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第19話 路上喫煙②

昼休みになり男は食事をしながらテレビを見ていた。

もうそろそろ食べ終わるという頃になってテレビにニュース速報が流れた。


速報テロップは本日朝方から片手が動かなくなる症状の人が続出しているとの事で政府が調査に入る旨の内容であった。


少しして速報テロップではなく、番組自体が中止されニュース番組のようにキャスターが正面を向きながら似たような内容の事を話し始めた。


どのチャンネルも似たような速報をやっていたが、やはり某チャンネルだけは旅番組のような物を放送していた。

NHKだけは見ないのでチェックはしていない。


男はまあ大変だねとだけ思い、歯を磨いた後に午後の仕事に戻るのであった。


ーー


定時になりテレワークを終えた男がリビングでテレビを付けると、昼間と同じように片手が動かなくなった人の特集をやっていた。


その内容をまとめると以下のような感じであった。

・外傷は無い

・対象の腕自体は可動できるが、手首と指はほぼ動かせない

・今日の朝から症状が発生し、今までの症例は無い


テレビではコメンテーターや自称専門家なども交え、リウマチや腱鞘炎、はては脳梗塞ではないかという議論が活発に行われていた。


夜10時頃になり男が風呂に入った後、寝ようかなという時間になって政府が会見を開いた。テレビが一斉に報じる。


内閣総理大臣が汗を掻きながら原稿を読み上げる。恐らく役人がまとめたであろう事柄はテレビ番組よりもう少し踏み込んだ内容であった。

・現時点で推定3千人ほどの発症者がおり少しづつ増え続けている

・伝染性は見られていない

・ほぼ男性のみが発症している(極一部に女性の症例あり)

・子供の発症例はまだ無い


政府は直ちに命への危険はなく伝染性も認められない事から、救急への連絡は控えてもらい、発症した場合は居住地域の保健所に連絡してほしいとの事であった。原因は現在究明中であると。


男は政府の会見を聞いて怖いなと思う。

男の仕事はパソコンを使うので、キーボードが打てなくなったり、マウスが使えなくなったりしたらどうしよう。


少しだけ震えて眠る男であった。

ファンタジー小説も書いています。

https://ncode.syosetu.com/n4354hz/

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