28.引き続きスキルガイダンスをお送りします。
少し毛色が違う感じで進行します。
『引き続きスキルガイダンスをお送りします。
称号【女群集の王】取得により、称号【王の系譜】の条件を達成しました。
スキル【眷属念話】を取得しました。
職業『精霊王』の効果により、魔法関係のスキルが強化されました。
スキル【回復魔法Lv.4】に強化されました。
スキル【魔法耐性Lv.5】に強化されました。
おおまかな変化は以上です。
スキルガイダンスを終了します』
「まじでやんなきゃダメ………?」
「もちろんよッ!これは精霊王になったら必ずする儀式のようなものだものッ!」
「そーだな、これだけはやってもらわんと」
「えー、でも俺何言えばいいか分かんねぇぞ?」
「大丈夫なのです。主様なら何を言っても大丈夫だと思うのです」
「さすがにそれは無いと思うっすよ………」
「大丈夫よッ!アタシ達が付いてるわッ!」
「それが不安増大の原因だよ………。なんでこんな有名格のお前達と行かねばならないんだよ………」
「私達が主様の眷属な以上当然なのです」
「えぇい、ウダウダしつこいぞ。さっさと行け、オラッ」
「ちょ、ミナ姉、押すなよ!」
「激励の一撃、だッ」
「うわっ、思いっきり蹴りやがった!」
「さぁ、がんばってくださいなのです」
「ファイトよッ!」
「おらいくぞ」
「レイ先輩ならいけるっすよ!」
「うわ、精霊多い………」
ウワァァァァァッ!
『あー、マイクテス、マイクテス。
へぇ、拡声精霊なんているんだな、これからよろしくなー。
おい、ミナ姉いい加減蹴るのをやめてくれ、ってもう始まってんのかよ………。
あー皆さん初めまして。
新しく精霊王になったレイだ。
見た目は時空精霊のミナ姉だが、中身が違う。
ミナ姉は後ろの灰色ショートだ。
覚えててほしい。
あ、先に言っておく。
俺は男だ。
男だからな?
えー、で何の話だったか、あぁ精霊王の意気込み宣誓だったな。
ラーナサンキュ。
それじゃ、さっさと宣誓して終わらせるわ。
俺の意気込みはただ一つだ。
眷属を守る精霊王になる。
だから、俺の眷属に手ェ出したら容赦しない。
逆に眷属なら守ってやる。
これが俺の行動原理であり、信念だ。
これで俺の宣誓とさせてもらう。
以上だ』
「何であんなにぶっきらぼうなのよッ!?」
「しょうがねぇだろ!?俺だって緊張したんだよ!」
「まぁ、今までの宣誓の中でもシンプルだったな」
「しゃーない。だって何話していいか分かんねぇんだよ。あ、ラーナあん時サンキュな。助かったわ」
「いえ、滅相も無いのです」
「レイ先輩の宣誓、自分分かりやすくて好きっすよ!」
「おぉ、シーラ!いい子だ!」
「頭撫でられ………。えへへぇ」
「主様、私も褒美が欲しいのです」
「おうよ」
「主様の掌大きいのです………。ふふっ」
「な、二人だけずるいわッ!」
「そうだそうだー。俺にもなんかよこせー」
「な、二人とも突っ込んでくんな、うわぁ!?」
「と、十年で死に、たった三日で精霊王とは、よくやる」
「だろ?だから、ここじゃなくてさっさと人間界に返してくれねぇかな?シロが心配なんだよ」
「き、貴様、遂に世界神であるこのアルカナに向かってその言い草………!」
「だって心読まれてんなら隠したって意味ないだろ?」
「開き直りすぎではないか」
「だってお前がくれた【回復魔法】や【念話】は確かに役に立った」
「おお、そうであろう」
「だが、あの称号はいらねぇよ。おかげで一回死んじまったじゃねぇか」
「HAHAHA。それでこそ、我が見たかった破天荒な人生よ」
「てめぇ………!」
「だから、一つ教えてやろうと思って、人間界に戻ろうとする貴様を呼んだのだ」
「ん、なんだ?」
「貴様はあの精霊と入れ替わってなどいないのだよ」
「へ?」
「貴様が予想していた通り、全く別の精霊として転生している。体が一緒なのは、転生した魂の器をあの精霊からもらっていたからだ」
「何でだよ?転生はそんな早くは出来ないんだろ?」
「あぁ、もちろんだ。確かに貴様が死んであの精霊が用意した器の通りに時空精霊になるはずだったのだよ」
「だろ?じゃあなんでまた」
「【母の愛】なのだよ」
「あぁ、あの急に手に入れてた称号がどうした?」
「貴様の母親は、自分の命と引き換えに貴様を転生させたのだ」
「………………は?」
「貴様の母親は死んだ貴様を蘇らせようとして、代償が多すぎて代わりに死んだのだ」
「何だとッ!?嘘を抜かすなよッ!?」
「本当だ」
「なっ、ま、まさ、ほんと、に………」
「確かに死んだぞ」
「か、かあさんが、もういな、い………」
「だがそこで終わらないのが貴様の関係者だな」
「………?」
「確かに人としては死んだ。だが、まだ魂は朽ちていない」
「………どういう事だよ」
「貴様の母親の執念だ。貴様と共にこれからも生きたい。そう思い続け死んだ。するとその執念で現世に留まりレイスとなっている」
「なっ、母さんが魔物に!?」
「普通なら親を倒さなければいけない、という悲しい話になるだけなのだろう。だが、その普通を壊すように連れてきたのが貴様なのだ」
「なんだよ?」
「貴様がこの世界に来て増えていたのは称号だけか?」
「あっ!?」
「【血の眷属】なら何とかできるはずだろう」
「だが、同意など意識が無ければ………」
「そこもあの母親の執念のなせる事だろう。貴様が帰ってくると信じ切っているのだろう。今現在は貴様の魂が抜けた体を守っている。死体に寄り添い、害する者を排除しながらな。それに意識が無いというか?」
「母さん………!」
「これを伝えたかったのだ。知らないままでは嫌だったろう?」
「あぁ、素直に感謝する。教えてくれてありがとう」
「フハハハハ!いいのだ、いいのだ。我は今上機嫌なのだ!貴様を見ているのは面白い!普通では起きえない事がたくさん起こる。それはとてもワクワクするのだ!」
「そいつはどーも」
「だから、これからも好きなように生きてみせよ!それが我の望みだ」
「りょーかいだ」
「それでは帰還させよう」
「頼む」
「では」
「おう」
「さてさて、我は貴様の都合のいいようにスキルを与えてなどいないのだよ」
「それでも、貴様が思うように、望むように、都合のいいように覚えるのも貴様の能力なのだろう?『創造精霊』よ」
「まぁ、あの母親は我でも称賛に値するほどの母親だ。それが貴様の物語に絡んでいながらBADENDなど、我が許さん」
「だからこそ、そのスキルの本当の意味を教えてやったのだ」
「これからもよく考えるといい」
「貴様の成長は、自分の都合のいい様にいくだろう」
「それこそがLUK:Sの真骨頂だ」
「俗にいう『主人公補正』を使って我を楽しませてくれよ、人間」
少し、閑話や人物紹介を挟んでから第三章に行きます。




