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幼馴染と行く異世界転生~亜人を保護しましょう~  作者: 春風
第二章 学園編 俺と学園とドラゴン
51/121

1.んじゃ、戻りますか

もう土曜日は休みにさせてください………。

部活終わった後は何もする気が起きないんです………。

「………」



 木漏れ日の溢れる森。



 そこに存在する光輝く泉。



 その中でびしょ濡れで立つ俺。



 片手には左腕の義手。





 どうしてこうなった………?









 あの宣誓の後、俺は即座に人間界に戻ろうとした。


 どうやって人間界に戻るかは、ミナ姉に聞いた。

 どうやら、城の地下に互いを行き来できる『精霊門』らしき建造物があるらしい。

 ミナ姉もそこを通って人間界に来たとか。



 いざ行こうかと思ったら、ミナ姉達に「ちょっと待て」と連行された。

 大人しく連れていかれた先は、城下町の広場だった。


 そこで見た光景に俺は驚かされた。

 そこには広場いっぱいに精霊が集まっていた。

 何が驚いたってその精霊の数とか、圧迫感とかじゃないんだよ。


 見渡す限り、女精霊しかいなかったんだよ。


 んで、俺が広場に出て行ってみたら、全員して頭を下げてこう言った。



『私達を眷属にしてくださいッ!』



 どこのエロゲかと思(ry


 ミナ姉達に理由を聞いてみた。


「前の精霊王だったラグニ、マジでゴミだったろ?」


「うん」


「そのせいで俺ら女精霊はかなり苦労しただろ?」


「うん」


「そんな中、この前のお前の宣誓をみんな聞いたろ?」


「うん」


「これは乗るしかない、と」


 つまり、俺の宣誓を聞いて庇護下に入りたがっているらしい。


「俺がラグニみたいな事をする奴だとは思わなかったのか?」


「いえ全く」


 そんな事を聞いてみると、近くにいた女精霊が即答する。


 宣誓の際に、ミナ姉やリボルといったネームバリューのある精霊達が、大人しく俺に付いて行っているのを見て、そんな事をしない奴だと思ったらしい。

 まぁ、ラグニの時に二人とも暴れまわったらしいからな。


 そこにとどめを刺したのが、男の俺がミナ姉の体を本人公認で使っている事らしい。

 いやホントに、ミナ姉どんだけ恐れられてるんだよ………。


「それに、既に特級精霊の眷属を持っていますから、戦闘で負ける事は無いと判断しました」


 あぁ、そういえば精霊王って眷属の精霊の能力が使えたんだったな。


「そこに全員で眷属にしてもらえれば、相当強い方の庇護下に入る事が出来ますので、全くと言っていいほど問題ありません」


 後ろでうんうんと頷く女精霊達。


「まぁ、そちらがいいって言うなら俺も問題ない」


 こんだけの精霊の力が使えるのなら、もっと強くなれそうだしな。


「俺眷属化のやり方を知らないんだが、どうすればいいんだ?」


「簡単です。私達の体の何処かに触れていただくだけでいいです」


 え、そんな簡単でいいの?


「精霊王に触れられると、私達にはスキルガイダンスが聞こえますので、それで同意を示して眷属になるんですよ」


「なるほど」


「まぁ、実際にやってみればいいだろ?」


 そう言ってミナ姉が出てくる。


「この世界にお前を呼んだ時に約束したしな。だから一番眷属の座は俺がもらう」


 周りを見てみるとそういう風に話がついてるっぽいので、やってみようと思う。


ポフッ


「………オイ」


「ん?」


「何故頭に手を置いた」


「なんとなく」


 元ミナ姉の物であるこの体は、女性にしては身長が高い。

 なので、今のミナ姉の頭がちょうどいい位置に来るのだ。

 ちなみに、女性らしい体つきの美少女姿なので、惜しむらくはこの美少女状態のミナ姉を撫でたかったのは秘密だ。


「よしよしヾ(・ω・`)」


「慈しみの表情で撫でるな!」


 おっと思わず顔に出ていたようだ。


 すると、頭に声が響く。



『時空精霊ミナが眷属になりました』



「これでいいだろッ!?」


 そう言ってミナ姉は、俺の手から逃げるように飛び退く。

 顔が真っ赤だ。

 言ったらぶん殴られるから言わないけどな。


「あらあら、ミナの顔が真っ赤d―――」


「やかましいわぁ!」


「おぶっ!?」


 あぁ、リボルが率先して地雷を踏み抜いてた………。


 そんな二人を尻目に、いつの間にか人化してたラーナが俺の前で跪く。


「主様、次は私を」


「オッケー」


 ラーナの頭に手を置く。


「………」


「………」


 スキルガイダンスが聞こえない。


「………どうした?」


「撫でてくれるのでは?」


「………それほしいか?」


「欲しいのです」


「………わかった」


ワサワサ


「もっと下さい」


ワシワシ


「もう一声」


ワシャワシャ!



『音響精霊ラーナが眷属になりました』



「満足したのです………!」


 ラーナは満ち足りた表情で言う。

 嬉しそうで何よりです。


 次はリボルの番だが………。


「ちょ、ちょっと、待ちなさい………」


 リボルは地面に倒れこみながら、こちらを向いている。

 どう見てもボロボロで動けそうにない。


「ミナ姉のグーパン、すげー怖くなってきた………」


「ちょっと俺が化物みたいに言うのやめろ」


 どうしたら拳一発でこんな状態になるんだろう………?

 リボルのVITが低いのもあるんだろうが、ミナ姉のSTRも気になる所だ。


「ホントに何してんだよ………」


 しょうがないので、こっちが近寄る。


「大丈夫か?【超回復ハイヒール】」


 膝をつき、右手をリボルの頭に当てて【超回復ハイヒール】を使う。



『雷電精霊リボルが眷属になりました』



「レイ、アリガトねッ!」


 そう言ってリボルは立ち上がる。

 うん、大丈夫そうだ。


 そう思って広場の方に向き直る。


「うおっ」


 広場にいた女精霊が俺の前で並んでいた。

 後ろが見えねえや。


「こ、これ全員か………」


「お願いします」


 先頭の人が跪く。



 さぁナデナデタイムのスタートだッ!









「お、終わった………」


「お疲れ様なのです」


 最初数えてみようとか考えてたんだが、無理だったよ………。


「ふぅ………。これで俺の役目は終わりだな?」


「おうよ」


 俺が人間界に戻ると、この国には王がいなくなる。

 その為、この国の事を女精霊達に頼もうと思ったのだ。

 なので眷属にして、即座に俺に連絡が取れるようにしてもらったのだ。

 どうやら、精霊王と眷属間で【念話】が使えるらしい。


 まだ確認してないが、特例事項で聞こえたスキルガイダンスでも似たような能力を持っていたはずだ。

 あれ、まだ一つも確認してないんだよなぁ………。

 明らかにやばそうなんで、人間界でシロの安全を確保してから確認する予定だ。





 場所は変わって、精霊城の地下空間。


「んじゃ、戻りますか」


 俺の前には、アニメでよく見る感じの魔法陣が部屋に広がっていた。


 どうやらこれに魔力を込めると、その上に載っている物を人間界に転送するらしい。

 転送先は、しっかりと指定されてるので安全なんだとか。


「おう」


「私は初めてなので楽しみなのです」


 ちなみに、ラーナとミナ姉が一緒に人間界へ行くメンバーだ。


 理由として、転送先はガルザード帝国から離れているらしい。

 なので、ミナ姉に母さんとシロ、フランを連れて来てもらおうと思っている。

 ちなみに、ラーナはどうしてもついていくと聞かなかったからだ。


 残留組のリボルとシーラにはこの国を任せている。


「何かあったら、それを使いなさいね!?すぐに駆け付けるわッ!」


 今回残留組のリボルがいつものテンションで俺の持っている道具を指さす。


 この道具は精霊王のみが使用できて、道具の内部に『簡易精霊門』を作れるというかなり便利なアイテムだ。

 しかも、『俺の眷属』という条件さえクリアできれば、誰でも呼べる仕様となっている。

 すごい、すごすぎる。


 ただなぁ………。



 なんで形状が左腕なんだよ………。



 いわば左腕の義手なのだ。

 しかも、二の腕辺りまでのガチの奴。

 更に、『籠手』じゃないので装備できない。


 なんか色々台無しだ。


「まぁ、なんかあったら遠慮なく呼ぶよ。そん時は頼むな」


「まっかせなさいッ!」


 リボルは胸を張ってドンッと叩く。


 ちなみに、リボルは『美乳』枠だ。

 ちゃんと揺れる。


 み、ミナ姉がすごい顔をしている!


「そ、それじゃあ、行ってきますッ!」


 精霊門に魔力を込める。


 すると魔法陣が青く光り出す。

 そして、クルクルと回り始める。

 その速度がかなりのものになった時、魔法陣が浮かび始めて俺らを飲み込む。



 さぁ、やっと人間界へ帰るぞ!

 待ってろ、シロッ!





 と意気込んだものの、アルカナに捕まり、ワンクッション。





 そして、やっと人間界に来て、転送された場所が。



「なんで、泉のど真ん中に転送するんだよ………」

第三章は学園編です!

この章は少し長くなる予定です。

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