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幼馴染と行く異世界転生~亜人を保護しましょう~  作者: 春風
序章 試行錯誤の子供時代
13/121

12.魔力を纏うくらいしか思いつきませんね

話を変更しました。

 ある日の師匠との剣術訓練後の事。





「レイ様、少し相談があるのですがこの後お時間よろしいでしょうか?」


 と、師匠に呼ばれた。


「はい、大丈夫ですよ。相談とは?」


「少々お待ちください。人を連れてきます」


 そういって師匠は訓練所を出ていく。


 師匠ほどの人が俺に相談事って何だろう?



 贔屓目かもしれないが、俺は師匠は何でもできると思っている。

 戦闘力の高さはゆうに及ばず、誠実で真面目な性格で信用がありコミュ力も高い。

 さらに常に周りの人を気にかけ、メイドや従者の人などが困っていたら相談に乗りに行き、そしてそれを解決させる実行力もある。


 まさに元の世界でいう理想の委員長のような人だった。



 さらに最近驚いたことは若いなとは思っていたが師匠はまだ18歳で、入隊3年目らしい。





 この世界には『教育国家エルデバラン』と呼ばれる国がある。


 この国は人々が暮らす大陸の中心にあり、『平等と中立』を掲げて誰でも自由に学ぶことができる場所を目指した国だ。


 このエルデバランの中でも一番大きい街が『学園都市クリカトル』と呼ばれる街なのだが、この街は『クリカトル学園』という丸々一つの学園でできている。


 この学園は11歳から入学を認められており、最低四年で最高七年の期間内に、一定の単位で卒業となる元の世界の大学みたいな学校だ。

 学べる内容は、全学園生の必修科目『一般教養』があり、そのほかに貴族や王族に必要な『経営学』や、冒険者に必要な『冒険学』などの手広い自由科目があるので、自分が学びたいものを学べる環境となっている。

 そして、学園内に生活に必要なものすべてが揃っており、生活する上でも困る事は無い。


 さらに卒業すると『学園卒業生』という肩書が付き、この肩書を持っているものは優秀な実力を持っている者となる。なので様々な分野からスカウトが来るので将来にも困らない。


 その環境の良さと肩書欲しさに、毎年かなりの人が受けており倍率はすさまじいものとなっている。





 師匠はそんな学園を最低期間の四年で卒業した実力者だ。


 そんな師匠の相談事など全くわからん。



 少し待つと師匠は二人の女性を連れてきた。


 一人は、藍色の髪色をして小麦色の肌をした、全体的に髪を左耳付近でまとめたサイドアップと呼ばれる髪形をした、スレンダーな女子。

 もう一人は、真っ白な肌で紫色の髪を左右におさげにしている、女子の中では小さめの女子。


 ぱっと見では、三人の共通点がわからん。


「お待たせいたしました。初めにこの二人を紹介させていただきます。こちらが、エリゼ・ミュート」


「よろしくお願いしますわ」


 そういってエリゼがお辞儀をする。

 苗字持ちだし、口調的に貴族の娘か?


「そしてもう一人がハイネです」


「よっ、よ、よ、よろしく願いしますっ!」


 ハイネと呼ばれた女性はかなり緊張しており、ものすごい勢いで頭を下げる。

 

「(ボソッ)ねぇ、アル。本当にこの子が解決できるの?第三王子でしょ?」


 そう師匠の耳元で囁くエルゼ。


 声を落としたつもりでしょうが、すべて聞こえております。


「私はレイ様なら大丈夫だと思っている。第一、あの『氷の魔女(フリージア)』から直々に魔法を教わっているのだ。知識だけでもかなりのものだと思うぞ」


「ちょっ、アル、声!?」


 そう普通に喋る師匠。隠していた内容をバラされて焦るエルゼ。


「自分が周りからどう思われているのかは、自分が一番よくわかっているので気にしなくていいですよ?(ニコッ)」


 常に魔力を振り撒き(【継続回復リジェネレーション】中はそう感じるらしい)気絶癖のあった獣人大好き王子ですもんね。

 疑問に思ってもしょうがないだろう。


「ひぃ!?も、申し訳ないですわっ!」


 だから、その程度で一々不敬罪とかめんどくさいと思うので、そこまでビビらないでいただきたい。


 話を戻そう。


「それで師匠、改めて相談事とは?」


 師匠に問いかけてみる。


「はい、師匠として弟子であるレイ様に相談するのは恥ずかしい限りなのですが、私たち三人ともいいかげんに、早急に何とかしたかったので、相談に参った次第です」


 そういって深刻そうな顔をする師匠。


「それで相談事なのですが、私達三人とも魔法がうまく使えないのです」


「えっ、師匠もですか!?」


「お恥ずかしい限りで………」


 そういって苦笑いする師匠。


 まじかよ、初めて知った。

 そういえば師匠が魔法を使っているの一度も見た事が無いな。

 師匠の弱点が判明した瞬間だった。


「それで、騎士団でもあまり立場がないのが現状なのです。なので私達に何か魔法を教えていただけないでしょうか。一つあるだけで大違いなのです。是非ともお願いいたします!」


「「お願いします!」」


 綺麗に頭を下げる三人。


「わ、わかりました。自分に何ができるかわかりませんが、協力させてください」


「はい!」


 さて、属性魔法が使えない落ちこぼれの俺に教えられる事があるのか………。





パターン1:アルレイナ


特徴:・MPが平均よりも低い。

   ・INTがE。

   ・一応火属性魔法が使えるがLv.1。

   ・また、魔法が離れるほど維持ができなくなり、飛距離が出ない。

   ・STR、AGIが高い物理攻撃(アタッカー)型。





「んー………。師匠達はなぜ魔法で攻撃がしたいのですか?」


「はい。私達が討伐に行く魔物の中には物理耐性のある魔物がいる事もあるので、魔法で攻撃できないとお荷物になってしまうのです」


 なるほど。だから魔法が使えない人は騎士団で疎まれる訳か。


 

 MPは人によってさまざまで、最強と言われるレベル100で魔法使いだと100行けばいい方、専門職じゃないと40ほどが限界らしい。


 自分の化物っぷりを再実感。

 そして母さんのレベルの高さにも驚き。



 だが師匠はレベル60台とはいえ、25しかないらしい。


 MPが低いという事は、効率の良い魔法でないとダメだ。

 数回しか撃てないのであれば、お荷物であることは変わらない。


 そうなると、魔法の要素を削る必要がある。


「師匠は魔物と至近距離で戦闘できますよね?」


「当たり前です。剣士として近接戦闘なら自信はあります」


 一応確認。


 なら、魔法を飛ばす必要性は無い。



 飛ばさない魔法攻撃………。



「魔力を纏うくらいしか思いつきませんね」

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