第90話本庁特殊警備課
本庁特殊警備課。正式名称、海上保安庁警備課特殊警備対策室と呼び主な仕事としては、SSTの運用をサポートしている。それはSST隊員ならば常識なのだが、並の海上保安官はその存在すら知らないだろう。それが本庁特殊警備課(略称)である。
「お、来たね?」
「こんちはー。」
「貴方が噂の御客様?」
「どうやらその様だね。」
「本日より本庁特殊警備課長に就く事になりました神海人三等海上保安監です。よろしくお願いいたします。」
「貴方があの神隊長?」
「そうでしたが何か?」
「史上最年少のSST隊長にして、ゲロッグ討伐の功労者なのね?」
「はい。ゲロッグはSSTの良きライバルみたいなものでした。今思えば。」
「それなら、私達があれこれ指導しなくても仕事出来そうね?」
「はぁ…。」
「私は係長の松井はるか一等海上保安正よ。それからあと二人出勤して無いんだけど、よろしくね。」
「あそこで何か書いてる人は?」
「ああ、再雇用の元警備課長の丸山元二等海上保安監。」
「よろしくな、若いの。」
「PCはそこのデスクトップを使って。それから有事以外は基本9:00~17:00休憩一時間。土日祝日休み、ホワイトでしょ?」
「まぁ、SSTに比べたら。」
「でも、ビックリだわ?元SST隊長がこんな窓際部署に配置するなんて。左遷よ左遷、島流し。」
「はるかさん、課長保大出のキャリア組ですよ?」
「杉野?いたの?その人が新課長よ。」
「神課長?杉野透二等海上保安正です。よろしくお願いいたします。」
「もう一人は草山文仁三等海上保安正と言う事務員がいますが、本日は体調不良で休んでます。」
「って事は丸山参与をいれても5人か、え!それでSST回してたの?マジで?」
「そうなりますね。」
「まぁ、SSTの規模を考えれば、それも納得だな。」
「気合いとか根性とかそう言うのいりませんから。」
「はい。」
「課長?特段指示出しはしませんから。」
「了解。ここ居心地良いわ。SSTの現場ってデスクワーク的な仕事初めてなんだよね。」
「神課長?忙しい時はマジで忙しいすから。本当ゲロッグ討伐してくれて鬼感謝ですよ。」
「そんな事言えるようになったのね。」
「まぁ、俺が課長になった以上風通しの良い様な部署にしていくつもりだから。」
「その気合いが要らない‼どうせ一年もしたら移動でしょ?」
「そんな事情は本庁特殊警備課には関係無いの。」
「そうですよ、はるかさん?自分が海保校出ノンキャリだからって、保大出のキャリアの課長の足を引っ張る真似は。筋違いですよ?」
「大阪にずっといたから標準語が外国語に聞こえるのは気のせいか?」
「神課長?困った時は杉野にお尋ね下さい。ああ、丸山のじっさまの方が詳しいかも。」
「ああ、助かる。」
「はるかさんには絶対聞いちゃ駄目ですよ。おっぱいでかいくせに、器が小さいんですよ。」
「了解。」
「」




