腕に魔力を集め、一気に放出する。
両腕を使った回転力は即座に先ほどよりも早く回り、急激な軌道変化を起こす。
上に飛び上がろうとする回転を、左腕より出力が上な右腕を使って下に飛ぶように軌道修正したのだ。
その咄嗟の判断のお陰で、両の腕から回避することに成功する。
その過程で聖剣を放り投げてしまったが、その回収自体は簡単だったりする。
「【浮遊剣】」
展開し直した翼で態勢を整えてから、右腕を上げてスキルを発動させる。
落下を始めていた聖剣は、スキルを発動した瞬間に動きを止め、やがてこちらに向かって飛んでくる。
そしてしっかりと俺の右手に収まる。
【浮遊剣】にはこんな使い道だってあるのだ。ロマンとネタだけで作ったわけではないんだよ?
ギュァァッ!
ドラゴンが空を切った両腕を握り、俺めがけて振り下ろす。まさしく鉄槌のような一撃が飛んでくる。
『精霊組、出力最大ッ!』
『了解っすよ!【充填】っす!』
『『【充填】ッ!』』
俺の号令に精霊組はスキルを使用して答えてくれる。
翼から再度魔力が噴き出す。
それを利用して横に飛ぶ。
『ラーナ!【二重噴火】だ!』
『了解なのです!「【二重噴火】ッ!」』
ダメ押しに、ラーナに頼んで【録音】のストック一つを使ってもらう。今の俺じゃ右腕に聖剣を持っているから【二重噴火】を自力で発動できないのだ。
【再生】で発動した【二重噴火を使って、飛翔速度を上げ余裕を持って回避する。
ドォォンッ!
空を切った鉄槌は地面に叩きつけられ、盛大に土煙を上げる。
咄嗟に【精霊眼】を発動させ、様子を伺う。
開かれた右手がそこまで迫っていた。
「ッ!?」
咄嗟に横に飛ぼうとするが、地上とは違った感覚に咄嗟のコントロールが出来ない。
あぁ、空中で動くのが難しいなぁ!?回避が難しい!
『再度最大出力ッ!』
『『『【充填】ッ!』』』
「だらぁっ!?」
何とか飛び退くも、一歩遅れた。
ドラゴンの詰めが俺を襲う。
ザシュシュシュッ
左腕に数回痛みが走る。一度しか爪が当たっていないはずなのに。
それを気にしている暇が無かったので、その痛みを無視しながらも飛び退いて地面に着地する。
「【縮地】ッ」
更にドラゴンから距離を取るように【縮地】を発動させ、全力で距離を空ける。
距離が離れたのを確認して、一瞬だけ左腕を見る。
力が全然入らないのだ。
「なっ………!?」
そこにはずたずたに切り裂かれた、血塗れの左腕があった。
制限時間まで、残り01:45
3分と銘打ったからにはこの一話でバトルを終わらせるつもりだったのに、終わらなかったです………。
次回では何とか終わらせて見せます!




