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幼馴染と行く異世界転生~亜人を保護しましょう~  作者: 春風
第二章 学園編 俺と学園とドラゴン
55/121

4.ホントに二人とも、何でそんなスキルを覚えたんだか

序章の部分を完全に更新しました!

内容自体は大した変化はありませんが、話をまとめたのと文章をいじったので、少しは読みやすくなったのではないかなって思います。

 さぁさぁやってきました、迷宮都市グランディア!





 前話した通り、グランディアは大きな城壁で囲まれている。



 理由は皆さんお察しの通りの迷宮恒例のアレだ。


 『迷宮から出てきた魔物を外に出さない為』だ。


 この世界でもそれは一緒っぽい。



 この世界にはいくつかの迷宮が存在する。


 グランディアの迷宮は、その中でも一番大きい迷宮であり、迷宮内の階層も他とは段違いに多い。

 他の迷宮が20~30階層なのに対して、ここは100階層あると言われているらしい。


 『らしい』って言うのは、誰も踏破したことが無いからだ。

 それでも階層数を知っている理由は『神からのお告げ』なんだとか。


 絶対アルカナが、興味本位でゲームバランス考えずに作り出したんだんだろうな。


 そしてバランス考えず作り出されたここの迷宮は、攻略難易度もアホみたいに高いらしい。



 この迷宮は、物語の迷宮のテンプレでできている。



 迷宮では魔物が出現する。


 迷宮で死んだ生物は迷宮に吸収される。


 迷宮のフロアには宝箱もあるが、罠もある。


 迷宮のフロアの何処かにある階段を降りると下の階層に行ける。


 迷宮は階ごとに環境や敵が変わる。


 各十階層ごとにボスがいる

 各十階層ごとにセーブポイントのような場所があり、次回以降そこから入る事が出来る。


 迷宮の魔物は下に行けば行くほど強くなる。


 迷宮の宝箱は下に行けば行くほどいい物が入っている。



 そして迷宮には、階層の強さに釣り合わないほどの魔物が出現することがあり、その魔物は迷宮を徘徊する。


 お察しの通り『迷宮の掃除屋』と呼ばれる存在である。

 曰く、安全な階層で留まり続ける冒険者を蹴散らす存在であるらしい。


 それが迷宮から出て来る事がある。



 絶対設定ミスだろぉ?



 勿論『迷宮の掃除屋』なんて呼ばれる魔物が弱い訳が無い。

 迷宮から出てくれば、たちまち外は地獄と化す。


 十数年前も一度迷宮から出てきた事があるらしい。

 その時は破壊活動の途中で、なぜか迷宮に帰ったので被害は少なかったらしいが、それでも町が半壊したらしい。


 てか、それ母さんの話で聞いた事ある気が………?



 まあそんな難易度・危険度と共にクソ高い迷宮だが、その分武器や防具にするにはいい素材も集まりやすく、宝箱の一攫千金も夢ではない。


 その為、強さに自信のある人や野心の強い人、金を求める人といった多くの人が集まる都市になっている。





 まぁ、そんな迷宮都市グランディアだが、中に入るにはその城壁に備えられている検問を通る必要がある。


 人が多く集まるこの都市では、犯罪者や危険人物といった問題のある人も集まってくる。

 その為、犯罪者や危険人物を入れない為の検問がかなり厳しい。


 そこを俺達は通り抜ける必要がある。


 母さん曰く、ここさえ超える事が出来れば、後は簡単らしい。


 じゃあどうやって検問を抜けるかだが、これはここに来るまでに話し合ってある。





「はい、次!」


 検問所に立つ、立派な鎧を着た兵士から呼ばれる。


 俺と母さん、シロアは兵士の前に立つ。


「お、美人の姉ちゃん二人か(・・・)


 兵士は、俺と(・・)母さんの方(・・・・・)に顔を向ける。


「あらあら、美人だなんて口がうまいわねぇ」


「ちょっと待て、俺は男だ」


 嬉しそうに笑う母さんと、顔を顰める俺。


 確かに今の俺は、長い金髪を後ろで括ったスレンダーな美少女のような姿をしているのは認める。

 ミナ姉の体を基準の状態で『男』になった俺は、あった胸がしぼんだ以外はほとんど変わっていないのだ。


「はっ?まじかよ」


 兵士もマジで驚いた顔してるしな。


「残念ながらマジだ」


「ハァ、こいつぁ驚いたわ」


 兵士は驚きをそのままに、俺に質問する。


「まぁそれはいいとして、二人とも身分証はあるか?」


「どっちも無いな」


 俺は隠す事無く、堂々と伝える。


「いや、そんな堂々とされても困るんだわ」


 苦笑いを返された。


「じゃあ、この板に手を乗っけてくれ」


 そう言って、掌サイズの板を前に出される。


 この板は『簡易ステータス板』と呼ばれ、その名の通りに掌を乗せた人物の簡単なステータスを知る事が出来る。


「分かった」


 俺は躊躇う事無く右手を乗せる。


 すると当然ステータス板が浮かび上がる。





名前:レイ

種族:人間

性別:男

職業:魔術師





「マジで男だった………」


「信じてなかったのかよ………」


 兵士から漏れた心の声に、俺は思わずツッコむ。


「いや、まぁ、うん、すまん」


 しどろもどろになる兵士。


「まぁ、今更気にしてないから大丈夫だ」


 ホントにこの見た目は、これからも言われ続けるんだろうなぁ………。


「じゃあ次はそっちの人も頼むわ」


「わかったわ」


 母さんも簡易ステータス板に肌色(・・)の手を乗せる。





名前:カルネリア

種族:人間

性別:女

職業:冒険者





「お?あんた冒険者だったのか。なのに、ギルドカードは無いのか?」


 母さんの職業を見て、疑問に思ったようだ。


「ギルドカードを無くしちゃったのよ。だから、この街に再発行しに来たの」


「なるほどな」


「何か問題があったかしら?」


「いや、問題ねぇな」


 そう言いながら兵士は、後ろの部屋に下がる。

 そして、手に黄色の薄い札を持って戻ってきた。


「ほい。これが仮身分証明証だ。これは3日間だけ二人の身分を証明出来るものになる。ちゃんとした身分証を作ってきな。その後にそれは返しにくればいい」


「オッケー。了解した」


「わかったわ」


 兵士は、大まかに仮身分証明証について説明した後、その札を俺と母さんに渡してくれた。


「それじゃぁ、迷宮都市を存分に楽しんでくれ。………はい、次!」


 兵士は俺達をすんなりと通してくれた。

 そして、すぐに次の人の対応をしている。

 忙しそうだ。


 俺達は、周りの邪魔にならないようにすぐに移動を開始した。





 そして、検問所が見えなくなった辺り。


「ふぅ。なんとかなったけど、ものすごく緊張したわぁ」


「………ん、でも全然バレなかった」


 ローブのフードを被り、一息つくようにため息をする母さんと、表情を全く変える事無く言ってのけるシロ。



 あえて言おう。

 あのステータスは嘘だ。



 これは母さんのスキル【完全隠蔽(マスターフェイク)】の効果だ。


 【完全隠蔽(マスターフェイク)】は、MPを消費して母さんに関する事を『誤魔化して偽る』事が出来るスキルだ。

 母さんはこのスキルを使って、肌色とステータス欄を偽った。


 そして何が便利かって、母さんに関する事の中に『俺』も含まれる事だ。

 先ほどは母さんに頼んで、俺のステータス欄をいじってもらったのだ。


 完全にチートスキルである。


 まぁ、偽った事は実際には影響しない。

 例えば母さんがスキルを使って角を生やしたとしても、触る事は出来ない。

 簡単に言えば『視界を誤魔化す』スキルって感じだ。

 また、偽る部分が増えれば増えるほど、MPの消費が大きくなる。


 なので、先ほどはスキルで偽った部分は最小限にしてあった。



 ならば何故シロは、いる事すら気付かれなかったか。



 そっちはシロのスキル【完全隠密(マスターハイド)】の能力だ。


 このスキルは名前の通り、完全に自分の存在を隠す事が出来る。

 存在感が消えるというべきか、いる事に気づかなくなるのだ。

 シロはこのスキルを使って、兵士から気付かれなかったという訳だ。


 こちらも同様にチートスキルである。


 このスキルの欠点としては、スキルにクールタイムが存在する。

 その為、連続しては使えない。


 だが、弱点はそれだけだ。


 このスキルは『先手を必ず取れる』という、戦闘において相当の優位性を取れるスキルだ。

 恐ろしく強い。



「ホントに二人とも、何でそんなスキルを覚えたんだか」


 俺はもう笑うしかなかった。

次回、冒険ギルド登録!

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