第五十二話 「Гете(ゲーテ)」
"フォオォオオオオオオオオ-----------
「Что ты пытаешься,
сделать!?
(あ、アンタは....っ 何を....っしようと....っ
してるんだ.....っ!?)」
「я бы говорил
об этом ранее?
(・・・それは先程も話したろう-------?)」
「История?
(は、話.....?)」
"ヴァチィッ!
「---------、」
時折、外に点くプラズマだけが
自分達の今乗っている、おそらく
エレベータの外壁で音を上げるが、
そのプラズマの音以外は
何一つ視界に入る様な物は無く、
暗闇------ 音--------
まるでどこか遠く、境界、果てを思わせる様な
暗い景色が隆和、ツベフォフの周りに広がる....
「В России было два
ученых Ранее они были
Вы так говорили
перед N/S?
(この、ロシアには二人の科学者がいた....
先程彼女達-------
N/Sの前でそう話しただろう?)」
「двойняшки,
(双子・・・・)」
"フォォォオオオオオオオオ......."
静かな、機械音の様な音が聞こえて来るが
今いるエレベーターホールの壁や床は
透き通っていて、今自分達が移動しているのか
それとも止まっているのか判断がつかない
「Великий брат и брат
Кроме того
этот любовник,
(偉大な兄------ そして弟-------....
更にはその恋人------ー)」
「возлюбленный?
(恋人-------?)」
"ヴァチッ!
「(そ、そんな話.....)」
【ひ、ヒワワワッ!?
ヒ、ヒィッ ---------ひわわわわわっ】
ツベフォフが話を切り出すが
「(История, Есть ли?)
(話--------..... そんな話....
あったか....?)」
動転していたせいかそんな話を
した様な気もするが、記憶力が良くないせいか
まるで話を思い出す事ができない
「・・・・」
「・・・・」
"フォォオオオオオオオオオォォォォ........
「(話し--------....)」
暗闇の中を漂う様に、二人を乗せた
エレベーターは
「(話.... ・・・・話って....?)」
「・・・・」
プラズマだけが灯る深淵の中を漂いながら
進んで行く....
「(お、思...っ は、話.....っ)」