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ポセイドンズ~海上保安庁特殊警備隊(SST)~  作者: 佐久間五十六


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第36話報復その②

 「大山の死は許せないけどよ、欧米に頼ってまで報復する事はやり過ぎなんじゃねーか?」

 「それだからノムケンはあまちゃんだって言われるんだよ。」

 「神隊長!?」

 「アルカイダやISを潰した様にゲロッグも潰さねば第2、第3の大山が出かねん。それに米国は対テロ作戦においては右に出る国はない。日本は海外で武力行使は出来ないからな。それを中井総理にじっくり説明して来た所だ。」

 「そうだったんですね?隊長も、言え隊長が一番辛いですもんね?」

 「同期だからな。それは当たり前だ。」

 「で?肝心要の米国は力を貸してくれそうなんですか?」

 「さぁな。ここから先は政治家先生の仕事だ。俺達SSTは黙って命令に従っていりゃあ良いんだ。もうあんなシージャック事件は起こさせない。」

 「神隊長ってそう言う割には結構ドライですよね?」

 「そうか?大山はもっとドライな奴だったぞ?」

 一方本庁では…。

 「何ィッ!?」

 「どうしました?長官?」

 「中井総理からだ。対ゲロッグ掃討作戦を行う為、SSTと特別警備隊を出動させろと言ってきた。」

 「部隊の規模は?」

 「50名程だ。」

 「それならやれるんとちゃいますか?と言うかやりましょう‼山久長官。」

 「まぁ、総理が良いと言っているんだ反対する理由もないか…。」

 「大山の敵を討とう!」

 「次長、敵はガチだぞ?」

 「分かっています。でも今回は自衛隊のバックアップもありますし、ファーストユニットからフォースユニットを出せば20人程の特別警備隊員を追加で、目標人数に達します。」

 「理論的にはそうかもしれないが、万が一の事を考えると、そう大手を振って部隊を送り込めないんだよ。」

 「山久長官はSSTの真の実力を知らないからそんな弱気になるんですよ?SSTの突撃部隊は海自のSBUに匹敵する実力を持っているんですよ。」

 「だから、はいそうですかと簡単に戦地に送り出す事は出来ないと言っているではないか?」

 「海保にいる人間は皆誰かの為に死ぬ覚悟で仕事をしています。SSTだって根本的には同じです。誰かの為に、日本の為に、家族の為に。その覚悟を不意にする決断を下すのですか?長官? 」

 「林次長、断っておくがそんな昭和の精神論で物事を決めつけて貰っては困るね。」

 「では、令和の精神とは何か御応え下さい。」

 「そんな急に言われてもだな…。」

 「長官の決定より、総理の決定が優先です。直ぐに派遣部隊の編制に取りかかります。」

 「そうか、私が止めても意味はないか。この件は林次長に一任する。」

 「そうですか…分かりました。」

 「長官良かったんですか?次長に一任して?」

 「まぁ、米軍もいるし大丈夫だろ?」

 「それはそうかもしれませんが…。」

 「万が一の時は林次長の首を飛ばせば良い。」

 と、言うわけでファーストユニットからフォースユニットまでの28名がひだ型巡視船への乗船命令が下された。あそ型巡視船には、特別警備隊員22名が配置され2隻の巡視船は即座にジブチに向け派遣された。米軍を主体とする多国籍軍との合流はそれから。日本側部隊の指揮は海自の松井一佐が執ることになった。SSTと特別警備隊からなる海保側の指揮は神海人一正が執ることになった。海自の護衛艦は3隻。「あらわし」、「せきなみ」、「はくほう」と、潜水艦「こくりゅう」が、米国海軍中央艦隊旗艦原子力空母ロナルド・レーガンを援護する事になったのである。

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