表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レティシア公爵令嬢は誰の手を取るのか  作者: 宮崎世絆
幼少期編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/61

31 レティシアと言う名の光(マクシミアン視点)

 つい眠ってしまった。多分僅かな時間だと思うが、こんなに心安らかに眠れたのは久しぶりだ。


 まだ少し残る眠気を引き摺りつつ瞼を開けると、目の前に天使が眠っていた。


 膝枕をしてくれていたら、一緒になって眠ってしまったのか。


 レティシアの寝顔を見つめる。何処を見ても何処にも欠点の無い美しい寝顔。

 風に揺られて木漏れ日の様に光る髪が軽く靡いている。


 飽きる事なく見惚れてしまった。


 暫くして天使の瞼が揺れる。その瞼の中に、美しい(ほうせき)が隠されているのを知っている。

 早く開いて俺を見つめて欲しい反面、このまま美しい寝顔を見続けたい。


 俺は思わず、その美しい寝顔に手を伸ばしていた。


 しかし手が触れる前にレティシアは目を覚ましてしまった。


 瞼がゆっくり開き、隠されていたエメラルドとアメジストの宝石(ひとみ)が姿を見せる。


 俺と目が合う。すると瞳が揺れて、美しくそして慈愛に満ちた優しい微笑みを浮かべた。


 綺麗だ。


 素直にそう思った。


 思わず伸びていた手を、そのままその美しい頬に寄せようとしたが、レティシアは我に返った様に目をまじろぐと、顔を赤らめ取り出した扇で美しい顔を隠して横を向いてしまった。


「寝顔なんか見てないで起こして下さい……」


 可愛い。


 俺はこの美しくて可愛らしいレティシアに恋をした様だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ