第二十五話 「в сцене(場面)」
「Т, ты!
(て、てめぇは------っ!)」
「Только один раз--------
(一度しか-------)」
「О-Ой!?
(-------?.... オ、オイッ!?)」
「ツー ツー ツー....」
「Эй, это вырезано
(き、切れやがった....!)」
"ヒュォォオオオオオオオオ----------....
「・・・・」
"ガチャッ"
急かす河野に促され、スサケフスキが
受話器を手に取るが
「・・・だ、誰も出なかったのかっ?」
「イヤ.... ワカラネェ---------」
"ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ......
「デンワ、キレタョ--------....」
「き、切れた?」
"プルルルルルルルルルルル
「! ・・・・オイッ!?」
「・・・・!」
一度切れたと思った電話が再び鳴り出し、
黒く縦長の電話BOXのドアを開け
再び受話器をスサケフスキが手に取る--------
「Хорошо------только один
раз ----Сказать______
(いい-------- 一度しか--------
言わ-------- な____)」
「Кто ты черт возьми? О
привет ты можешь
говорить?
(・・・だ、誰なんだっ ....てめぇはッ)」
「お、おい、話せるのかっ」
「・・・・」
電話BOXの外にいる河野が
まくし立てるが、受話器からは
途切れ途切れの聞き取る事ができない程の
小さな声が返って来るだけだ....
「・・・アウロォ」
「・・・・」
「だ、誰なんだっ!?」
「------Сусаке____Фусуки,
(--------スサケ___フスキ.....)」
「・・・・!」
受話器からどこか機械的な、
あまり感情を感じさせない様な
"男"のロシア語が聞こえて来る
「ты меня знаешь!
(....俺を....っ 知ってるのか....っ)」
「・・・・」
"ヒュゥゥゥゥゥゥウウウウウ.....
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「Понятно. Так вы
работаете с Цвефовым
в этом месте
называемом крайним
слоем вы рабочий
что ли?
(・・・そうか。じゃあ
つまりてめぇはこの--------
極層だとか呼ばれる場所で
ツベフォフと一緒に仕事をしてる、
作業員か何かだってのか....?)」
「гудок.... э-э-э-э-э-э-э
(ピピ.... そ-------うだ)」
「・・・・」
壊れているのか、音の悪い電話の声に
不機嫌な様子を浮かべながら
受話器から聞こえてくる
"声"にスサケフスキが答える
「Вы _____ Гагатс-- Коно,
Сусаковски следите
за Цубефовым------ Гагат
в этом полярном слое
прямо сейчас--
(お前____ ガガッ たち--------
コウノ、スサケフスキは___
ツベフォフの後を追って-------- ガガッ
この極層の中で、今-------- している...)」
「О!? Какого черта!?
(ぁあっ!? 何だってっ!?)」
「お、おい、何て言ってるんだ?」
「・・・・ココノサギョウインドウノ....
トカイッテヤガルズェ」
「さ、作業員-------っ?」
「--------Мы двое--------Гага
Волесло-г--
(-------ナタ達二人------ ガガッ
ヴォレスロ----グ--------)」
「Вы про велосипед?
(・・・バイクの事か?)」
「・・・・」
男が口から出したヴォレスローグ、と言う言葉に
少し離れた場所にあるバイクが目に入って来る
「Вы, ребята-------- Гага
Цвефов------------….
Я------ Уилл ----Гага
(アナタ達-------- ガガッ
ツベフォフ----------....
そ、な------ 意志------ ガガッ)」
「な、何だっ? 何てッ!?」
「Тот человек
(あの------男------....)」
「Эй, о чем ты, Цувефов!?
(な、何だっ ツベフォフの事かっ!?)」
「Гаггагага --------
(ガガッ ガガッ-------- つれ------)」
「Ч-о чем ты говоришь!?
(な、何だってんだッ
----------チクショウッ!?)」
"ガンッ! ガンッ!!
「お、お--------」
「Чи, черт возьми!?
(チ、チクショウ~っッ!?)」
音声がはっきりと聞き取れない事に焦れたのか、
持っていた受話器をスサケフスキは
勢いよく、電話機の本体に叩きつける!
「Башня….Эмо____E--------
(--------塔.... エモ____イ------)」
「--------А!? Эмои!?
Ты имеешь в виду
этого анимешного
ублюдка!?
(--------アアっ!? エモイッ!?
あのアニメ野郎の事かっ!?)」
"ガッ!、ガッ!!
「お、おい-------!?」
「Эм, башня----
Место ниже ----
Эмой---- серебристый----
(------あの、塔--------
下の場所----------
エモイ-------- 銀の------)」
「Чи, черт возьми!
(チ、チクショウ~ッ!)」
「おっ--------
"ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!!"
「おま-------」
"ガキィッ!!"
「ах,
(ア、---------
「じゅ、受話器が-------....」
「ツー ツー ツー ツー.....」
「・・・・」
"ガチャン"
「お、お前....!」
「・・・・」
腹に据えかね勢いよく受話器を
電話機に何度か叩きつけると、
受話器の頭の部分が取れ
何故か誇らし気な表情でスサケフスキがそのまま
電話BOXから出て来る・・・・
「スコシ.... "ド"ガスギタミテェダナ....!」
「お、お前....っ」
"ガサッ!!"
「!」
思い切り河野がスサケフスキの胸グラを
掴み上げる!
「フェフェフェ.... トキトシテ
バアイ--------」
「てめぇっ!? 電話....っ!
電話ッ!?」
「・・・・バアイ--------
バアイッテノウア、ジブノカンガエジャ...
オモッテルトオリイカヌエコトムォ
アルゥ-------」
「て、てめぇ~~っ....」
「・・・・」