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2.コミュ障
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
「ダァ」(行ったねー)
「バブぅ」(うん、もう上階層では、物足りないって言ってたからな)
セーフティエリアを拡張したこの宿を拠点に上で肩慣らしをしてから下へ向かうと道中で耳にしていた。
安全策に別の少数パーティと合同でアタックするらしい。
我輩とゆうは其々のデバイスに注意を向けた。
◇
あの魔方陣を弄ったことを忘れた頃、東国にあるオータム・リーブ村に本部を置くマレビト支援互助会から上級の冒険者セバスを名乗る筋肉おっさんと仲間たちが来た。
彼らは我輩たちとクラスメイトを”始まりの広間”へ集め”ここ”へ異世界から来た同胞だと自己紹介して、実務リーダーの狐魅笑らは別室で個々の聞き取り面接を始めた。
狐魅笑というキツネ目の男は転移でなく不帰還アバター。オータム・リーブ村の北方向に出来たキャンディストア・サイドストリートに居を持ち、孤児院を営んでいる冒険者だ。実体はコミュ障を拗らせボッチとなった不登校児。実家はパン屋で『チベタンサンド』が看板商品だ。
エル腐とドワー腐の面談に、子守は任せろと我輩とゆうを抱き上げたセバスが一人勝手に喋ったことだ。
知らんがな。
我輩は赤ん坊を続けた。




