初話
初投稿なので優しく見てね!
日本
誰もが寝静まった午前三時。
ある家で鳴り響いた音。
散らかった部屋で一人の男が目を覚ました。
「………何だ今の音」
その音は
不快
その一言に尽きる
「………」
無言で彼は部屋の隅に立てかけてあった金属バットを手にする。
自室の扉に手をかけ、ゆっくりと開け、周りを見渡す。
「下、か?」
なぜそう思ったのかは彼自身もわからない。
自然と下に何かがあると感じた
彼の部屋と妹の部屋は2階にあり、下は両親の部屋がある。
ゆっくりと階段を下りながらふと異変に気づく。
「生臭い…?」
更に下っていくとようやく気付いた。
これは血の匂いだと。
「何だよ………っ!」
バットを握る力が強くなり、呼吸が荒くなる。
階段を下り終え、両親の部屋の扉に手をかける。
そのまま力を込めて開けたその先には
惨状
首を失い、横たわる母の姿。
仰向けで腹を裂かれ倒れる父親。
そして、それを食らう黒い何か。
「………ッ!?」
言葉を失い立ち尽くす。
「優………っ」
呆然とする彼の腕を弱々しく掴み、可憐な少女は小声で名を呼んだ。
「………舞衣」
舞衣は二つ歳の離れた妹で、つい先日高校一年生になったばかりである。
「とりあえず上へ戻ろう…出来るだけ静かに、な。」
極力静かに2階の優の部屋に戻った二人。
そして状況を確認するために小声で話しはじめた。
「一体どうなっているんだよ…親父もお袋も…あの黒い変なのも…」
「わからないよ…目が覚めてトイレに行ったら悲鳴が聞こえて、そっと見たらお母さんの首が…無くなって…」
あの惨状を思い出してしまい、二人共黙ってしまう。
ギギッギシッ
階段が軋む音がした。
「…マジかよおい」
「そんなっ……」
「隠れてろ…」
優は舞衣を布団に隠れさせ、バットを両手で構える
「お…らぁッ!!」
そして、ドアが開かれた瞬間に大きく振り抜き、打ち付けた
「…なんだよ…コイツ」
黒い霧の中に目と口だけが存在するだけ姿…あまりの異質さに硬直してしまう。
数瞬後、鋭い痛みを感じ、そのまま視界が暗転した。
それが彼の持つ地球での最後の記憶である。
「よう、お目覚めかな?優くん。」
気が付くと目の前に男が座り、自分は白い空間の上に寝ていた。と言うよりも浮いていた。
「誰だ!つーかここ何処だよ!さっきの変なのは!?」
「まぁまぁ。混乱するのはわかるがまずは落ち着け、な?」
男は笑いながらそう言った
「……チッ!」
「よろしい。さて、説明してやるからよく聞けよー」
口調に腹がたったが今は置いておく。
そして、男から衝撃を一言が発せられた。
「とりあえずお前、死んでるから。」
「は?」
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