第七十一話 「Метастатический(転移)」
「"思い出"--------」
「ソウ-------- ピピッ
かレ、"ツベフォフ"は自ブンのあニであル
科学者であッタ.....
"アキム・ツベフォフ"ノ遺した....
"ぜロテんイ"を果たス為....
この地下の場所.... "極層"と呼ばれル場所ニ
あなた達ヲ呼び寄せタ.....」
「・・・・」
"ガサッ....."
「ゼンブオナジカオシテヤガルゼ....ッ」
「("零転移"-------)」
"声"。
「それじゃあ....
今、ツベフォフがしている事は....
その科学者である"兄"-------
そしてかつての自分の"恋人"
と共に追い求めていた....
その、"零転移"をこの地下空間で
再現するため....
そのためにしてるって事なのか?」
「ピッ ソウ.... なル---------」
「・・・・だが、それにしたって....」
「・・・・ガガッ!」
「(ツベフォフは既に死んでいる自分の兄....
そして恋人の意志をこの地下空間で
果たす為、俺達をこの極層へと
呼び寄せた-------?)」
"ガラッ...."
「(それにしても....)」
瓦礫だらけの部屋---------
「(これが.... ツベフォフの"恋人"・・・・?)」
まるで、この部屋に住んでいる住人の
心の内側を表す様な
荒れ果て、酷く似た顔つきをしたマネキンが
いくつも転がっている部屋の中で、河野は
頭上から聞こえて来る"声"に問い質す-------
「・・・・ツベフォフが、その.....
兄の残した"意志"を果たそうとしているのは
分かるが....」
「-------ピピッ!
"カれ"ハ、ソノ"いシ"ニシュウチャクすルあマり....
"狂っテ"しマっタ--------」
「・・・・」
音声を加工しているのか、
抑揚を感じさせない、感情の無い"声"が
暗い部屋の天井から聞こえて来る
「・・・・奴.... "ツベフォフ"が
俺達をここに呼び寄せた理由は何なんだ?
奴が兄の"意志"を果たす為に
この場所を造り出したとしても、
それは、俺達とは何も関係が無い-------
わざわざ俺達をここに呼び寄せる理由なんて
無い筈・・・
「ソれハ、カ--------」
"ガタンッッ!!!
「!!」
「キシャアアアアアアアアアア!!」
"フライング・ウーマン"
「アウロォ.... イノーチェァ------ッ
"ブゥゥウウォォオオンッ
「スサケフスキッ!!」
「спаси́бо スパスィーヴァ....!
コ、コノブタヤロウッ・・・・!!」
"ビュンッ!!"
突然、部屋の影から
「スサケフスキッ!?
"牙"があるぞっッ!?」
「(-----------
"フライング・ウーマン"
「ツ、ツゥォアッ!!」
「--------!!」
"ズササササササッ
「ナ、ナンダッテンダ....ッ
コ、コイツハ--------ッ
「--------"来る"ぞッ!?」
キシャアアアアアアアアアアアッッ!