10.あぁもう、お前は可愛いなぁ!
ブクマが一つ変わる増減に一喜一憂していましたが、気が付けばPtが100を超えていました!
ありがとうございます!
細々とではありますがこれからも続けてきますので、よろしくお願いします!
「おわっ!?」
下にいたゴーレムが消え、【二重噴火】の浮力で浮かんでいたので、止めた瞬間下に落ちる。
ろくに受け身も取れずに尻から落ちる。
「締まりが悪りぃなぁ………」
残ったギリギリの魔力を使い、【軽回復】を掛ける。
残りMP残量5。
かなりギリギリだった。
だが、早い段階で決断していなければ、おそらくジリ貧になっていただろう。
あの出力はあの段階じゃないと出せなかった。
だから、即断した。
だが、それでもMPは持たなかった。
でも、俺の声が聞こえた瞬間、出力が戻った。
というより、まるでもう一発放ったような感じだった。
「なぁラーナ?」
「ケロっ?」
戦いが終わり、再度肩に乗り直したラーナに問う。
「さっきのはお前の【再生】だよな?」
「ケロケロ」
首を横に振るラーナ。
「えっ、違うのか?」
【再生】じゃないのか?
「ケロ」
頷く。
だが、スキルは前に確認した【録音】と【再生】だったはずだ。
「もしや眷属化の際にもらったスキルか?」
「ケロケロッ!」
そうそう!、と何度も頷くラーナ。
「スキルはどんな名前だ?」
すると、ラーナはジェスチャーで伝えようとする。
リズムに乗りながら右手を振る。
ラーナは音響精霊。
音関係のスキルだろう。
音楽で、あの動作は………?
「指揮者?」
「ケロ、ケロケロ!」
一度頷いた後、首を振る。
ジェスチャーは合ってるらしいが、スキル名は違うらしい。
するとラーナは右手を降る先を指さす。
指揮者が振る先は………。
「演奏者か?」
「ケロ!」
全力で頷くラーナ。
「だけど、スキルを二重にするようなスキル名が演奏者?」
「『二重』『奏』『スキル名』」
ラーナが【再生】を使って喋る。
「二重奏?デュエットか?」
「ケロケロォ!」
説明を聞き出す。
全略
さて、スキルの効果を聞き出しました。
【二重奏】:【録音】で保存してある音声を再生する。
これだと【再生】と変わらない。
だが真骨頂はこれからだ。
その際、『魔法』を唱えている音声を再生すると、周囲の微精霊の力を借りて再生された『魔法』を録音時と同等の状態で使用できる。ただし、一度【二重奏】で使用されたボイスは強制削除される。
これがラーナが【二重噴火】を唱えられた理由だ。
俺が唱えたスキル名を【録音】で保存し、それを【二重奏】で唱えたという事らしい。
これはなかなかのチートだ。
つまり、魔法を五個ストックできるという事であり、ストックできる魔法は選べるのだ。
更に、あのカエルから【二重噴火】みたいな技が放たれるのだ。
初見殺しもいい所だろう。
「はぁ~………。お前のスキルスゲーなぁ」
「ケロケロォ!」
俺に褒められて嬉しそうに胸を張るラーナ。
「よし、これからはできる限り強いスキルをストックしてくれ。それを自分を守るために使いな」
「ケロケロッ」
首を左右に振るラーナ。
「ケロッ!」
そして俺を指さす。
『主様と共に、そして、主様の助けになる力を』
あの空間でラーナの言ってた言葉を思い出す。
つまり俺を助ける為に使いたいと………。
「あぁもう、お前は可愛いなぁ!」
「ケ、ケロォ!?」
衝動的に抱きしめ、撫で回す。
「なら、これからもずっと俺と一緒にいろ。それならお前も守ってやれるからな」
そう言って笑ってやる。
「ケ、ケロォ………!」
心なしかウルウルとした目で俺を見るラーナ。
この世界に来て、守ると決めたものが増えたと思う。
俺が、そう思う人を簡単に決めてるからなんだろうなぁ。
でも、それは本心だ。
この世界ではやはり簡単に命が飛ぶ。
自分がそうだったのだ。
実感はかなり籠っている。
そんな中、俺にとって男は初手から敵であるし、俺の思考はこの世界の常識とは違うのだろう。
だからこそ、俺にとっての味方は貴重だ。
ましてはみんな良い人なのだ。
死んでほしくない。
だからこそ強くなる。
絶対に死なせはしない。
「よし、行くぞラーナ!」
「ケロ!」
だからこそ、早く精霊王を倒して人間界に帰ろう。
シロと母さんが待ってるから。
夜になった。
今日は寝ないで走っている。
あ、ラーナは服の中で寝ています。
MPが切れかかっていたので睡眠をとりたかったが、急ぎたくもあった。
実際、道を突っ走るだけなので、朝みたいに【噴火】で開拓しながらの移動はしなくていいので、寝ないで時間回復を頼ることにした。
今は200くらいまで回復している。
明らかに回復量も上がっている気がする。
薄暗い暗い森を、月明かりを頼りに走る。
すげー転びそうだ。
スキルで【夜目】とかありそうなんだよなぁ………。
どうにかできないものか。
こう、サーモグラフィー的なフィーリングで。
かの【魔力武装】の原型的なイメージで無いものか。
目に魔力を集めてみるとか?
MPには少し余裕が出来てきたので試してみる。
「ッ!?」
目が、目がぁ!
ってやりたくなるくらい、目がチカチカする!
少し堪えれてみると、目が慣れてきたのかチカチカしなくなる。
その状態で見渡す。
「何も変わんねぇな………」
さっきとまるで変わらない。
だが………。
「んっ?」
少し先の方が光って見えた。
確認すると【魔力探知】も反応している。
少しスピードを上げ、何が起きていたかを視界にとらえる。
「あれ、は………?」
普通に戻した目でも、紫の光が見える。
よく見るとそれは、紫の電気みたいなバリバリを纏った、ツンツンヘアーの金髪の少女が立って構えていた。
その周りを囲っているのは、3人の男と5匹の狼。
まさか、異世界定番のあのシチュか!?
スキルを連続で取得していますが、この章は主人公を最強に近づける章にする予定です。




