表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/24

第20話 路上喫煙③

ネット上では片手が動かなくなる現象についての議論が活発に行われていた。

ガセなのか本当なのか分からないが以下の様な情報もあげられていた。

・ほとんどの人が利き腕が発症している

・掌を軽く曲げた状態の人と、ピースサインを捻った状態の人がいる


ある投稿者から動かなくなった時の手の形が、なんとなく煙草を握っているところに似ているとの指摘があり、関連する情報として発症者に火傷をした人がかなりいるという情報もあった。


ーー


そのうちに動画サイトで生中継をしながら実験をする人が出て来た。

発症者の友人がいる動画配信者が、発症者から発症当時の状況を教えてもらい、それをなぞりながらの発症実験である。


動画配信者は朝起きて布団を畳んで歯を磨き、頭をドライヤーで整えて、朝食に食パンを食べる。

(横で逐一発症者の男性が映画監督のように指示している)


その後コーヒーを淹れ、上着を着て外に出てる。

安アパートの階段を下り、道路付近の駐輪場で一口コーヒーを飲んだ後、煙草に火を付けて口にあてて一息吸う。


息を吐き出し、煙が拡散したところで動画配信者に異変が起きた。

固唾を飲んで見守る視聴者。


「う!手が動かない!再現しました!これです、煙草です!僕の手が動かなくなりました。このままだと煙草の火が危ないので一旦外します。見て下さい!ほぼ同じです!」

動画配信者は大興奮で報告し、発症者の手と今回再現させた自分の手を映像で比較し、視聴者に披露した。


後にこの動画配信者は自分の身を顧みず、発症の原因を解き明かした勇気ある者として称賛され、チャンネル登録者数が数百万人にもなり充実した人生を送る事になった。

ファンタジー小説も書いています。

https://ncode.syosetu.com/n4354hz/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
同作者の作品

半神の守護者

+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ