43.釣れない三人~~トーネ~~
書いていたら釣りに行きたくなりました・・
「トーネ今浮きが沈んだぞ!」
「あい!」
「残念、魚が掛かってないな」
「残念・・・」
釣られた魚は、何日か餌に見向きもしない気がしたけど、これは釣り上げた魚じゃないから
セーフなのか?心配していたが問題ないようだ。
まだ誰も釣れていないぞ!
「釣れなかったら今日の夕飯は芋だけだぞ!!」
「ご主人様に芋だけでは申し訳ありません、私が釣り上げて見せます」
「カシナ、俺のことはいい自分の分を心配しろ!」
「ミライよりも先に釣りあげて見せるわ!」
「ヒュラスには負けません!!」
夕飯確保のためか?ライバル心なのかわからないが、真剣だよあの二人は。
他の人も楽しめているならいいが、トーネが釣れなかったときには俺が分けてやる!
「ご主人様~」
「ん?アミどうした?」
「浮きが沈んで、引っ張っても持ち上がらないのですけど?」
「引っかかったのか?今行く」
石など隠れられるように入れたものにでも引っかかったのだろう?
左右上下の色々な方向から引けばとれるだろう。
「貸してみろ」
「お手をお掛けして申し訳ありません・・」
「初心者にはよくあることだ気にするな」
竿を左右に振ってみたら!!子供の頃に釣って遊んだ事がある懐かしい感触が来た!!
間違いないザリガニ釣りと同じ感触だ!!俺はアミに竿を急いで渡した。
「アミ釣れたものが石の下に隠れていたんだ、ほら外れたからゆっくりあげて見ろ」
「はい!」
アミも竿に変な感触が有るのがわかったようで、ゆっくりあげていた
「ご主人様!!フリャーがついています!!」
「おう!やったな!アミは最悪でもフリャーは食べられるぞ!よかったな」
「はい!でもミアート様にあげます」
「なんでだ?さっきも言ったようにアミが釣ったんだ、アミの物だぞ」
「私はミアート様の専属奴隷です、ミアート様が食べるのは当たり前です」
「ミアート、アミに心配されてるぞ!」
「アミ、まだこれからです。兄さんが言ったようにフリャーはアミの物
私の心配は無用です」
「ほらな、アミが釣ったんだからアミのものだ、それにこんな時に譲ってもらうのは
プライドを傷つけることもあるから、気をつけような?」
「申し訳ありませんでした」
ミアートは結構負けず嫌いな所がある、情けをかけられたと思ったのかもしれない
奴隷というものが、よくわかっていないのもあるだろう?
だがミアートが貰っていたら、イベントが台無しになる所だった!!
その後はしばらく浮きとの格闘だ、引きはあるが針にかからない
見ていると合わせが遅い!ま~俺も釣れていないのだが・・・
「スイアーフ様~~釣れた~~!」
お!!トーネの竿に掛かってるよ!!俺は急ぎ網で魚をすくった。
「トーネやったな!」
「あい!!ミライ母様と半分にして食べます」
「お~い!ミライ~トーネに心配されてるぞ~~」
「トーネはいい子ですね~でも母さんも釣るから大丈夫よ」
「あはははは~ミライはトーネに心配かけてどうするのよ」
「ヒュラス!!うるさいよ!!今釣るんですからだまってなさい!」
それぞれ楽しんでる?ようで見ていた俺も安心だ。
でも俺もまだ釣れてないぞ・・・・・
時間もたち慣れて来たのか、釣れだしてきたぞ。
トーネは2匹目を釣って、もう食べられないからと終わりにした。
アミも魚2匹と初めのフリャーで納竿だ。
カシナもコツを掴んだら、3匹連続で釣りあげ納竿。
少し遅れてミホ、キョウチ、カスミもコツをつかんだのか、それぞれ食べられる分釣り納竿した。
え!!残っているのは・・・・・・俺、ミライ、ヒュラス、ミアート・・・・
納竿組は刺身が食べたいと、カシナとミホに作ってもらっている
それを見て焦る!!まだ一匹も釣れていない・・・・
かろうじて一匹釣っているのがミアートだ
ミライもヒュラスも焦っているのがよくわかる、気負い過ぎで水面が揺れてるのと
魚は引いてると思ってしまうほどだ。
「来ました!!」
「「ううう」」
「ミアートやったな」
「ありがとう、あと一匹は釣ります」
「そ、そうか」
ミライとヒュラスは唸るし、ヤバイぞ!!釣れない!!
ミアートは釣れていた魚をカシナに頼み、刺身にしてもらっている。
ヤバイ!ヤバイ!とその時!!
「キタ~!!!」
「「ううう」」
竿をあげるが軽い・・・・・おい!コーラじゃないか・・・・
「ご主人様すごいです!誰も釣れなかったコーラを釣られるとは!」
「カシナ・・・それはなぜか嬉しくないのでやめてくれ・・」
「スイアーフはすごいね!!コーラを釣るなんて」
「ヒュラス!もしかして馬鹿にしてません?」
「イエイエ、すごいって思ってるよねミライ!ぷぷっ」
「ははっ、すごいね~」
「ミライとヒュラスはまだなにも釣ってないだろ!夕飯は芋だ芋!」
笑ってるぞ!!くそ~!釣った俺はなにも釣ってない二人に笑われるとか!!
俺負けてるの??
「ミライまだ台所に今日取った残りがあるわよね?」
「まだ残ってるね」
「二人ともそれは明日の朝飯だ!俺はコーラと芋かもしれないが、二人は芋だ芋のみだ!!」
「釣れました、私も3匹になったので終わりにします。頑張ってください」
「「「・・・・・」」」
ミライとヒュラスは・・・・・涙目になってるよ・・・・
俺は別に魚は飽きてきた事だし、食べなくても全然いい、未兎ちゃんに頼んだ時バターもあったから
芋をふかしてバターで食べるのもいいな
二人を見て悪いと思ったのか?ミホが言ってきた
「ご主人様、今日は初めての事ですし全員で楽しみながら釣りませんか?」
「それもそうだな、皆にたのもうかな?」
「畏まりました、皆さん楽しみましょう」
ミライとヒュラスの表情に笑みが戻っていく、危ない危ないミホ助かったぞ
言い出しっぺの俺が、しかも釣れていない俺が言いだせる言葉ではない・・
日もだいぶ落ちてきて暗くなる寸前だった、もう少し遅れていたら完全に暗くなっていただろう
無事に9匹は確保できたが・・・俺、ミライ、ヒュラスはやっぱり釣れなかった・・・
さっきのじゃがバターを思い出し、無性に食べたくなったので人数分蒸かして作ってみる
蒸かし器はもちろんトレーネ。
用心のために刺身は一度ポケットにしまいまた出す、何か落ちたりしたものはないが
たまたまいなかったかもしれない、不確定要素があるのは避けておいたほうがいい
魚の調理はミライとヒュラスがやるみたいだ、カシナとミホが手伝いに来たが、
追い出した・・俺は居ても何も言われない・・・
「カシナとミホはなぜ断った?」
「私たちの分まで釣ってもらったのよ、その上手伝ってもらったらさ・・・」
「母さんもヒュラスと同じよ・・」
「ん?俺は?」
「スイアーフは母さんたちの仲間じゃない?」
「え!俺はコーラ釣ったぞ!仲間じゃないぞ!」
「何言ってるのよ?アレはたまたまハサミに引っかかっただけでしょ」
「そうね、アミみたく口に引っかかってないわね!ミライの言う通りだよ」
確かにハサミの付け根に引っかかっていた・・・釣り特有の引きも無かった・・・
俺のプライドの問題かもしれないな・・・
「次回は絶対に釣ってやる!!」
「母さんだって釣ります!」
「私だって!」
焼けた物からリビングのテーブルに運び込みはじめ、俺は蒸かした芋を十字に切り込みを入れ
運んでいった。
「食事を始める前に・・・初めての釣りはどうだった?」
「面白かったです」「楽しい」
アミとトーネだコツをつかんだのが早かったし、最後も2匹ずつ釣っていたからな。
「そうかアミとトーネはよく釣れていたからな、このやり方は必要な分だけ取ることができるが、
数多くとるには向いていないよな?息抜きや楽しむものだと思ってくれればいい」
「「「「はい」」」」
「では食べるか」
釣り上げた魚は、一段と美味いものだ・・・・俺は釣れなかったが・・・・
でも全員釣りを楽しめたんだからいいな。
「芋を蒸かしたんだが、食べたい人はいるか?」
「「「「「「「「・・・・・・」」」」」」」」
「あい!」
「トーネはかわいいな、俺と一緒に全部食べてしまうか」
こんなに蒸かしたが・・・トーネしかたべないとか!!全部食えないぞ・・・コレ!!
いらないというなら仕方ない、俺とトーネの分だけ用意する。
皿に芋をのせ塩コショウして、バターを適当に切りのせる、余熱でバター溶けるといい匂いがしてきた
おお!美味そうじゃないか!!トーネに渡したら夢中で食べ始めた!!
「美味しい~!!もっと食べていい?」
「ああ~まだ沢山あるから好きなだけいいぞ」
「この魚ミライ母さんにあげます」
「魚よ?トーネは食べないの?」
「あい、食べられそうもないです、もったいないからミライ母さん食べてください」
「ミライ半分よこしなさいよ」
「ええ~いいわよ・・・・でもほうとうにいいのかしら??・・・」
トーネは隣で食べていたミライに、魚を食べてもらうことにしたようだ。
俺もついでに乗っかかった。
「ミライ半分にしなくていいぞ、俺の分ヒュラスにあげるから」
「え!!スイアーフの分もらっていいの?」
「ああ、かまわないぞ、俺も芋を食べるから」
「そう?ありがとう」
「ミライ様、ヒュラス様、もしよろしければ私の分もいかがでしょうか?」
「「え!」」
「ご主人様、私にも芋をくださいませんか」
「ああ~かまわないが」
「ありがとうございます」
カシナまで芋を食べたいと言ってきた、食べたらびっくりするぞ!
今までの味気ない芋じゃないから、しっかりと味があってうまい!
カシナにも芋を用意してやった、トーネとカシナは芋を夢中で食べた!!
「ご主人様お代わりしてもいいでしょうか?」
「かまわないぞ、トーネはどうする?」
「刺身が食べられなくなります・・ミライ母さん刺身もあげます」
「さすがにそんなに食べられないわよ」
「残念です・・お代わりはいいです・・・」
トーネが残念がっている・・可哀そうだ!!俺が刺身を食う!子供のあんな顔は見たくない!!




