第五十一話 「Дальний небо(遥かなる空)」
「(・・・・そして、気付けば
あの白い空間--------
更には今この、"無人島"みたいな場所に
いる訳だ.....)」
「シャスッ.... アァ~....
"タイヨウ"ダアァ......ッ」
「-------何やってるんだ、お前?」
「"!" ・・・・オッ コイツハシャチョオノ
ゴシュッキンジャネエクワ?」
「・・・・」
白い空間の先に現れた、海岸線の広がる
小さな島の様な場所で、河野が辺りの様子を覗いながら
元いた場所に戻ると、どこからか拾って来たのか
長椅子を横に寝かせ、その長椅子の上で上半身裸で
日を浴びながら太陽を浴びている
スサケフスキの姿が見える....
「・・・・お前この状況....
分かってんのか?」
「・・・・」
"ガタッ!!"
「アァー シャチョオ....」
うるさい上司が自分のデスクに来たのを確認すると、
スサケフスキはデッキチェアーから
鈍い足取りで砂浜の上に立つ-------
「少し、この海岸線みたいな場所を回ってたが....
どうやらこの場所は、小さな"島"みたいに
なってるみたいだな....」
「・・・・」
"カキッ"
「・・・・アイ、アイ」
「・・・・」
「(それに、"向こう"の-------....
"ザアアアアアアァァーーーー....
ザアアアアアアアァァァーーーー....
「(・・・・・)」
「オ、オボ....ッ!」
海岸線からかなり先、
澄んだ青い波の水平線の遥か先を見ると、
その遠くの場所に何か水平線から
空に向かって伸びる円柱状の
"島影"か何かが見える-------
「(・・・・)」
"カキッ
「オイッ.... オイ....ッ
オ オ、オゴッ....」
椅子の横に置かれた袋から缶詰を取り出すと、
その蓋を開けスサケフスキは
それを口の中へと流し込む....
「....チッ マ~タ、 "イワシ"クワヨオ....ッ」
「・・・・」