しんしんと降る世界だった
君はどんなふうに笑っていたのか
ふとした
本当に何気なく
思った
思い出そうとしても
思い出たそれはなんだか
嘘っぽい
ぼかしでしかない気がして
何も感じ得なかった
居たことだけは確か
多分よそ見した方に
遠回りが大好きな人がいる
いつかの日一つを半分個に割った
歌を口ずさみながら
また前を向いて進んでいた
しんしんと降る世界だった
白に桃色を重ね
告白した後みたいな空模様は
諦めてしまったものをもう一度
好きさせてくれそうだ
この魔法が成立すれば