Ep6問題
『誠也、見てごらん?アダプターとコンセント繋げるだけで、音が鳴るんだよ、凄いだろうテレビって――』
『――へぇ、導線繋げばいいの?』
『端子から送られる導線が一瞬だけ爆発するんだ――、それでね、、、』
心肺蘇生技術って手で押すっていうけど、それが救命道具で補えるなんて。
「スパーク現象って、電流なんでしょ?そりゃもう凄い発明でしたよ、そんなに気になるなら新しい企画に持ち込みましょうか?」
――電流で破裂、刺激的で凄く強い奴、これを少女に?――
――ええ、そりゃ美しいと言えば花火があるじゃないですか、アレですよ――
わが社で作成した「爆丸エイト―」がゾンビを爆弾で攻撃すると肉から血管、骨が飛び散りピクピク動いて血が噴き出すその様が、「グロテスクな表現はやめてください」として、8歳以下のプレイは厳禁とされた。
わたしにも子供が居るから楽しんでくれるのだと考えていた。だが、心理的表現としてはゾンビが攻撃されると何らかのポイントが得られてショットガンが購入できることを売りにしていたのに、ユーザーの親族が道徳上よくないと言います。先生大変ですね!
「沖見さん。コレ爽快だけど、これは教育上の真意に反しますよ、、、」
「・・・はい。是非、ええ、反省会、なるほど、開いておきます・・・」
更にプレイヤーのパートナーである美少女エイミーが食われると、血しぶきを上げて「あ“・・・ぅ”ご・・だずげでぇ~」とプレイヤーの画面全体にアップとなる表現方法を用いたが、それが怖くて泣き叫んだ、精神科を受診した、笑えるけど後々、成績が下がったという報告がたくさん挙がった。あのぉ~18歳規制って、設けていませんでした??
「ハハハ、四賀津これ笑えるよなァ~!!」
「ホントだ、在り得ない、分からん面白さ、抜けてるね!」
ユー・A・ヘル新聞記事「社説」
さいきんの年頃で、ゾンビアクションが流行しています。ただ余りにも人が爆発するなんてテロじゃないんだから、それを武器にせず開発してほしいです。今はネットで購入する層が未成年とか、成人後の人にも多いとか・・・保護者って何?そりゃ仕事している人してない人も子供に進めてるんでしょ?それが英才教育的だと言われる世の中でしたっけ?一部ユーザーには評判いいですけども、どっちが先生なんだろう?
―――メーカー側も大変ですけどねぇ。―吾味 連子―
“聞きますが、親がハマったゲームを子育てがてらに出来るゲームって泣く子供にも?”
“社長。我が国、柴本じゃ厳禁なんですよ。海外ブランドメーカーに問い合わせては?“
「成績が下がる」とのご意見ですが、わたしの脳髄に刺さるコメント大変恐縮です。
それなのに海外では「それが売りだ」と評価してスポンサーが付いてくれ、携帯アプリとしての開発を勧めてくれた。
アプリケーション?ゲーム?
同じゲーム開発を携わる最中、中古品ショップが軒並みとなった。
それもたった3年間で15、6件増えている。都内だけでも!
「滝美社長、我が社は本体価格でなくUSBに128ギガバイトのゲームに携わっています。ですがそれがたったの20円で売られていたんですよ!」
驚いた。定価4,085円+税込み価格12%で販売しているにもかかわらず、プログラマーとしての技術は更に求められつつある。それは019年代のような可愛らしいイラストで子供にも女性にも分かりやすく、開発陣でなくあくまでユーザー目線に沿った教科書的で簡単に教えてくれるようなテキスト表示が必要とのこと。
「沖見電子会社の滝美と申します。古田 隆 校長先生はいらっしゃいますか?」
「沖見電子会社の滝美と申します。唯志 大木 学園長はいらっしゃいますか?」
ゲーム会社担当なのですか?教材にしたいとの事でいらっしゃったと?それがゲームになると我が校にも情報提供料金、手数料なども発生するのでしょうか?領収書、請求書、それ等も資料にしたいとの件ですよね?
「では、次に行こうか」
「はい社長!」
なかなか教育施設に入れて貰えなかった。教材の版権をも奪う行為になり兼ねないとのことだし、レアケース。我々プログラミング業者がなぜそこまでしなくちゃならないんだ?
ピ―――プルル、ピ―――プルル
「滝美社長でいらっしゃいますね?芥社長にご相談とのことで・・・」
チャラららーランランラン、チャーンチャラン、
「もしもし、営業係部社長の芥 偵矛と申す者ですが」
「初めまして。わたくし、沖見電子開発部代表 滝美誠也と申します」
ゲーム開発における名刺交換について、会社の部署名を書き換えなくてはいけない。
もし開発という言葉を入れて置かないと、他者との合同企画でないことになるかも知れないと思っての事だった。どうせパソコンで検索されたらバレるだろうが、要は商品がいかに動くかがカギ。
「実はわたくし、教育をテーマにした題材を提供して頂きたく・・・」
「なんで我が社の教材が必要になったので?できれば訳を聞かせていただくと分かりやすいのですが?」
「わたくしの市場調査担当は、御社の科学教材に“人体も学ぶ”という本があるときいたのですが、なにせ我が社はあくまでゲーム開発に携わるため、他校から信憑性がないとのことで、こうして電話という形で伺った次第です。そこで御社にあるその教材を参考資料として拝借させて頂きたくて」
「なるほど、それは大変でしたね。近年の親御さん達はストレス発散型のゲームに着目していると噂が立ち、それが脳と体の循環を良くすると謳われていましてねえ、」
「では、我が社へ譲っていただけると?」
「1冊1,200円となりますが、古いのであれば無償で差し上げます」
「は、はあ、無償だなんて・・・感謝の致しようがありません!」
それでは諸君、我が社の新たなゲームを開発するよ。それも名付けて「聖年時、教育計画」である!さて、製作陣担当の青木さん説明宜しく頼むよ。
「私が製作担当の青木 美瑠葉です。今作も皆さんで共同制作を行います」
ついては、聖年時教育計画というタイトルは、まず赤子を親が育てる期間が3年、農作物を育てて6歳になった時に学校へと通います。そこで数学、国学、理学、スポーツなどを経て15歳になった時に会社へ就職します。それも会社を冒険部隊として経営し、その物語の舞台となる国や町にダンジョンへと向かいレベルアップするのです。
「あのぅ、いいですか?」
「どうぞ」
「舞台はエンダストリアとあるけど、この柴本の国がベースなんですか?」
いいえ、ディーギルですよ。その中の領土で自然豊富な街ディシー・テルが題材となりました。元々、我が社は電子開発部門でテレビ他、携帯電話や電灯、レンジ、冷蔵庫などを基軸に開発しています。そのような経緯から若手でなく、いきなり赤子から教育する親子像を描きたく製作へ踏み切った訳です。しかもこの“人体と学ぶ”教材がそのゲームの背景となる、と社長は仰っていました。
「あの~制作費用なんですけど・・・あと期間とかは?」
元々、我が社は年商11億円の企業で、前社長から20億円の資産を受け継いでいます。つまり予算は1,200万円で3カ月の期間を設けるスケジュールとなりました。理由はN・O・B社のUSBメモリーの容量が1テラ128ギガバイトもの商品テストとして受け取る形となり、充分製作が自由にできるメリットがあるのです。いきなり3歳でダンジョンへ向かってもコンティニューが出来るという裏技も使えるようにするのよ。
「では、企画的には?確かに我が社は技術的には他社に近く、新社員の能力向上に貢献するし、教材にも成り得るかもしれません。それも・・・たった3カ月で予算多くて?」
これは教材です。我が社はプレゼンテーション用のゲームソフトを開発する目的で企画したんですよ。つまり如何なる製作期間であっても新入社員のアイデアやEI技術によってサポートも想定しての企画なのです。素材をドンドン放り込むという訳!
“まじかよ・・・そんな少ない期間でアイデア放り込めってミニゲームってこと?”
新型メモリーに製作期間3カ月、予算は1,200万円にEIソフト、そして教材もある!これならテストプレイをしなくても、大丈夫なんですよね・・・社長?
「青木さん、ありがとう。それに大丈夫・・・」
「滝美社長、それ本当にできるんですか?」
うん、問題無いよ。君達はまだまだ様々なコミックや小説、ゲームだって体験している。それにパソコン使って他社の様々なジャンルを経験しているだろうし、現実でも動いているなら多くのアイデアを詰め込むといい。そうすれば定価2,300円で発売できる。もちろん、低収入世代にも安心して購入してもらえる訳だ。勉強だけではなく脳トレ、筋トレ、すべて健康の為でもあるんだよ~。これが人体と“学”を外国バージョンに仕立てたと!
「芥社長、我が社の企画は成功しそうです。その節はお世話になりまして・・・」
「それはどうも。8歳以下でも大丈夫と巷で噂になっており大変、儲かりました」
その興行収入280億円!
ゲームと教育、美少女を取入れる意味、それに医療業界さまざま、活動多いわって声きこえます。




