最後の晩餐 裏
ども、かつどんでーす。
今回の時間軸は前回の一日前になります。
その男は東尾乙高校の新三年生であった。
昨日から登校という訳で男は明日の準備をしていた。
そこにとある電話がかかって来た。
「もしもし?」
「もしもし?裏切り者?オレオレ」
「すいません、詐欺の方は別の家庭を紹介しますのでご遠慮下さい」
「違うって!エンだよエン!ってか実際に詐欺の電話がかかって来たら他の家を紹介するのかよおめえ!」
「すいません、裏切らせていただきます」
「もしかして俺の家紹介するつもりだった⁉」
「で、要件は?」
「ああ、そうだったな、いやいや、ちょっと待て!俺の家に詐欺の電話寄越さないでよね!」
「分かりました、じゃあルッカー先輩に…」
「何する気⁉あの人にはまだ電話番号教えてないからセーフだけど」
「多分もう知ってますよ」
「えっ?何で?」
「俺が教えました」
「何しとんじゃい、わーれー!」
「すいません、裏切らせていただきます」
「いやいや、そうじゃなくて、どうやら終止符と反射板が作ってた物がもうすぐ出来上がるみたいだから皆で見に行こうよ」
「そうですか、あの二人の作った物は見てみたいですね、でいつ行きます?今週末ですか?」
「えっ?今から…」
「今から⁉」
「だめかな?時間的には皆大丈夫だと思うけど」
「俺は大丈夫ですが、今日だったら無意味は無理ですね、彼何か面接があるみたいで」
「面接?何受けるの?」
「あ、いえ、どうやら面接をする方みたいで」
「する方ふふっ」
「何笑ってるんすか、じゃあ今から行きますね、場所は分かってますし」
「ほーい、じゃあルッカーちゃんにも連絡しといて」
「それは自分でやって下さい、大丈夫ですよ、あの人もうあなたの電話番号知ってますから、ってか今俺たちが電話している間にも電話かけて来ているのでは?」
「まさか~それは無いでしょ」
電話を切り、集合地へ行くと、とある教会が建っていた。そしてナッシング以外の皆が来ていた。
「スパイ、君が最後か、ナッシングは来れないみたいだからね」
「久しぶりだなピリオド、んで今回作ったのは何だ?」
「何って目の前にあるだろ」
「目の前?いやいや、わかんねえよ」
「いやいや、これだよ」
「だからどれだよ、おちょくってないで教えてくれよ」
「別におちょくってないって、だからこれだって」
ピリオドは集合地の教会を指差している。
「あれ?そういやこんな教会あったっけ?」
「教会って訳じゃないんだが、まあ教会か?って教会があったか分からないのも無理はないよ」
「?」
「だからこの教会が今回作った物だよ」
「は?お前、とうとう家ってか建物を作ってしまったのか⁈」
「ああ、そうさ、そしてリフ!」
「おう!この建物は堂主館の命名するぜ!」
「堂主館?意味は?」
「意味?特にないよ、全くもって無意味だ」
「いきなり真似かよ」
「まあ、とにかく入って入って」
リフレクトは俺だけでなくレースの皆に促して来た。
するとエンが、
「なぁ、スパイ、お前との電話を切った後、いきなりルッカーちゃんから電話がかかってきたんだけど」
「良かったじゃないですか」
「僕がどれだけ切ボタンを押したと思ってるんだ」
「ダーリン!これでいつでもダーリンの声が聞けわ!ぐへへ」
エンの愚痴はルッカーの介入により終わった。
「おい、ちょっとこのヤバイのをどうにかしてくれ」
「「「無理だな」」」
即答だった。
「まぁ、これはエンさんがあれなだけだし」
「あれってどれかな?」
「やべえ、声に出てたか…」
男は気を取り直して前に歩いた。
「おい待て、何無視しちゃってんの」
「それよりさ」
「えっ?僕の話聞いてる?」
「さっきから見られてるよね、ピリオド」
「僕は君をすごく見てるよスパイ」
「スパイの言うとおり何かが周りにいる、だがどうする?」
「せっかくだしこの堂主館の中で迎え撃っちゃう?」
「つい昨日完成した建物なんだが…」
「と言う訳で…走るよ」
「「「了解!」」」
レースの全員が一斉に堂主館の中に走り出した。
こうして、レースと神達との前哨戦の幕が上がった。
明日も更新します。