第三十一話 「место назначения(行く手)」
「こ、これじゃこの先に・・・」
"カッ カッ カッ カッ---------
「・・・・シャスッ....オナシャッスッ....!」
「(・・・・柱....)」
"ヒュゥゥゥゥウウウウウウウウ......"
「・・・・」
河野が、壁際に沿う様に見えていた螺旋階段を登り
その登った場所から柵などがまるで置かれていない
階段の下に広がる暗い場所に目を向けると、
そこにテーブル、椅子.....
金属片の様な奇妙な物体-------
様々な物が自分達が入って来た入り口と
今自分がいる場所の間の暗闇に
浮かび上がっているのが見える-------
「センパイ....ッ オナシャッスッ....!」
「(・・・・)」
"バッ バッ!"
「ゴンドウ....ッ アザッスッ.....!」
「・・・・」
自分の下から階段を登って来ている
後ろにいるスサケフスキを見ると、
どうやらスサケフスキは先程教えた
自分が通っている"空手"の道場の
挨拶の仕方の真似をしている様だ....
「センパイ.... ソレクワルァ
コウハイデ、アリマス....ッ!」
「・・・・」
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「な、何だ、これは-------」
「オイオイ.... "デンキ"ジャネエカ?
コイツワァ、ヨォー.....?」
"ヴァチィッ! ヴァチィッ!!
階段を上へと向かい上り続け暫くすると、
その階段の先、少し上の場所に
まるで自分達の行く手を遮る様に
張り巡らされた激しい光、そして音を放つ
"電流"の様な物が尽きる事無く
飛沫の様に火花を上げているのが見える....
「・・・・ッ」
「ナンジャア コイツワァ....
マルデエカミナリミテェジャネエクワ....」
「(・・・・・)」
「ヴァチィッ!!」
「・・・・・」
電流の流れる場所に
「・・・・」
辺りを見回してみるが、周りには
この螺旋階段の少し離れた場所、
おそらくこの塔の下から
上まで繋がっていると思われる、
階段の先の暗闇に浮かぶ
巨大な"柱"しか見えない-------
「ウォイウォイ、ブタデムォ
コレジャアローストサレチマウゼ.....ッ」
" ヴァチッ ヴァチチッ! "
「・・・・っ」