7.って、ホントにヤバ―――
いつもより少し多めです。
今回はただただ旅行を楽しむ回です。
学園を出た2日後の朝。
俺達はフレディに到着した。
フレディに到着して、まず俺達は宿屋にチェックインした。
男女別4人部屋だ。
もう一度言おう。
男女別4人部屋だ。
素直に地獄です。
フレディには3日間滞在する事になり、4日目の朝に帰車する。
朝飯の時間から夜飯の時間までは、全て自由時間だそうだ。
また、夜飯以降の外出は禁止であるとか、宿にはとても広い温泉があってそこは自由に入り放題とか、そう言う細かい伝達事項を伝えた後、俺達は解散した。
現在俺は、シロと剣士娘達と一緒に街を散策している。
「ねぇねぇ、この温泉饅頭すっごい美味しいよ!」
「………この地熱で作った豚バラ焼きも美味」
「シロ、私の角煮と一口ずつ交代しない?これも料理の参考になりそうなくらい美味しいよ」
「ココ、何食べても美味しいわね」
「これはついつい食べ過ぎちゃうわね~」
「これどうやって作ってるんだろう?」
「まさか、セレナこれ家で作る気なの?」
「無理かな?」
「………私も手伝う」
「あら、シロが手伝ってくれるなら、もしかしたら本当に作れるかも知れないわね」
「え、これお家で食べれるかもしれないの!?是非頑張ってよ!」
「こうなったら、色んな物をセレナちゃんとシロちゃんに食べさせて、再現をお願いするのもいいかもしれないわね~」
「………頑張る」
「おぉ、シロちゃんやる気満々だね!」
「その心は?」
「………兄様に褒められたい」
「流石シロ、一片たりともブレないわね」
「それでこそシロって感じだよね」
俺の前では、女性陣が仲睦まじく屋台の料理を食べ比べしている。
剣士四人組はこの間暴走したシロと戦闘になり、中々危険な追い詰められ方をしている。
だが、それでも仲良くしてくれている。
曰く、
『だって友達だよね?』
『寧ろ、バトルで育む熱い友情的な!』
『神狼との戦闘なんて貴重な経験じゃない?』
『一生自慢できそうよね~』
だそうだ。
本当にいい友人に恵まれたもんだ。
「お?あれは………」
そんな感じで考え事をしていると、俺も少しお腹が空いてきた。
めぼしい物は無いかと思い、その場で周りを見渡して見ると、懐かしい物が俺の眼に入った。
小走りでそれを購入し、蓋を開ける。
「………兄様、それは?」
俺が買った物に興味があるのか、シロが俺の傍に擦り寄って首を傾げながら見上げてくる。
鼻をスンスンと言わせているのを見るに、匂いを嗅いでいるようだが、残念ながら無臭だ。
「これはな、水飴って言うんだ」
元の世界で、俺が好きな食べ物トップ10に入る好物だ。
この何とも言えない甘さが癖になって、地味に好きなんだよね。
まぁ、甘さに口が飽和して、食べ切るのには時間がかかってしまうがな。
「………水飴?」
シロが首を傾げた事からも分かる通り、この世界で水飴はあまり人気は無い。
一応、この水飴は現地産の食べ物だ。
現地産の甘味の一つではあるんだが、何分ドロップするのが『スライム』という、考えただけで拒絶反応が起きてしまう魔物からのドロップなので人気が全く無い。一応レアドロップなんだけどなぁ。
それに加え、知識チートを躊躇わない勇者達がケーキなんか作ってたら、こっちに見向きもしなくなるよね。
「水飴って見た感じ色も無いし匂いもしないけど、それ本当に美味しいの………?スライムのドロップなんでしょ………?」
現地の料理人であるセレナですらこの反応である。
悲しい。
「ケーキとかに比べたら大体皆そっちの方が旨いって言うと思うぜ。でも、俺が個人的に好きなんだよ」
俺は、一緒にもらった木の棒に水飴を巻きつけながら説明する。
水飴の予想以上のネバネバ?している様子に、剣士四人組は若干引き気味だ。失礼だな。
「うぇぇ………な、何でそんな風に棒で巻くの………?」
このメンバーで一番の引きを見せるカナンが、訝しげに聞いてくる。
「これかなりべたべたするんだよ。だから、手で触らないようにしてるんだ」
「えぇ、そこまでして食べるの………!?」
更に強い引き具合になるカナン。
人が食おうとしてる物に対して失礼な奴だな。
まぁ、俺は気にしてないからいいけどー。
「はむっ………んふふ~」
水飴がイイ感じの大きさになったので、一気に頬張って水飴を舐め取っていく。
思わず鼻息がこぼれる。
この独特の舌触りも好きなんだよなぁ。
「………兄様が好きな物。………私も食べたい、頂戴」
俺のリアクションを見て、興味が引かれた様子のシロが上目遣いでおねだりしてくる。
「オッケー、ちょっと待ってな」
是非この良さを知って欲しい俺は、木の棒に再度水飴を巻きつけていく。
そして、ある程度の大きさになった所でシロに差し出す。
「ほれ、ほっとくと垂れるから急――「んっ!(パクッ)」――げ、って言わなくてもよかったな」
俺が警告を促す前に、シロは即座に木の棒に飛びついた。
あーんの態勢であったり、俺との間接キスになる感じであったりと、流石のシロも少しは躊躇いを見せると思ったのだが、そうでは無かったようだ。
「………(ペロペロ)」
だが、両耳や尻尾がご機嫌そうにパタパタワサワサしていたり、頬が若干赤い所を見ると、やっぱり思う所もあるようだ。
「………(ペロペロ)」
ってか、舐めるの長くね?
「………(ペロペロ)」
「シロ………?」
「………(ペロペロ)。………っぱ」
シロはようやく水飴を舐め切ったのか、木の棒から口を離す。
「………(ペロリ)」
水飴が付いてツヤツヤの唇を舐める動作が妙に艶めかしい。
「シロちゃん、どうだった?」
「………優しい甘さ」
「えっ、これ甘いの!?」
「本当に?」
「味がするようには見えないのよね~」
「………正直、思ったより甘かった」
「あら、それは興味を惹かれるわね」
シロの言葉に驚いた表情をするカナンと、未だに疑うセレナとニル。
そして、甘い物が好物のシオンが遂に興味を示す。
「シオンも食うか?」
今ならシロの後だから、男の俺の食べかけ感は薄れているはずだ。
「えぇ、頂くわ」
シオンは何の躊躇いもなく頷く。
「シオンちゃん、正気!?」
普段食いしん坊なカナンにそこまで言われると、無理やりにでも食わせたくなるね。
「ほれ」
「はむっ」
それより先に、シオンに一口上げる。
コイツもあーんに何の躊躇いも無いのね。
シオンはサッと舐め切ったようで、直ぐに棒から口を離す。
「これは確かに素朴な甘さね。でも、確かに透明な見た目で思うイメージの予想以上に甘いわ。あの蜂蜜に届くかも、と一瞬思ってしまったわ」
口の中に残る水飴の甘さを確かめている様子のシオンは、そんな感想を零す。
「え、そこまでの物なの?」
「それは私も食べてみたくなるわね~」
そんなシオンの感想を聞いて、セレナとニルは驚きを隠せない様子だ。
この世界の蜂蜜は、ハチ系の魔物のドロップでしかか入手できない。
だが、ハチ系の魔物は大抵かなりの団体で生息している為、それなりの実力者でしか討伐出来ず、
貴族たちが嗜むレベルの高級食材なのだ。
その点、水飴はスライムのレアドロップなので比較的手に入りやすい。
だが、『スライムが落とすネバネバの物体』という初見でなくても躊躇う物体の為、余り流行っていないんだろう。
実際、俺も元の世界で水飴食って無かったら、食わんと思うし。
ちなみに、白砂糖は普通に売られています。
『純銅級で若干苦戦、純銀級なら余裕』というクラスの魔物がドロップするので、供給がそれなりにあるのだ。
一応、塩に比べると高くはなるけどね。
「それにセレナ。水飴は料理にも使えるんだぞ?」
ここで俺はトドメとばかりに、料理好きのセレナが食いつきそうな情報を提供する。
「そうなの?」
「あぁ。パンやスポンジケーキなんかを作る時に砂糖の代わりに入れるとしっとりとした感じに仕上がるし、お菓子の艶出しにも使えるんだぞ」
ソースは、前世の料理本である。
あれ、意外と読むだけでも面白かったんだよね。まぁ、読み込んだ訳じゃないのでかなり中途半端な知識になってしまうが。
「そ、それは………興味深いね………。私も一口貰おうかな………」
よし、セレナも引っかかったぞ。
俺は二人にも水飴を食べさせた。
「う~ん、これは本当に甘いわ~。おやつに丁度いいかもしれないわね~」
「成程、この値段でこの甘さは素晴らしいね。でも、白砂糖の方が若干甘さは強いから、同じ甘さとなると量がいるね。そう考えたら白砂糖と水飴を組み合わせる方が………」
素直に甘さを楽しむニルと、早速料理面に意識が切り替わるセレナ。
反応はそれぞれだが、二人共水飴に対して好意的なようだ。
「え、えぇー………二人共本気で………?」
だが、カナンはここまで来ても未だにそんなリアクションだった。
「お前、何でそんなに水飴を嫌うんだ?」
余りにも頑固なので、俺は思わず聞いてしまう。
「そ、それは、だって、ネバネバしてるし………」
俺の質問に対し、カナンは頬を赤く染める。
え、どゆこと?何でそんな反応?ネバネバしてると恥ずかしくなる様な事があるの?
俺の疑問には、カナンの代わりにシオンが答えてくれた。
「この子、戦闘訓練の初めの方で『メルトスライム』に負けて、首から下にいっぱい纏わりつかれた事があるのよ」
「そ、それは、うん、何て言えばいいか………」
俺は、その答えにリアクションに困ってしまった。
メルトスライムとはスライムの一種で、他のスライムと同じく初心者向けの魔物だ。
一応言っておくと、この世界のスライムの見た目はデフォルメスライム寄りなので全然怖くない。
このスライムが他のスライムと違うのは、スライムに触れた物を溶かす性質がある。
だが、その溶かす能力も低く、人肌や剣などの金属は触れても溶ける事は無い。
なら、何が溶けるか。
それは『細い繊維』だ。
なんとこのスライムは、都合よく服だけ溶かしてしまうのだ。
本当、エロ漫画に大量発生しそうなスライムなのだ。
それに纏わりつかれると言うのは、本当にエロ漫画みたいな事になってしまったという事だ。
元の世界だったら、薄い本が捗るね。
因みに、このスライムが溶かす細い繊維には、髪の毛も含まれる。
頭からこのスライムを被った日にはもう………。
「ちょっ、待、シオン!?何で言うのー!?」
そんな恥ずかしすぎる話を勝手に暴露されたカナンは、顔から湯気が出るんじゃないかと思うほどめっちゃ真っ赤になっている。
そりゃそうだ。
「え、でも貴方、前に『その後から毛が生えてこないから処理いらず!』って開き直ってなかったかしら?」
「だからって、なんでこんな所でバラしちゃうの!?レイ君いるんだよ!?」
うん、これは100%シオンが悪いと思う。
俺こんな話聞いて、これからカナンにどう接していけばいいんだよ。
「レイ君………」
いや、そんな顔を伏せるくらいに恥ずかしんだったら、俺にリアクションを求めるなよ………。
「あー、その、なんだ………」
俺は頭を掻きながら、必死で返答を考える。
「大丈夫、俺は生えてなくても気にしないから」
「レイ君のバカッ!」
腰の捻りが効いた右ストレートで殴られました。
俺も、この返答は無かったと反省しています………。
その日の夜。
自由時間終了後は、全員で温泉に入った。
露天風呂だったのだが、中々に素晴らしい温度だった。
そしてその後、全員で夜ご飯を食べた。
此方も、この土地名産の蒸し鶏がかなり美味しくて満足でした。
夜ご飯を食べ終わった後は、各自自由に宿で寝るまで過ごす様になっている。
のだが、俺は部屋の居心地の悪さから、一人で温泉に入っていた。
「あぁ~、染みる………」
俺は、湯船に肩までしっかりとつかって寛ぐ。
正直、温泉とかだったら長湯派だったから、飯前の分じゃ満足してなかったんだよな。
「一人でこの露天風呂につかって、夜空を見上げるっていいねぇ………。大人にだったら、ここで一杯するんだろうなぁ………。それもいいねぇ………。俺もなんか温泉で食いてぇなぁ………」
そんな感じで夜空を見上げながら、のんびりとした時間が流れる。
気が付けば、宿の喧騒も聞こえなくなっていた。
ある程度の時間になったら教師が見回りをするって言ってたし、それで静かになったんだろう。
まぁどうせ、皆部屋でコッソリ起きてるんだろうな。宿の夜更かしは修学旅行の醍醐味だしな。
あの時間、何故か知らないけどワクワクして楽しかったんだよな。
俺の場合、いつの間にか部屋に夕莉が居て本気で焦った時もあったなぁ。
あれは中学生の時だったけど、まさか高校でも同じ事するとは思わなかったもんなぁ。
「………ん?」
俺が元の世界の思い出を思い返していると、脱衣所から物音が聞こえた。
「この時間に入浴するって事は生徒じゃねぇな………」
やべぇ、部屋にいないのがバレたら色々めんどくさいぞ………?
どうする………?
とりあえず、俺は露天風呂の奥に行き、息を潜めて様子を伺う。
しかし―――。
「………ねぇ」
「うひゃいっ!?」
唐突に背後から声を掛けられ、思わず奇声を上げてしまう。
【魔力探知】は一応かけていたのに、何故!?と驚いたのだが。
「これは、えっと、こっそり脱走とかじゃなくて!………って、その声もしかして?」
俺は、慌てて言い訳をしようとするが、背後から聞こえた声は聞き覚えのある声だった。
「シロか?」
「………ん」
「何でこんな時間に―――ばっ!?」
振り返ったら確かにシロがいたのだが、何を血迷ったのかバスタオルすら巻いて無かった。
シロは、この数年で更に成長した肢体を隠す事なく晒しており、成長した胸も、その下の引き締まったお腹も、さらにその下の銀色の毛が薄っすらと生えるデルタゾーンもはっきりと見えていた。
湯気、アニメのような仕事してくれよ!
体から視線を逸らす為に下を向くも、今度はスラっとした生足がばっちりと見えており、しかも温泉の湿気で湿っていて恐ろしくエロい。
普段は真っ白な肌が湯船の熱気で若干赤くなってて、非常に目に毒だ………!
「何で、全裸なんだよ!?」
「………だって、風呂だよ?」
何でそんな事を聞くの?と言わんばかりに首を傾げるシロだが、間違っているのは確実にシロなのだ。
「風呂だからって、まず『男湯』に入ってくるなよ!?」
そうなのだ。
俺が間違ったとか、混浴だとかじゃなくて、素直にココは男湯で間違いない。
「………大丈夫」
だが、シロはそんな事は問題無いと言わんばかりに胸を張る。
だから、全裸でそんな俺を煽るような事をするな!
「………兄様しかいないのを確認して【完全隠密】を解除したから」
「いや、俺がいるじゃねぇか!?」
俺だって男なのだと声を高らかに叫びたい。
集団で男湯に入った時、皆してこっちをジロジロと見やがって………。気持ち悪すぎてすぐ風呂から上がったわ!
「………むしろ、そっちが目的」
「………え?」
シロの口から、ぼそッと怖いセリフが呟かれる。
「………前、ちゃんと宣言したよ?………私達は兄様を誘惑するって」
シロはそうはっきりと口にする。
え?私『達』?
いやちょっと待ってくれ。まさか、そんな事は無いだろう。脱衣所からの物音は消えていないのも、気のせいに違いない。
やけに人間にしては高すぎる魔力を持った存在なんて脱衣所にはいないはずなんだ。
「ところがドッコイ、母さんなのよぉ!」
無駄に俺の心を読んだ返事をしながら、母さん乱入。
母さんも一糸纏わぬ姿で、しかも両腕を頭の後ろで組むセクシーポーズでの登場だった。
そろそろ30歳を迎える我が母は、死して尚、未だに成熟を続けている。
その体には皺やくすみといった物は一切無く、あるのは妖艶な大人の色香と生娘にも負けてない肌のツヤ。
未だに大きくなっているらしい胸(本人報告)をこれでもかと見せつけるそのセクシーポーズは、大人の魅力と母性で溢れていた。
シロの裸で爆発しそうな俺に対して、その大人の色気はずる過ぎると思いますよォッ!?
さっきから興奮とか、若気の至りだとか、己の野獣だとかが頭の中で暴走しており、既に脳内がパンクしそうだった。
「って、ホントにヤバ―――」
「兄様ッ!?」
「レイッ!?」
長時間の長湯。
+
銀髪狼耳妹の誘惑
+
母親の妖艶な艶姿
A.鼻血を垂らしながらの気絶。
その後、ヒンヤリとした母さんの膝枕と、シロの尻尾に包まれて目を覚ました俺は、この二人の為にも早く実力と地位を身に着けようと決心しました。
こんな誘惑続けられたら、持たん。
こんな感じで、ただひたすらにイチャつくだけの回とか書いてみたいんですけど、自分の文力じゃなかなか難しいですね。
また、チャレンジしてみようと思います。




