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ポセイドンズ~海上保安庁特殊警備隊(SST)~  作者: 佐久間五十六


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第24話対ゲロッグ対策訓練

 「これよりSSTセカンドユニットにおいてはマル得(特別指定組織)に対する特別訓練を行う。」

 「突撃第一班細谷、ノムタカ。突撃第二班キム、ノムケン。潜水第一班星、スーさん。配置につけ!」

 「あのぉ?自分は?」

 「荒巻3士は俺と司令室で待機だ。」

 「了解しました。」

 「突一配置よし!」

 「突二配置よし!」

 「潜水班配置よし!」

 「司令室より各員。狙撃許可を出す。目標を全て排除せよ。」

 「了解!!」

 ズドドドと89式小銃のけたたましい銃声がターゲット(木板)を正確に狙い撃ちしているのが分かる。

 「よし。この区画はクリアだ。次のエリアに急行するぞ。」

 「突一、突二、頭上からのドローン(無人機)に対する攻撃にも注意しろ!」

 「そこか!」ズドドド。

 「細谷、無駄撃ちすんなよ。演習だから良いって訳じゃねーんだぜ?残弾数は常に頭に入れておけ。」

 「はい。でも、そう言うノムタカさんだって必要以上に撃ち込んでいるのとちゃいます?」

 「うるせいよ。小わっぱめ。」

 「突一、トラッシュトーキング(喧嘩)してる場合ちゃうで?」

 「だから突一は…。」

 「目にもの見せてやりますよ!」

 「ノムケンさん?」

 「ウォー‼ズドドド!」

 「ふっ。スコアは階級通りになりそうやな。」

 「潜水班司令室に現着!」

 「4分45秒、まずまずのタイムだな。スーさん。」

 「これでもリミット(限界)っすよ?」

 「なぁに、のびしろはまだあるだろう。」

 「そこまで!」

 こうして一回目のゲロッグ対策訓練は終わった。シージャックを想定しての訓練でリーディングスナイパーは突二のノムケンだった。1250と言う立派なスコアだった。第二位は潜水班のスーさんで1050。以下は細谷→キム→ノムタカ→星の順だった。

 「はぁ…。こんなスコア争い無益だね。」

 「スコアリーディングケツから二番目のお前が言うな、ノムタカ。」

 「潜水班のスーさんや星なんて自動式拳銃だからな。小銃持ってて、本当しっかりして下さいよ。」

 「そうそう。兄貴を見習って。」

 「まぁ、スコアは気にすんな。」

 「え?じゃあ何の為に射撃のスコア競わせたんですか?」

 「モチベーション上がるかな思うて、やってみた。スコアは参考記録と言う扱いにする。」

 「なんすか、それ?」

 「ゲロッグは神出鬼没だ。だが、必ず報復には来るだろう。その日の為にも少しでも素早い正確な射撃能力の向上は欠かせない。分かったら、装備の点検!」

 「はい。」

 「そう言う事か。まぁ、確かにモチベーションは上がるかもな。」

 「100の訓練より1の実戦。早く実戦を行いたいです。」

 「馬鹿いぇ。平和ボケした日本でシージャックなんか…。」

 「起きないとは言えないな。」

 「敵はあのゲロッグ。ゲロッグのシージャックはサポートしてる中国を倒すか、スーダンのゲロッグ本部を叩かないと無限にやって来る。」

 「非力だよな?俺達なんて。」

 「やれる事はやろうよ!諦めずさ。」

 「SSTで対処困難な場合は海自に引き継ぐ事になるが?」

 「それは現場の俺達が判断する事じゃねーよ。」

 「確かにな。引き継ぐ前に片付ける。」

 「一応海保の面子は保てる引き継ぎにしねーとな。」

 と、まぁ各員それぞれ思う所はあるようだがやるべき事は只一つ。上からの命令を完全遂行する只それだけである。懸念された海自への引き継ぎであるが、SST全滅の危険性が高まれば、引き継ぐのはやむを得ない。そうならない様に神の考えたスコア演習をこなす以外に策はない。他のユニットがどうであるかは分からないが、セカンドユニットに関してはまだまだのびしろのある部隊だと、神はそう思っていた。

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