44.コマツさんの暴君!
10月になっても暑い日がある・・・・
トーネに芋を新しくあげて、代わりに刺身を引き取ったが・・・・
芋も無くなるわけじゃない!いつでも食える、それよりもトーネの笑顔の方が大事だ!
それにしてもミライとヒュラスはあんなに食えるのか??
食べ物と格闘していると、『トントン』とドアをたたく音がし訪問者が現れた。
「ミライ、おりますか?」
「は~い」
誰だ?うちに来る人なんかめったにいない、しかも女性の声だ。
虎野のことか?面倒な事はやめてほしい・・・
「俺が出る、ミライはそのまま食事を続けててくれ」
「わかったわ」
俺は来客であろう人の元に行き、ドアを開けた。
あれま!そのみごとなおっぱいは!!コマツさんだ、何の用だろう?
「今晩は、スイアーフ」
「ええ~今晩は、何かありましたか?」
「昨日主人と兵士様が、こちらに来て無理難題をスイアーフに迫ったと聞きまして、
カースゲが気にしており、代わりに私がお詫びに参りました」
「そんな、気にしていただくような事ではありませんので」
「それでも同じ村に住む者同士、少しのわだかまりも残すことは出来ないと・・
ミライとミアートの奉仕をさせていただこうと、私が来ました」
「いえいえ、本当に何とも思っていませんよ、兵士にはむかつきましたが、
カースゲさんの立場ならどうすることも出来ないでしょう」
アールネイヤの貧しい村の、お詫びや対価は奉仕が当たり前なのか?
ミライもミアートも水の対価に奉仕をしていた。
男に詫びるより、その家の女性に奉仕をして詫びたほうが、一緒にいる男性も煩わしいのが軽減出来て
いいのかもしれないな。
「こちらに来てびっくりしましたよ、こんな立派な家になっているんですもの」
「皆に手伝ってもらい建てました」
「大きい家で周りに川もあり本当にすごいですよ!私どもの家なんかと比べられないわね」
「そうだ、今皆で食事をしているんですが作りすぎて困っていたんですよ、食べていかれますんか?」
食べきれそうもない魚があるんだ、コマツさんに食べてもらったら解決だ!
「お詫びに来て、食事なんて・・」
「本当に気にしないでください、食べきれなくて困っていたんですから・・・こちらへどうぞ」
よし!!食べ物が無駄にならなくて済みそうだ。
「コマツさん、いらっしゃい」
「ミライ、こんばんは・・あらヒュラスも一緒なのね?」
「私の部屋もここにあるんですよ、それとスイアーフの妻になる予定です。
コマツさんも一緒に妻になりません?」
「おい!ヒュラスいきなり何言っているんだ!!」
「そうですね、私のような者でもよければお願いしますわ」
「コマツさんも何言っているんですか!!」
「これでも結構真面目なんですよ」
え!!変な話になってきた・・・妻にするにはまず、おっぱいを見て『モミモミ』
してからじゃないとって!!ちがうだろ!!
確かにコマツさんはいいおっぱいじゃなくて!いい人だ。
子供の頃はスイ君、スイ君、と内緒で食べ物をもらったり、遊んでもらっていた記憶もある。
アールネイヤでは旦那のカースゲさんに気を使わなくてもいいが・・・
「皆さんが食べているものは・・・お魚ですか!!!」
「ええ~コマツさんもどうぞ」
トーネの刺身と俺の焼き魚、あとミライも食べきれそうもないみたいで渡していた
3匹分あれば大丈夫だろう?足りなければ俺の刺身もあげてもいいし
それでも足りないなら申し訳ないが芋で・・・
「え!!2匹もいいのですか!!それとこれは何ですか!」
「それは魚を焼かないで食べるものです。みんなに好評だったのでコマツさんにも口に合うと思います」
「魚の数がすごいのですね・・・それに人数も増えていらっしゃるみたいで」
まだカシナ達を紹介していなかった。順番に紹介した方がいいだろう。
「あ!紹介しますね。俺の妹になったトーネ」
「あい、妹のトーネです。こんばんわ」
「はい、こんばんわ」
「カシナから順に挨拶をしてくれないか?」
「仰せのままに・・・・・カシナと言います、ここの奴隷長をさせていただいております
以後お見知りおきを」
この後ミホ、キョウチ、アミ、カスミの順に無難な挨拶を終え、食事に戻っていった。
「スイアーフこの五人は奴隷ですか?!」
「ストーコウに行ったとき、思いがけないほどの収入を得まして、トーネもそこにいたんですが
奴隷にするには抵抗もあって妹として引き取ったんです」
「トーネも合わせると、6名もお買いになったのですか!」
「そういう事になります」
「カースゲも、いずれは奴隷をと言っていましたが、未だその資金もない次第です。
・・・この村始まって以来初めてですよ奴隷を買った人は!」
「そうなのですか?奴隷と言っても家族と変わりませんよ、コマツさん宅も家族が多いでしょう
あまりかわりませんよ?」
買うときに・・・おっぱい基準で買ったとはさすがに言えないぞ!!
コマツさんに魚を売った時、袋の中には奴隷が買えるほどの金額は見えた
買えないはずはないと思った。
「家も、食べ物も、それに皆さんが着ている服、どれをとっても以前と比べ物にならないわ、
虎野も倒したと聞きましたし・・・貴族様みたいですよ・・・」
「そ、そうですか・・それより食事を、冷めてしまいます」
話したいことはあるだろうが、芋が冷めてしまうとバターが溶けなくなり
美味さが落ちてしまう。俺とトーネの分のじゃがバターを用意して食べるぞ!
「これは何ですか!!この前食べた魚とは全然違いますよ!!美味しすぎます!!」
「魚に味をつけたから、美味しさも全然違いますよ」
「生の魚も焼いてあるものと、全然違う美味しさが!!」
コマツさんはそれだけ言うと・・以前のミライ達と同じく無言、夢中で食べている・・・
美味しく食べてもらえるなら何もいう事はない。
俺とトーネが食べているのが気になる様子のミホ、ついに我慢できなくなったようだ!!
「ご主人様、先ほどは芋より魚と思っておりましたが、ご主人様達が美味しそうに食べているので
私も食べて見たくなりました。一つ頂いてもよろしいでしょうか?」
「ああ~かまわないぞ、まだ残っているから」
ミホにもじゃがバターを用意して渡してあげた。一口食べると・・・
初めて魚を食べたときと同じだ!無言夢中になる、今のコマツさんと同じだ。
初めての食べ物には誰も同じようなことになる、アールネイヤ特有なのだろうか?
「ヒュラス様、私の焼き魚をもらっていただけないでしょうか?」
「え!スイアーフにもらったのもあるし、もうきついわよ」
「そうですか・・・・だれか私の焼き魚をもらっていただけないでしょうか?」
「「「「「・・・・・・」」」」」
「あの~私が頂いてもいいでしょうか?」
「コマツ様ありがとうございます」
「え!こちらこそありがとうございます」
あら!コマツさんは全部食べ終わっている!!早すぎる!!
「ご主人様、あと二つ貰ってもいいでしょうか?」
「かまわないが・・・・コマツさん大丈夫ですか?そんなに食べられます?
無理しないでくださいよ」
「はっ!・・・夕食をご馳走になっているうえに・・・こんなはしたない事をしてしまって・・
恥ずかしいです・・・すいません」
コマツさんは椅子から立って、俺の方を向き何度か頭を下げてきている!!
こんな時にでも・・・・見えてしまう・・いや見てしまう!ブラジャーも無いので揺れていますよ!!
ミホはコマツさんよりほんの少しだけ小さいが、ブラジャーをしているため暴れることがほぼない
あんな暴君を見せられたら・・・今日はミホと寝るしかない。
「気にしないでください、本当に無理して食べるのだけはやめてください」
「はい、すいません」
その後アミとカスミからも、芋に魅せられたか二人で半分にして食べてみたいとリクエスト、
食べ方が違うから気になっていたんだろうな。
二人に用意してやると、一口食べると競い合うかのように二人は食べだした。
ミライとヒュラスは芋にも興味が出てきたようだが、俺とトーネから貰った魚があり、
どうしようか悩んでいるみたいだ、しかたないな、まだ芋を食べてないのは・・・・
ミライ、ヒュラス、ミアート、カシナ、キョウチ、コマツさんか、
少しずつ食べられるように出してやるか。
「ほら、気になるんだろ?少しずつ食べてみたらどうだ?」
また一口食べると次は我先にと取り食べている・・・
「ヒュラスにこの魚あげるね、トーネから貰ったの欲しかったのでしょ」
「何言ってるのよ!半分にしようと言った時いやそうだったじゃない?
お詫びにスイアーフから貰ったのもミライにあげるわよ」
「何言ってるのよ!」
魚の押し付け合いが始まった、どうしたものか。
「二人ともやめ!!明日の朝も同じものを出すから、今は魚を残さず食べる事!
食べ終わってまだ食べられそうなら、芋も自由に食べてもいい」
「「はい・・」」
ミライとヒュラスは結構きつそうだが、他の人は?
結局、ミライとヒュラスで一個を半分で、ほかの人は一個食べていた!
カシナに聞いたが、奴隷なので魚も遠慮していたらしいが、いつもまだ食べられる量だったらしい
食事も終わりミライとヒュラスは早々にリビングを後にし部屋に向かった・・
誰から見ても食べ過ぎだ!ミアートはユーキを寝かせるために部屋に行く。
後片付けはカシナとミホ、キョウチでしている。
眠そうにしていた二人もいた!
「アミとカスミも眠いだろ?無理をしないで部屋に行って休んでいいんだぞ」
「「はい」」
「トーネはどうする?」
「ミライ母さんが眠くなったら来なさいって言ってました」
「そうか、その時は一人で行けるか?」
「あい」
話し終わるとトーネは、アミとカスミの後についてミライの部屋に向かっていった
まだトーネは5歳だ、早く眠くなるだろう。
「ミホは残ってくれ、カシナとキョウチは自分の部屋で休んでいてもいい」
畏まりました、ご主人様お飲み物をお持ちします」
「ああ~たのむ」
「では私共は部屋で休ませていただきます、御用があるときはいつでもお呼びください」
「ミホがいるから心配ない、ゆっくり休んでくれ」
二人もリビングを後にした、残されたのは俺とコマツさん、飲み物を用意しているミホだ
何も話さないとなぜか目線が・・・話しても同じだった!!
「コマツさん夕食はどうでした?」
「今迄に食べたことがない、すばらしいものでしたよ!」
「それはよかったです」
「ご主人様飲み物をお持ちしました」
「ああ、ありがとう・・・ミホも話でもしよう」
「畏まりました」
ミホ・・・『畏まりました』はやめてくれ・・・無理矢理話し相手にしている感じがする、
まじで?いやいや話し相手をしてくれるのかも?!




