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ポセイドンズ~海上保安庁特殊警備隊(SST)~  作者: 佐久間五十六


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第80話神海人の夢②

 「おい、あれ見ろ!巡視船つるぎだ!」

 「神隊長無事だったんですね?」

 「神海人只今帰国しました。」

 「え?神隊長酔っぱらってる?」

 「俺疲れたからマスコミやお客さん降ろしたらつるぎの整備よろしくな!」

 「あ、ノムケン?多分相当がたきてるみたいだから、しっかり見てやってくれ。」

 「了解しました。」

 「おい、細谷、キム、星ちょっと手伝ってくれ!」

 「一体全体どう使えばたった2週間の航海でここまで酷くなるかね?」

 「噂では一人でも多くのマスコミを数名の航海士と隊長以外は海保隊員いなかったらしいっすよ?」

 「それでエジプトまで…。」

 「一人くらい整備員入れておけばこんな惨状にはなって無かっただろうにな。」

 「まぁ、今回の派遣はほぼスクランブルも良い所でしたし、仕方無いっすよ。」

 「おい、おい、エンジンがかなりオーバーヒートしてるぞ!スーさんを急いで呼んできて来れないか?」

 「は、はい。」

 「汚ねぇ。ゲロあるよ。」

 「山名も呼んできて‼船内洗浄せなあかんわ。」

 「ノムタカ!てめぇもこい!寝てんじゃねー。」

 結局巡視船つるぎを海外派遣前の状態に戻すのに、セカンドユニット全員と12時間の時を要した。

 「まだ、やってたか。」

 「神隊長、お早うございます!」

 「元に戻ったか?」

 「はい。お陰様で徹夜でしたが。」

 「悪かったな。セカンドユニットに依頼して。」

 「まぁ、俺達より本庁から派遣された整備員(メカニック)達に感謝してやって下さいよ。」

 「まぁ、かなり手荒く使っちまったからな。」

 「それよりも酔いは覚めましたか?」

 「記憶が飛ぶほど飲んでたみたいだな。隊長失格だな。」

 「今朝の東日新聞見ましたか?(見てるわけねーか。)」

 「見せてくれ。日米合同軍事作戦成功。国際テロ組織ゲロッグ壊滅。あぁ、デカデカとまぁ。」

 「隅っこ見て下さい。」

 「海保巡視船つるぎより。」

 「何で海保の巡視船が前線にいたのかと、電話がなりやみませんよ?」

 「神隊長、どういう事だこの記事は?」

 「見ての通りですよ。マスコミを最前線に連れて行くって言うミッションでしたから。林次長には報告済みっすよ。ほら!ここ!海保巡視船つるぎの海外派遣に関する書類…。あっ!これこれ!次長からハンコ頂いてますから。」

 「そんなものはいくらでも捏造出来る。」

 「いやいや、何言ってんすか?次長の方からマスコミ対応をしてくれと頼んできたんじゃないですか?」

 「そんな事もあったっけな?」

 「結果として多くのマスコミが安全に取材出来たんじゃないですか。クレームじゃなくて、感謝の電話ですよ?」

 「それならよろしい。」

 「あれ?皆寝ないのか?」

 「今寝ると昼夜逆転になってしまうじゃないですか?」

 「確かにな。」

 「じゃあ寝ない様に俺の夢の話を聞いてもらおうか?」

 「神隊長の夢の話?嫌ですよ。絶対寝ちゃう奴じゃないですか?」

 「俺の夢はな…。」

 と、何時間話したかとりあえず日勤終了時刻迄には何とか持たせた。

 「まさか、朝から夕方まで神隊長の夢の話を聞かされるとは。セカンドユニット全員確実に寝てたよな。でも他ユニットは皆しっかり聞いてたみたいだけど…。これも神隊長の心配りか。それより飯、風呂、寝る!」

 「たっぷり寝たら腹へったわ。」

 「どういうメカニズムだよ?」

 「生きてるって事だろ?」

 「ノムケンさん、これ!」

 「確実に寝落ちするの分かってたからボイスレコーダーで神隊長が何を話していたのか録音しておいた。」

 「聞く?」

 「いや、俺はパス。」

 「俺もパス。」

 「でも神隊長ならどんな夢でも叶えられますよ。」

 「確かにな。」

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