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ぼくはぼくでいいんだ

作者: 埴輪庭

挿絵(By みてみん)

 §

 挿絵(By みてみん)

 

 もりのなかに ちいさなはりねずみが すんでいました。


 なまえは ぴっく。


 ぴっくは いつも おもっていました。


「ぼくは このままの ぼくで いいんだ。 このままの ぼくを すきになってほしい」



 §

 挿絵(By みてみん)


 あるひ うさぎさんたちが あそんでいました。


 ぴっくは ちかづいて いいました。


「いっしょに あそぼう」


 でも うさぎさんたちは いいました。


「はりが いたいから いやだよ」


 ぴっくは ひとりぼっちに なりました。



 §

 挿絵(By みてみん)


 つぎのひ りすさんたちが きのうえで きのみを あつめていました。


 ぴっくは それをみて いいました。


「ぼくも てつだうよ。

 したに おりて いっしょに きのみを あつめようよ」


 でも りすさんたちは いいました。


「なんで そんなこと しなきゃ いけないの。

 わたしたちは きのうえで あつめるよ」


 ぴっくは また ひとりぼっちです。



 §

 挿絵(By みてみん)


 よるに なって ぴっくは おかあさんに ききました。


「どうして みんな ぼくと あそんでくれないの?」


 おかあさんは やさしく いいました。


「ぴっく、きいて。じぶんを たいせつに するのは すてきなこと。

 でもね あいてを おもいやるのも たいせつなの」


「どういうこと?」


 ぴっくは ふしぎそうに ききました。


「うさぎさんと あそぶときは はりを ねかせてみたら? 

 りすさんを てつだうときは したで きのみを ひろったら? 

 それは じぶんを かえるんじゃないの。

 あいてを たいせつに することなのよ」



 §



 つぎのひから ぴっくは やってみました。


 はりを ねかせて うさぎさんと あそびました。


 したで きのみを ひろって りすさんを てつだいました。


 みんな にこにこして いいました。


「ぴっくと いっしょだと たのしいね」



 §



 ぴっくは わかりました。


 じぶんは じぶんのままで いい。


 でも あいてを おもいやることで 


 もっと すてきな じぶんに なれるんだ。



 §

 挿絵(By みてみん)


 それから ぴっくには たくさんの ともだちが できました。


 みんな ぴっくの やさしさが だいすきでした。


 おしまい

本作の挿絵、表紙は生成Aiイラストです

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― 新着の感想 ―
かわいい。 そしてシンプルな優しさは、最も胸を震わせてくれますね♪
最近のAI絵はすごいなあ 最後に「ぼくも そのままの みんなが すきだよ(食事として)」なスプラッター展開になるのかとドキドキしてしまいました。
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