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第9話SSTの任務

 SSTの主任務は主に7つある。

 ①シージャックやサリン等の有毒ガス使用等高度な知識及び技術を必要とする特殊な海上警備事案に対処する事。

 ②大量破壊兵器を搭載している容疑船舶の制圧と検査(臨検)

 ③暴動の鎮圧。

 ④爆発物の処理。

 ⑤海賊行為への対処。

 ⑥工作船事案への対処。

 ⑦密航船や麻薬密輸船の摘発

 等である。ちなみにSSTの運用は海上保安庁警備課特殊警備対策室が行う。

 「神3正!」

 「矢部班長?どうかしましたか?」

 「会わせたい人がいる。今すぐ着替えてファーストユニットの控え室へ来てくれ!」

 「は、はい。」

 「ほう。君がSST史上最年少副班長の神海人3等海上保安正だな。私は海上保安庁特殊警備隊(SST)隊長の安田保3等海上保安監だ。」

 「初めまして、じゃないですよね?」

 「あ、そうだっけ?それはすまん。じゃあ私は警備対策室に用があるのでな。失礼するよ。」

 「さ、神3正我々セカンドユニットは仮眠だ。」

 「はい。」

 とまぁ、出動が無い時はパトロールや訓練と仮眠の繰り返しである。ろくに家にも帰れない。正確に数えた訳ではないが、家に帰れるのは月2~3日位か。と言うか独身者は寮生活だし。

 「矢部班長?毎日こんな感じなんですか?」

 「何も起こらないのは平和な証拠。俺達SSTが動かなきゃならないのは本当の危機の時だけ。と俺は先輩隊員から聞いていたが?」

 「自分達の後ろ楯は海上自衛隊のみですか?」

 「いや、その海上自衛隊にも手に負えないろくでもない案件ばかりSSTには回される。まぁ、そんなもんだよ。」

 「とは言え、米国海軍ネイビーシールズは我々SSTをきちんと一定の評価をしてくれているし、実力で海上自衛隊に劣っている訳ではないよ。」

 「まぁ、そんな事はセカンドユニットの俺達には関係無い話だ。」

 「はい。」

 「この平和ボケした日本でシージャックやテロなんて起こるんすか?」

 「それがいるんだな。ロシア、中国、北朝鮮等日本の隣人は力で現状変更しようとする国ばかり。工作船や密航船も後を立たない。特に違法薬物の密輸は深刻だ。日本で出回ってるシャブのほとんどは海外産だ。今の海自や海保だけではそれを防げていないのが現状だ。ちなみに海保隊員は何人いると思う?」

 「10万人?いや5万人?」

 「約1万2000人だ。こんな島国にそれしかいないんだ。後ろに海自がいるなんて思わない方が良いぞ?」

 「はい。そこは覚悟しています。」

 「海保は海の警察。海自は海軍だ。平時の海自に警察権はない。海上警備行動が発令されれば、海自にも警察権は付与されるがな。まぁ、滅多な事でもなければ、発令されない。本当に平時でヤバい案件ばかり呼び出されるのが、俺達SSTだ。世間では海の守り神ポセイドンにあやかりポセイドンズと呼ぶ人もいる。神3正!君の実力があればそう遠くない未来に安田保3監に変わりポセイドンズの頭になる可能性もなくはない。」

 「いやいや。それは熟考してからにしたいですね。」

 「いや、神3正の未来はSST隊長一択だ。」

 「何で矢部班長に自分の未来決められなくちゃいけないんすか?」

 「それは確かにな。」

 

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