表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ポセイドンズ~海上保安庁特殊警備隊(SST)~  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/103

第28話内通者

 「神2正ちょっと良いか?」

 「はい。」

 「まだ他にもゲロッグの内通者がいるらしい。SSTか特別警備隊内にいるらしい事が分かっている。詳細は不明だが調査して欲しい。」

 「林次長?調査の全権を自分に託されるおつもりですか?」

 「何か不服でもあるのか?」

 「いえ、ありません。」

 「私は君を信じている。この海保(そしき)の膿を出し切って欲しい。」

 「次長からの特命と言う事でよろしいですね?」

 「ああ。ボーナスもはずんでやる。」

 「ヨッシャー!俄然やる気が出て来た!」

 「特命である事は誰にも話すなよ?」

 「え?自分一人でやるんですか?」

 「複数人で動くとこちら(海保)の意図がバレる可能性が高まるからな。保大を首席卒業した神海人、貴様なら絶対に出来る。頼むぞ!」

 「はい。」

 「でもどこからメスをいれたら良いんだ?まずは特別警備隊員のリストを手に入れるか。」

 とまぁ、林真玄次長からの特命を受けた神海人はSST隊員と特別警備隊員全員を対象にゲロッグの内通者(うらぎりもの)を見つけなければならなかった。

 「ノムケン!ちょっと良いか?」

 「はい。神2正どうしたんすか?深刻な顔して?」

 「余計な詮索はするな。次長からの指示で特命任務が入った。その件に集中する為、貴様(ノムケン)をセカンドユニットの代理班長に任命する。」

 「マジすか?」

 「あくまで代理だ。特命任務が終わるまでの臨時的な措置だが、緊急時は自分が指揮を執る。」

 「代理を置くなんて、相当ヤバそうですねその特命。」

 「ああ。詳しくは言えないがかなり鬼ヤバ案件でな。」

 「分かりました。セカンドユニットの事は自分に任せて、その鬼ヤバ案件やっつけて下さい!」

 「すまんが頼んだぞ!」

 「御意!」

 これで特命任務に集中出来る。と言うか、こう言うのって普通隊長がやるもんなんちゃうん?とまぁ、色々腑に落ちない点はあったが、まずは身内のSSTから調べる事にした。特段怪しい人物はヒットしなかったが、書類の書き換えなどゲロッグの様な一流のテロリストならば、雑作も無い事だ。

 「流石にSSTには内通者はいないだろう?」

 「いや、神2正。どうやら内通者はSSTの中にいるらしい。」

 「次長!!?」

 「私の方でも色々と調べたのだがね。不審な通信を感知して後を辿ったら大阪特殊警備基地からスーダン本国(ゲロッグ)への通信をしている人間を特定した。」

 「誰ですか?」

 「フォースユニット副班長、箕島渉(みのしまわたる)がその人だ。」

 「だが、もう一人ゲロッグにアクセスした人物がいる。ファーストユニット班長兼SST隊長矢部隆史だ。」

 「!!?だから自分に特命を…。」

 「これから12時間以内に二人を拘束する。」

 「マジすか?」

 「不正アクセス及び偽幹部侵入助長容疑で逮捕状が出ている。今頃は特別警備隊を動員して、二人は拘束されてしまっているはずだからな。」

 「自分になんか頼らずとも次長が解決してくれたじゃないですか?」

 「いや、神2正が動かなければこの件はお蔵入りだったよ?」

 「まさか??」

 「そのまさかだよ。セカンドユニットに代理が立った事により、何か嗅ぎ付けられたんじゃないかと焦り、ゲロッグ(スーダン本国)に通信をしている所を捕らえたんだ。」

 「そんな事で分かってしまうんですね?」

 「って訳で特命は解除だ。また何かあれば頼むよ。」

 「はい。」

 「ノムケン、お疲れ様。特命解除だ。」

 「え?もう終わったんですか?」

 「あぁ、色々あったが特命はとりあえず終わった。」

 「矢部隊長が捕まったのってマジすか?」

 「あぁ。リアルだ。」

 「ちなみにフォースユニット副班長箕島渉も捕まった。」

 「何で二人は捕まったんですか?」

 「二人はゲロッグの内通者だったんだよ。」

 「マジすか?」

 「SST創設以来最悪の汚点だ。」

 「あの矢部隊長がゲロッグの内通者?有り得ない‼」

 「そう思うだろ?俺もだよ。最初聞いた時はマジで耳を疑ったよ。」

 「何であんな良い人が…。」

 「仮面被ってたんちゃうん?まぁ、これから化けの皮が剥がされる事になるだろうがな?」

 「とりあえず、これから緊急会議だ。ノムケン貴様も来い!」

 「ええ!??」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ