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第3話 オワリノ魔女

 理彩が出したモンスター、≪終焉の魔女・エンダール≫はコスト13のモンスターにして攻撃力2300を誇る超級モンスターだ。

「≪エンダール≫の効果発動!このターンの間、このモンスターの攻撃回数は相手モンスターの数+1回分の数となる。莉那が出しているモンスターの数は3体、よって攻撃回数は4回となる。だが、その強さゆえにこの効果を発動したターンは≪エンダール≫以外のモンスターは攻撃ができないんだけどね」

≪終焉の魔女・エンダール≫コスト13、種族は魔法使い、攻撃力2300

「まさに≪終焉≫だね。さすがは理彩だよ。けど、こんなものに負けてられない!」

「この攻撃を食らってからもそんなことは言えるかな?≪終焉の魔女・エンダール≫よ敵陣のモンスターを焼き払い、指導者に攻撃せよ!≪終焉のグランドブラスト≫!」

 理彩の攻撃宣言により、≪終焉の魔女・エンダール≫は手にもつロッドを天に掲げ、何かを詠唱している。

 すると、≪エンダール≫の頭上に火の玉が4つ生成された。

 そして、次の瞬間、その火の玉は≪アイドル≫たち目掛けて放たれた。

 直後、≪アイドル≫達の悲鳴が聞こえた。そして、もうひとつは空間内の自分自身に直撃した。

 これにより、莉那のライフは1削られ、残りライフが6となった。

「これでもまだ同点。反撃する方法はあるはずだ」

 莉那は心で思ったことをそのまま口にした。

 その発言に理彩はニコッと笑った。

「莉那、その意気だよ!さあ、かかってきな。私の≪魔女≫たちが相手だ!」

 理彩のその言動が少し男前で一瞬驚いたが、今までもデュエルで人が変わることがあったため、冷静に判断し、デュエルに集中した。

「それじゃあ私のターンいかせてもらうよ!」

「うん」

ターン4

莉那コスト7、ライフ6、手札4

理彩コスト8、ライフ6、手札3

「私のターン、ドロー!」

 莉那の手札にはオブジェクトカード1枚が入っている。それに新たに引いたカードは今回の新パックで引いたカードだった。少しの間その新カードを眺め、効果などを確認したのち、それを使っての戦略を考えた。

(よし、これならいける!)

「私はこのカード、コスト5の≪月夜のアイドル・ヨミ≫を召喚!」

 フィールドの時間が夜になり、月から≪月夜のアイドル・ヨミ≫が姿を表す。

≪月夜のアイドル・ヨミ≫コスト5、種族は亜人、攻撃力は1500だ。

「≪ヨミ≫の効果発動、このモンスターの召喚に成功したとき、≪アイドル≫と名のつくモンスターをノーコストで召喚する。」

 莉那は手札にある≪アイドル≫モンスターを選ぶ。

「このモンスターよ!「修練に励みし愛の力よ、今こそそこに現れよ」≪トップアイドル・クナミ≫をノーコストで召喚!」

「え……何……このカードは?」

「このカードは今日発売の新パックで引いたんだよ。早速使わせてもらおうって思ってね」

 映像にはスポットライトに当たる一人の影が写し出された。そして、そこには赤とピンクのドレスを纏い、水色の長髪の少女がいた。彼女は歌いながらフィールドへと舞い降りた。

≪トップアイドル・クナミ≫コスト9、種族は亜人、攻撃力は2000のモンスターだ。

「≪クナミ≫の効果発動!このカードはフィールドにいる≪アイドル≫モンスターの数×300の攻撃力を得る。これにより≪クナミ≫の攻撃力は2600、つまり≪エンダール≫を倒すことができる!」

「そんなカードが追加されたのか……」

 理彩は少し驚いていた。さらに莉那は新しいカードをすでに使いこなしていることがすごいと感じていた。

「まだまだこれからよ!≪オブジェクトカード≫を設置する!≪トップアイドル・オンザステージ≫を設置!設置条件は≪トップアイドル≫モンスターがフィールドにいること。それを満たした今、ここにステージが顕現する!」

 莉那は≪オブジェクトゾーン≫に≪オブジェクトカード≫を設置した。

 映像では、たくさんのファンに囲まれる大きなステージが現れた。

「≪トップアイドル・オンザステージ≫の効果発動!相手モンスターの最大コストが自分のモンスターの最大コストより大きいとき、ファンの声援を受け、≪アイドル≫モンスターの攻撃力を1000あげることができる。ちなみにこのカードは相手モンスターの最大コストが自分のモンスターの最大コストより小さいときは攻撃力を1500上げるけどね。」

 これにより≪トップアイドル・クナミ≫の攻撃力は3600になった。

「さらにコスト2の≪駆け出しアイドル・ラン≫を召喚する。」

≪駆け出しアイドル・ラン≫コスト2、種族は亜人、攻撃力は900のモンスターだ。

「≪駆け出しアイドル・ラン≫の効果発動、このモンスターの打点は自分の≪アイドル≫モンスターの数だけアップする。これにより≪ラン≫の打点は3になる!」

「そんな馬鹿な……こんなモンスターがいてたまるか!どこで手にいれたんだ?」

「新パックに決まってるじゃないか。このパックでこの体のカードがどんどん追加されてたよ。勝負が終わったら買ってみたら?」

「うん、じゃあこのゲームは早く終わらせないと……」

「あら?私が勝つよ?このモンスターでね。さあ、勝負だ≪エンダール≫!」

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