第六十八話 「(За стеной) (壁の向こう)」
"カッ カッ カッ カッ----------.....
「(Антон,)
(....アントン-------)」
「Это рухнет
(そこ、崩れてるぞ....)」
「Эй нет Кобу,
(へ、平気..... こ、コブ....ッ)」
"ザシャッ!"
「・・・・・」
「Не следите за внизу,
(ずい分、"下"まで続いてるな.....)」
「・・・・・」
暗く、張り付く様な冷たさを感じながら
延々と下へと続いて行く高さが腰程の
広い階段をジュチ、ザファーの二人が
不安定な様子で降りて行くのを見ながら、
レベデワは階段の先
"暗闇"へと目を向ける--------
「Место где я был в
первую очередь было,
Что такое цель?
(さっきの場所は.....
何が、"目的"なんだ....?)」
「・・・・」
"コッ コッ コッ コッ コッ コッ----------
「Лебедева,
(レベデワ・・・・)」
「・・・・」
この場所の意味についてジュチが尋ねるが、
自分にもそれが何なのか分かり様が無い
「(Где до)
(どこまで....)」
"コッ コッ コッ コッ コッ---------
下、そして"行き先"を求めて、レベデワは
暗闇へと伸びる階段を
ただ、下って行く--------
「・・・・」
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"ブゥウウウウウゥゥウウンッ......"
「Это это!
(こ、これは....!)」
"ヒュンッ!"
-------------"ヒュンッ!"
「Это капсула?
(-------"カプセル"か?)」
「・・・・」
"ヒュンッ ヒュンッ!"
「・・・・!」
階段を暫く下り何も無い、
先程までと変わらず明かりの無い
広い、平面の場所へと辿り着くと
"ヒュンッ ---------ビュォォオオオオオオオッ
「Я поворачиваюсь,
(回ってるぞ・・・・)」
目の前の暗闇、かなり先の方に
端を見通す事の出来ない程の
巨大な"ガラス板"の様な物が現れ
「Ах это!
(あ、あれ・・・・!)」
「(・・・・・)」
"ヒュンッ
-----------ヒュンッ
「・・・・!」
その一面ガラス張りの壁の先に暗影の中を漂う様に
塵や屑が浮かび、棺程の大きさの
カプセルが不規則な動きで乱褸に飛び交い
「・・・・!」
"ガキッ!!
----------ガキッッ!!"
「Иди стекло,
(ガ、ガラスに・・・っ)」
「・・・・」
"ガンッ! ---------ガンッ!!"
壁の側まで足を進ませると、そこに
棺程の大きさの金属で出来た
"カプセル"の様な物が蛾の様に
意味も無く群がっているのが見える.....
"ガンッ! ガンッ!"
「・・・・!」
"ガンッ ガンッ ガンッ ガンッ!"
「・・・・!」