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ポセイドンズ~海上保安庁特殊警備隊(SST)~  作者: 佐久間五十六


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第8章・第71話夢(Dream)

 「神隊長は夢(Dream)とかってあるんですか?」

 「俺の夢?」

 「例えば昇進したいとか?」

 「そんな朕部なものじゃないさ。俺の夢はもっと小さいよ。定年まで生き残って家族を幸せにする…。かな。今の所は。」

 「神隊長らしいっすね。」

 「このままゲロッグとの闘争が本格化して最終局面を迎えた場合いの一番で狙われるのは隊長の俺だ。もし仮に俺がやられればSSTの士気はがた落ち。それは大幅な戦力のダウンに繋がる。だからこそ俺は絶対死ねないんだ。」

 「確かにゲロッグのこれまでの戦い方から見ても、猪突猛進に突っ込んで来ると言うよりは、スマートに来る可能性の方が高いですね。」

 「こっちにもスナイパーがいる様に、ゲロッグにもスナイパーがいると考えて然るべきだろう。」

 「でもSSTのスナイパーとゲロッグのスナイパーとじゃ比になりませんよ?こっちにはスナイパーライフルが無いんですから…。」

 「ゲロッグは馬鹿じゃない。必ずスマートに攻撃してくる。」

 「スマートアタック…ですか?」

 「それが奴等(ゲロッグ)の十八番だからな。スパイを2度も忍ばせこちら(SST)の内情にもある程度通じている。それだけに今度ゲロッグが仕掛けて来た時がラストチャンスかもしれない。」

 「ラストチャンス?」

 「本庁のデータベースからアクセスし、ゲロッグの内情を探ってみた。すると、ゲロッグの一番のスポンサーであったロシアが財政破綻し、約3ヶ月前から資金の供給が止まっている事を確認した。だからゲロッグにとっては次の攻撃がラストチャンスになると言う訳だ。多分何でもしてくるぞ。ドローン攻撃や自爆テロもしてくるだろう。なるべく敵とは離れて勝負をつけるんだ。いいな?」

 「はいっ!!」

 「でも今更すけど、何でゲロッグは日本の海保をターゲットにロックオンしているんですかね?」

 「日本の海保は他国のコーストガードよりも軍隊色薄いのに…。」

 「海自より狙いやすいからじゃねーすか?」

 「日本に恨みを持つ勢力もいるかもな。世界は広い。」

 「にしても随分物好きだよな。」

 「確かにな。でもゲロッグにとっては、特別な国なのかもよ?」

 「北朝鮮とかそうじゃん?」

 「ゲロッグの裏で糸を引いているのはロシアじゃなくて北朝鮮?」

 「それならラストチャンスじゃねーじゃん。」

 「いや、北朝鮮はロシアよりも遥かに財政事情は悪い。だからこそ次の攻撃はラストチャンスだと見ている。」

 「対艦ミサイル等も用意して来るかもしれない。」

 「それ、マジでヤバイじゃないですか。海自出動の案件ですよ?」

 「大丈夫。海自から2隻ミサイル艇を借りてきた。巡視船隊に組み込んだ。それでも何とかならぬ時は我々SSTは海自に事を引き継ぐ。だから、無理も無茶もするな。あくまで、自分の命ファーストでやってくれたら良い。それから、これを使ってくれ。」

 「レミントンM870マリンマグナムじゃないですか?」

 「特別警備隊から拝借して来た。使ってくれ。」

 「隊長!そんなにすぐゲロッグの奴等攻めて来るんですか?」

 「私の把握している情報が正しければ、1ヶ月以内に何かしらの行動に着手すると見ている。」

 「いよいよ最終決戦ですね。」

 「ああ。だと良いのだかな。」

 「ラストチャンスだと言ったじゃないですか?」

 「テロ資金が底をつきかけてる今、資金獲得の為に動きを見せる可能性もある。」

 「そんなゲロッグみたいな危険なテロ組織を囲い込む国なんてロシアや北朝鮮以外に存在するんですか?」

 「まぁ、世界は広いからな。日本に恨みを持つ者同士でタッグを組んでくれる国があるかもしれない。彼等(ゲロッグ)として見れば組織の継続も考えているだろう。」

 「何か面倒臭い事になって来ましたね?」

 「いや、そんな事はない。目の前にある脅威を確実に潰す。SSTならそれが出来ると信じて鍛え上げてきたつもりだ。」

 と、神隊長は自信を持って対ゲロッグ戦争終結に向かおうとしていた。

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