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ポセイドンズ~海上保安庁特殊警備隊(SST)~  作者: 佐久間五十六


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第9章・第81話修羅と化せ

 大規模な日米合同軍事作戦により壊滅的なダメージを被ったゲロッグであったが、支持母国であったロシアがこれに反発して、日米に対して宣戦布告をして来た。ウクライナとの戦争を休戦してまで日米に対抗しようと言うのだから、その決意は並大抵のものではない。

 「これはまずいですよ、総理。」

 「核の使用も辞さないとか…?」

 「米国はそんなつもりでゲロッグ壊滅をしたのではないがな。」

 「理由はどうであれ、米露が(日本を含めて)戦争状態になったんだ。ウクライナ戦争で疲弊しているとはいえ、ロシアには核兵器と言う逆転本塁打をカードとして持っている。使う使わないは別にしてな。」

 「神隊長‼」

 「どうした?そんなに慌てて?」

 「TVをつけてください‼」

 「中井総理?」

 「ロシアの宣戦布告に対して日本史上初めて防衛出動を自衛隊に下命したところです。」

 「隊長?我々海保は海自の傘下に入るんですね?」

 「ああ。そうなるな。俺達SSTは京都府舞鶴市にある海自舞鶴地方隊の傘下に入る。と、林次長から連絡が入った。それからもう一つ勅命を受けた。SBUと連携しモスクワに向かってくれ。」

 「クレムリンじゃなくて?」

 「クレムリンは陸自の担当だ。」

 「モスクワで何を?」

 「ロシアの首都機能を麻痺させる。言わば妨害工作だ。これに成功すれば、核兵器は恐らく使えなくなる。カードとして核兵器が使えなくなるって事だ。」

 「でもどうやってモスクワに行くのでしょうか?」

 「お前馬鹿だな。舞鶴には優秀な護衛艦が沢山あるじゃないか?」

 「艦船でロシアに向かうとすると、米国の力を借りる必要がありますね?」

 「世界最強の原子力潜水艦シーウルフの力を借りましょう。」

 「大丈夫か?米国が簡単に…行けるんかい!?」

 「シーウルフならロシア海軍の原子力潜水艦も蹴散らせるので一石二鳥だな。」

 「米国としてもモスクワのインフラ破壊工作は大賛成だ。ただ、どうせやるならロシア全体を機能不全させ混乱させる方が予後が宜しいのではないかと言った意見が大半でな。」

 「私もそう思います。」

 「山久長官!?」

 「ロシアの主要都市を全て機能不全に陥れられたら、陸上の核兵器は封じたも同じ。航空戦力も大きなダメージを与えられるしな。海上の核戦力は日米の潜水艦隊に頼るしか無さそうだな。」

 「しかし、ロシア軍が我々の作戦に気付き先回りされては意味がない。だから急いでいるのだ。」

 「ファーストユニットとフォースユニットはモスクワ行きのシーウルフに。セカンドユニットとサードユニットはロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦に乗り別々にモスクワを目指してくれ。」

 「了解。」

 「第5~第7ユニットは舞鶴で待機せよ。」

 「了解。」

 「にしても、無茶をやらせるもんだ。ああ、申し遅れた私はロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦の艦長マイケル・フェルプス大佐だ。君の名は?」

 「海上保安庁特殊警備隊第二特殊警備隊班長の野村建二二等海上保安正です。」

 「コーストガード?君も私に負けず劣らずの長い肩書きだね。」

 「フェルプス大佐はこうした戦争には慣れているんですか?」

 「まさか、初めてだよ。まぁ、演習なら死ぬほどやって来たけどね。実戦は初めてだけど、君達本当にコーストガードなの?」

 「はい。海自(NAVY)は他にやることがあるので。あ、でも安心して下さい。我々SSTは、コーストガードの中でも選ばれた精鋭ですから。」

 「確かに君達は並のコーストガードではなさそうだね。」

 「ロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦って事はこちらもガンガン核兵器使えるって事ですね?」

 「それは上からの指示が無いと使えないんだ。核兵器(SLBM)の使用に際しては、米国本土からの認証コードを使わねばならない。その為には、米国大統領の認証が必要なんだ。その代わり魚雷ならたんまり積んでる。それだけで充分戦えるさ。」

 「なるほど。そうなんですね。」

 

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