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青年、熊を狩る

コロナが広まってから暇な日が増えました。せっかくなので、この時間を使って小説でも書いてみようと思い軽いノリで書きました。短期間で考えているため、意味が分からない部分もあると思いますが、ご愛嬌ということで。温かい目で読んでください。


暖かな木漏れ日が窓から差し込み、小鳥の鳴く声で目が覚める。


「ん~、よく寝たなぁ。」


 ベッドから出て、大きく伸びをする。まだ寝ぼけている体を起こすため顔を洗い、寝間着から着替えた後、日課の散歩をしに外に出る。


「うん、今日はいい天気だな!」


 僕の名前はライゼ・ウェルト、18歳。5歳くらいのとき、この森に住んでいた祖父に引き取られた僕は家事から始まり、勉強、釣り、格闘術、狩りのやり方等々、すべて叩き込まれた。そんな鬼のように厳しかった祖父は3年前に亡くなり、それ以来ずっと1人で暮らしている。


「今日は何をしようかな?昨日は天気悪すぎて何もできなかったし...」


 その辺の木に生えてた果実を食べながら歩いていく。釣りでもしようかなと思っていたけど、昨日は天気があれてたからかな。どっかから飛んできた泥や木や生き物が池にプカプカ浮いていた。非常に残念だ。

 そんなことを考えながら歩いていたら、いつの間にか周りに霧が漂い始めていた。この森は、街では迷いの森と呼ばれており、森全体が霧でおおわれている。しかし、僕が住んでいるところだけピンポイントで何の影響もない。ずっとこの森に住んでるけど、理由は全くわからない。

 完全に霧に囲まれても、気にすることなく進んでいく。進むにつれて、可愛らしい小動物の鳴き声がいつの間にかごつい大型動物の威嚇の声に変っていた。


 そろそろ帰ろうと思ってたとき、


『グオォォォオオオオオオ!!!!』


 木々を揺らすほどの獣の咆哮が聞こえた。


「...近いな。」


 この声から察するに、熊だろう。しかも、かなり怒っている。必死に逃げている動物たちが見え、このまま進んだ先にいることを確信した。


「熊かぁ。」


 

 どうしようか。このまま帰ってもいいけど、今日やることないからな。最近熊肉食べてないし。よし、行ってみよう!

 最悪逃げればいいしと、軽いノリで進んでいくと、少し開けた場所に出る。気配を殺して様子をうかがうと、そこには大木と見間違うほどの大きさの、真っ赤に染まった熊がいた。


(あれは...火熊だな。)


 その名からわかる通り、火を吐く熊だ。あいつ厄介なんだよなぁ。火熊が襲おうとしているのは、全身血だらけで、今にも倒れそうな人...え、人?な、なんで!?いや、とりあえず助けないと!


 腰に差してあったナイフを抜き、走る。火熊は目の前の獲物を引き裂こうと、腕を振り上げている。


(間に合え間に合え間に合え!)


 助走の勢いをつけて繰り出したナイフの刃先は、丸太のような大きさの脚を難なく通過し、切り落とした。


『グオォオッ!?』


 突然片足を失った火熊は、バランスを崩して転倒した。よかった、間に合った!

 視界の端で、何が起こったかわかっていないような顔をしているのをとらえた。だが、まずは熊狩りが優先だ。

 3本の手足で器用に立ち上がりながら、怒声を上げた火熊と、正面から対峙する。

 

『ガァァァアアアアッッ!!!』


 自分の片足を切り落とした相手に怒りの声を上げ、体を引き裂かんと巨大な爪を振り下ろした。それを読んでいた僕は、低姿勢になり、前へ走る。振り下ろした爪は後ろの地面を深くえぐったが、すんでのとこで当たらなかった。そのまままた下をくぐり、背後をとる。火熊が体勢を戻そうとしている間に全身を切りつけ、距離をとった。


『ゴァァァアアア....!!!』


 こちらに向き直した火熊は、口から炎を漏らしていた。ここら一帯を燃やす気だろう。そうなる前に完全にとどめを刺さなくてはならない。


「これで終わらせる...!!」


 地面を強く蹴る。一蹴りで加速した体は、一瞬で火熊の首元に迫った。炎を吐き出そうとしていた火熊は、凶悪なその風貌を驚きの色に染めていた。


 一閃


『グウゥゥゥ.............』


 火熊の大きな頭が地面に落ち、巨体が崩れ落ちた。しばらくの間動いてたが、首が完全に切り離された胴体はやがて動きを止めた。体にためられた炎がその巨体を包み、

灰になって霧散した。

 完全に仕留めたことを確認した僕は、襲われていた人に駆け寄る。


「だ、大丈夫ですか!?」


 その人は、全身ボロボロで赤く染まっており、意識が朦朧としているようだった。見たところ少女のようだが、なぜ1人でこんなところに来たのだろうか。いや、疑問は後だ。まず助けなければ!


「もう大丈夫です、必ず助けますから!」


 そう声をかけると、女性は糸が切れたように意識を失った。ここで治療するのは流石に危険で、治療道具もそろっていない。とりあえず家まで運ぶために体を抱き上げた僕は、揺らさないように気を付けながら帰路を駆け抜けた。

 



 



 

 


 




最後まで読んでいただきありがとうございます。ここがおかしいという点、ありましたか?あったとしたら優しく教えてくださるようお願いします。豆腐メンタルなので。

この作品についてですが、主人公は万能で強いというありがちな設定です。ちょっとひねった方が良いのかもしれませんが、どうしても強くしたいという思いが勝ってしまいました。自分自身が平凡な人なので、想像の中では強い人物をつくりたいという気持ちの表れかもしれませんね。そして動物に関しても、現実には存在しないようなものを出したいなと思って、今回は火熊という動物を出しました。ネーミングが安直すぎるのは許してください。

今回初めて書いてみて、本当はもっと迫力のある感じにしたかったのですが、やはり想像を文字に起こすのは自分が思っていたより難しいかったです。それでも、少しずつ自分が考えた世界が構築されていくのを感じ、少し、ほんの少しですが、感動しました。やってみてよかったなと思っています。

長々と書いてしまいましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。次回も読んでいただけると嬉しいです。     by 初めてのあとがきで書くことがわからないユーピ



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