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幼馴染と行く異世界転生~亜人を保護しましょう~  作者: 春風
第二章 学園編 俺と学園とドラゴン
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20.さぁ、反撃の時間だ………!

年末の繁盛期に突入する前に色々考えた結果、定時DAYな水曜日と休みな土日でしか落ち着いて話を作れなさそうです。

なので更新は水曜日と土日のどっちかの週2で行きたいと思います。

 精霊が着ている服について説明しよう。


 精霊は魔力で出来ている事は説明したと思う。

 そんな彼らの服はどうしているか。


 自分の魔力で作っているのだ。


 だから精霊達は、自分の服は好きな様にいじるし、自分が思った時に好きな格好を出来る。またそんな仕様なので、MPの使い過ぎなどで魔力の維持が難しくなると崩れていく為、ダメージを負えば負うほどエロゲの様にボロボロになる。


 俺?【輪廻転生(リンカーネイション)】で上位精霊に転生した奴が普通の精霊な訳ないじゃん………。ちゃんとリアルの服を着ている。



 まぁ何が言いたかったかというと、精霊の服は自分で決めているという事だ。



 場面を戻そう。


 メイド服のラーナ。

 ドレス姿のシーラ。

 聖騎士風のリボル。


 緊急事態だと言っているのに、この連中は何故そのチョイスなんだと小一時間(ry。

 しかも、三人とも精霊としてのオーラを隠す事無く魔力をバラまいてるから、無駄に神々しいのが何とも。



「な、なんて魔力だ………!」

「まさか………あれは上級精霊か!」

「いや違う!特級精霊だ!」

「何ィ!?そんなクラスを三体も、だとぉ!?」

「あの白ローブは一体何者なんだ………」

「あいつなら、あのドラゴンにも!」



 ほら、大騒ぎ。



「………むふー」

「あらあら、凄いわねぇ」

「こいつは驚いた………」

「はぁ………!?」


 シロ、自慢げに胸を張らない。

 母さん、あらあらじゃなくてもっと驚いてほしいな。

 期待通りのオルとクリス先生の反応で俺もう満足だわ。


『本当にお前らは何でそんな恰好で出て来るんだよ………!ピンチだって言ってるのに、MPもそんなにバラまいて………』


『それはもちろん、主様を輝かしく見せる為なのです!』


『そうよ!アタシ達の王なんだから、もっとインパクトが必要よ!』


『や、やっぱり、自分の尊敬する人は周りに自慢したいっすからね………えへへぇ………』


 周りにバレない様に【眷属念話(クランコール)】で三人に文句を言うと、それぞれから理由が帰ってくる。

 ラーナとリボルは何を目指してるんだよ。そんな二人に巻き込まれず、シーラはそのまま純粋に育ってほしいと思う。


 というか、この三人がばら撒くMPがそろそろ勿体なくなってきた。急いで次に行こう。


『とりあえず分かった。お前らの演出は無駄にしない。だから、リボル頼むぞ!』


『勿論分かってるわ!私が必要なのね!』


『あぁ、リボルが必要なんだ』


 俺がそう言うと、目の前にいるリボルが撒く魔力が明かに増した。顔が見えないからよくわからないが、喜んでいるようだ。


『くっ、私もそう言われてみたいのです………!』


『リボル先輩、いいなぁ………』


 横の二人が心なし擦り寄ってくる。


 だぁっ!時間が無いんだ!そんなに構ってほしいなら、こうしてやる!


 横の二人の肩を掴み、思いっきり抱き寄せる。


「きゃっ!?」


「わぁっ!?」


 もうこれでいいだろ!?


「リボル!お前も来い!」

『【精霊憑依(フュージョン)】だ!』


 実際に呼びかけるとともに、【眷属念話(クランコール)】で指示を飛ばす。


『あぁ二人ともずるいわよ!』

「【精霊憑依(フュージョン)】ッ!」


 文句を織り交ぜながらも、指示通りにスキルを使ってくれるリボル。

 ていうか、文句の方が先だったな………。



 前に一度使った時と同じく、俺らの周辺に蛍の光のような魔力玉が大量に浮かび上がり漂う。

 それに合わせて、俺やリボル、ラーナとシーラも輝きだす。

 更に、元々精霊組がばら撒いていた魔力も淡く光り始める。



 薄い霧の様に漂っていた魔力や足元の魔法陣、それに加え俺らや光玉といった、様々な魔力が【精霊憑依(フュージョン)】に反応して光り始める。

 それらは複雑ながらも綺麗に絡み合い、色鮮やかで幻想的な光景を作り出す。

 その光景は、当事者である自分達から見ても素晴らしかった。惜しむらくは、俺も外側からこの光景を見たかった事か。


 その幻想的に光る魔力は、全て俺に吸い込まれる。


 霧のような魔力も。

 地面を照らす魔法陣も。

 周辺に漂う光玉も。

 美しく輝く美少女達も。


 そしてそれらが、一つに集まり切った時。



 俺から魔力が弾け飛ぶ。



 背中の両方の肩甲骨付近から魔力が噴き出す。

 その威力の余波でフードが外れる。

 更に、吹き出す勢いに負けて髪型が崩れ、金髪が広がる。


 数秒して、ようやく魔力が落ち着く。


「ふぅ………」


 マジですんごい勢いだった。【魔力操作(サイコキネシス)】でどうこう出来るレベルじゃなかった。ていうか、外にばら撒いていた魔力も吸収できるとは………。

 これがトップクラスの精霊3体分の魔力量か。正直これ以上の魔力と【精霊憑依(フュージョン)】していたら、俺自身が爆散しててもおかしくなかった。


「………どうなった?」


 自分の体を見てみる。


 まず、全身が淡く輝く虹色の魔力で覆われていた。

 どうやら自動的に【王覇(オーラ)】が発動しているようだ。全身が漲っている。確実にSTRやAGIといったステータスが上がっているだろう。


 そして、背中から羽が生えていた。


 背中から噴き出すように生える羽は、上部に地面と水平に広がる大きめの物、下部にも地面に向かって斜めに伸びる小さい物という2対の羽が出来ていた。

 恐らくだが俺の体から噴き出した魔力で形成されたものだと思う。

 半透明で淡く金色に光る薄い羽は、おとぎ話の妖精の羽の様でとても綺麗だ。



 結論。めっちゃ強精霊感が凄い。



『これが噂の【精霊憑依(フュージョン)】っすか!?聞いていた以上に凄いっすよ!』


『いや確実にこの前よりも凄い事になってるわよ………』


『やはり主様は流石なのです!』


 精霊組もこの驚き様だ。


 だがこの状態なら、いけるんじゃないか?


 ドラゴンと目が合う。

 奴の眼は、俺の様子を油断なく伺っていた。


 しまった、速攻で攻めるべきだった。思いっきり警戒されてしまった。



 さて、そんな奴の不意を衝くにはどうするべきか………。



 目の前には白い長剣が刺さっている。

 あれがリボル達が用意した『硬くて丈夫そうな武器』なんだろう。


『そうよ!あれは4代前の精霊王が、鍛冶精霊に作らせた長剣よ!ミスリルと精霊鋼の合金で作った剣に、精霊王自ら、『硬質化』の魔術式(ルーン)を刻んだ逸品なのよ!』


 それは凄そうだ。そんなもんがあの倉庫に眠っていたのか。


 魔術式(ルーン)とは魔法技術の一つだ。

 道具に刻む事で、その道具に特殊な力を付与できるという物で、かなり難しいと聞いている。


『でもそれ、玉座の間の壁に飾ってあったのをシーラが見つけたのです』


『うっ!?だってあんな所に堂々とこんな物が飾ってあるなんて思わないじゃない………』


 つまり、本当の功績者はシーラ、と。


『よし、シーラは後でご褒美を上げよう』


『ホントっすか!?わーい!』


 無邪気に喜ぶシーラ。ホントにいい子だ。


『あぁ………』


 悲しげな声を上げるリボル。全く………。


『安心しろ。リボルやラーナにも褒美はあげるから。ただシーラの方が多いだけだ』


『ほ、本当に………!?』


『あぁ』


『分かったわ!アタシの全力をあのドラゴンに見せてやるわ!』


 一瞬で元気になるリボル。ホントコイツはチョロ―――自分に素直だ。


 とりあえず、これほどの剣ならドラゴンの鱗にもダメージを与えられるかもしれない。


 それなら大ダメージを狙えるかもしれない方法がある。

 だがそれを成功させるには、2回ほど運に賭ける必要がある。


「だが、やるしかない」


 俺のステータスのLUKはSで限界突破してるんだ。賭け事なら絶対に負けないはずだ。

 そう自分に言い聞かせる。


 俺自身のスペックを上げれば、少しでも成功確立が上がるだろう。

 それならば、ちょうどいいスキルをリボルが持っている。


 【感情爆発(テラボルテージ)】だ。


 俺自身のテンションを上げるだけで、ステータスが上昇するならこれほど良い自バフも無いだろう。


 自分のテンションを上げる方法を俺は知っている。

 ここ一番という場面でよく行っていた方法だ。俺のルーティンと言っても過言ではない。



 簡単だ。思いっきり叫ぶのだ。




「ぅるらぁぁぁぁぁぁぁ!!!」




 腹の底から声を出すイメージで、全力で叫ぶ。


 喉のダメージなど気にしない。回復なんぞ自分でできる。

 周りの目など気にしない。そんなもん既に目立ってるわ。


 気合が入るとともに、全身を包む【王覇(オーラ)】が輝きを増す。


 分かる、分かるぞ!

 自分で実感できるレベルでステータスが上がっている。

 これならいける。


 【精霊憑依(フュージョン)】の制限時間は3分。

 光の巨人と同じだ。


 それまでにケリをつけて見せる。



「さぁ、反撃の時間だ………!」

まさかこんなに忙しくなるとは思わなかったんですよねぇ………。

見通しが甘かったです。

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