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飛行戦艦

人間側別の軍閥と接近する話です。


 シナプスネットセントラルに接近し、抵抗軍は益々士気が高まっていた。そんな彼らに向けてカーツハイルが高らかに宣言していた。


「間もなく我々はシナプスネットに奇襲する。メーティス、ベルベット、この攻撃作戦は君らにかかっている。《兵書》を返還してほしければ戦果を立ててくれ」


「言われるまでもありません」


「まだこっちの戦力が整ってねぇぞ。抵抗軍ってのは他にも拠点があるんだろ?」


「心配はいらん。距離的に離れた場所にいる抵抗軍には精々機械軍の目を向けてもらうように命令してある。我々と同じ機動基地を持つ軍閥は、各地からセントラルに向けて動いているところだ。一度集まって攻撃を仕掛けるのは非効率的だからな」


 噂をすれば各地に散っていた抵抗軍達が現れた。距離は離れているが、地平線を挟んでシナプスネットを囲っている形である。


「来たようだな。作戦実行だ。アッシュ、《兵書》はお前が持て」


 カーツハイルは《兵書ハンヴァルト》を手渡した。


「いいのですか? それでは閣下が……」


「元々お前が拾ったものだ。ここまで来たら私は自身の経験に基づいて動くさ」


シナプスネットも抵抗軍の動きを察知しているのだろう。威力偵察のためのオルターネイターが頻繁に現れる。


「護とは合流できなかったな」


「ですが、きっと来ます。私達は私達にできることをしましょう!」


 メーティスは既に吹っ切れているようだ。必ず生きて合流すると心から信じているのだろう。ベルベットもアッシュも彼女の決意を揺らがせるような野暮なことは言わなかった。

 ベルベットとメーティスは大魔法を発動して機械軍の防衛ラインを突破する。


「相変わらず凄いなぁ。生身でなんて戦闘力だ。それにエアシステムや重力操作もなく空を飛ぶなんて……」


「感心している場合ではないぞ。彼女らが開いた道を進む。セントラルはこの先だ」


二人の大魔法を合図に抵抗軍の砲撃は一斉に始まった。



 一方、護達はシナプスネットセントラルに向けて移動を続ける。ココロは今まで積極的に自分に話しかけてきていた護がずっと沈黙するのが気になったようだ。


『護、さっきから黙っているが……』


「いや、ちょっと考え事をしていただけだよ」


 護はココロの機関内に爆弾が仕掛けられているとは打ち明けられずにいた。呪術で感情を持った彼女がどういう行動を起こすか分からなかったからだ。創造主のシナプスネットに不信感を持ってくれるならば人間側に引き込むことはできる。だがショックのあまり自爆装置を自ら起動させてしまうかもしれない。今は芽生えた感情と元からあったAIが混ざり合って不安定になっている。どうなるか分からない今、行動を起こすのは危険だった。


(せめてあの爆弾を解除しないと……。でも僕にはできない。誰か機会に詳しい人は――)


――該当人物は身近にいた。デッタルムで機械軍と戦う抵抗軍である。日常的にオルターネイターを鹵獲しているのだ。もしかしたらココロに仕掛けられた自爆装置を解除できるかもしれない。


(一刻も早く抵抗軍に合流しないと……)


ド――ンッ!! っと近くで爆発音が聞こえた。

すぐにモニタールームにいた護にココロから通信が入る。


『付近にてオルターネイターと抵抗軍が交戦している。彼らの拠点を近くに検知』


 モニターに映るのはA-F15型とは違う巨大な飛行戦艦のような基地だった。目的地ではないが、抵抗軍の分隊に会えたのは幸運だった。


「ココロ、彼らと話がしたい。そっちに進路を取ってくれ」


『彼らとの接触は私のバグ解消に役立つ?』


「勿論! だから頼むよ!」


『了解』



 襲撃を受けている抵抗軍基地は慌ただしかった。


「鉄屑共が! 作戦決行時に仕掛けてきやがって!」


「そう言うな。副指令の部下達が危機を知らせてくれたから早めに対処できたんだ」


 空を飛ぶバイクのようなものに乗り、小型のオルターネイターを撃退していく抵抗軍達。差し向けられたA-700型は鹵獲した同系統の機種に撃退させる。大型のオルターネイターは要塞からの狙撃で破壊していく。

 歴戦の兵士が飛行艦中枢機関の操縦席に座る少女に意見する。


「サカモト艦長! 敵が多すぎます!」


「文句は聴かん! 増援はない! 全力で相手をするのじゃ!」


 侵入してきた陸戦型のオルターネイターは対処することができる。だがA-S型の集団による空爆は抵抗軍に大きなダメージを与えていた。


「致し方あるまい。主砲を使う」


「しかしそれでは総司令の命令に支障が! セントラル襲撃作戦に参加できません!」


「わしらが滅びてしまっては元も子もない!」


「了解。戦艦アズマ! 主砲用意!」


 抵抗軍が主砲使用の準備に入ろうとした瞬間、戦艦アズマを襲っていたA-S型の集団はとてつもない狙撃を受け、蝿のように落下していった。乗組員達は思わぬ狙撃に驚愕する。


「何者じゃ!? 援軍は望めないはず!」


 抵抗軍がモニターを起動すると、映し出されたのは仇敵GKの姿だった。


「ちっ! 機械軍の襲撃に耐えきったら最新型かよ! ついてねぇ!」


「いや待つのじゃ。アレはワシらの敵を仕留めた。それに機体の上に人が乗っている」


「あのGKを鹵獲したってことですか? そんな馬鹿な……」


 モニターを拡大すると眼鏡の少年が映った。少年はオルターネイターの攻撃を防ぎつつ、雷撃を放って仕留めていく。一部の雷撃は勝手に拡散し追尾して小型の機械兵達を破壊した。その勇敢な少年に一部の軍人は見覚えがあった。


「護? 護じゃない!?」


「知り合いかの?」


「ええ。アッシュの命令で探していた少年です。GKに攫われたはずなんですが」


 アッシュの部下はまさか攫われた対象が誘拐犯と一緒に助太刀に来るとは思わなかったようだ。困惑しながらも艦長に彼との関係を打ち明けた。



いよいよメーティス達はセントラル敵本陣に仕掛けます。


一方、護はGKと共に機械軍と戦闘中の

サカモト艦長配下飛行戦艦と遭遇しました。

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