25.商売!商売!~準備!~
一日で禁煙断念です・・
早い人はそろそろ来るかもしれない
フリャーとコーラを覆っている岩を外すときに見られると色々とまずい!
宿屋の中を使ってもいいと許可はもらったし、重くならないように水を少なめにして
中に運んでおいた方がいいだろう。
「フリャーとコーラの生け簀を中に運ぼうと思う、手伝ってもらえるか?」
「了解よ~」
運びながらコーラの売値をどうするか相談した。
「燻製とフリャーは大体の値段がわかったが、コーラはいくらぐらいが適正だと思う?」
「私ならいくら珍しくても1000プノが限界かな?他に比べても小さいよね」
「そうだな、街ということもあるし1500プノで様子を見てみよう」
「それがいいかしら?」
「燻製も袋に移し替えておいた方がいいな、これも頼んでいいか?」
「もちろんいいわよ」
準備も終わり後は店主たちがうまく誘ってくれるのを待つだけだな。
お釣りなどの心配もあるからヒュラスの1万プノも借りておいた。
美味く売れれば結構なお金が手に入るはずだ。
しばらく待っていると一人の男性がやってきた!!見る限りだと結構いい服を着ている
だが俺やヒュラスの方が少しだけいい服だな!ほころびも無い新品だからだ。
少し期待をした、この街初めての客か!!
「店主、宿はあいているか?」
「え!あ~宿のお客ですか・・・今店主が留守にしているので、もうしばらく待ってください・・」
「お前は誰だ?」
「私たちはここに宿を取ったんですよ」
「そうなんですよ~スイアーフこのコップに水をお願い」
ここの店主にお世話になるし、客の機嫌を損なうのはまずいよな
俺が水を出せば店主にも迷惑が掛からない。
ヒュラスが機転を利かせて相手をしている。
「ただの水ですがこちらをどうぞ」
「おお~すまないな、水もお金がかかるんだがいいのか?」
「ええ~お気になさらずに、水でしたらいくらでもスイアーフが出せますので」
「そうか、では遠慮なく頂くとする」
帰らせることなく待ってもらう事が出来そうだ。
ヒュラスは出来る女性だ。
客が水を飲み終わるころに店主の奥さんが何人か引き連れて戻ってきた。
今度こそ客だろう?
「ここの女将さんですよね?こちらのお客さんがお待ちしておりました、対応のほどお願いいたしますね」
「あら・・お客様にご迷惑をおかけしまして申し訳ございません」
「いえいえ、スイアーフが無理を言って手伝ってもらっておりましたし
このくらいはさせていただいだかなと悪いですわ」
「ありがとうございます。先にお客様の対応をさせていただきますね。失礼します」
女将さんさんは宿屋の女将だ、これは当たり前の事だ。
俺の頼みは後回しにしてくれた方がいい。
ヒュラスの対応にも感謝。
しばらくすると女将さんも部屋の案内も終わり戻ってきた。
「お待たせしてすいません」
「こちらが店主に頼んだことなので気になさらずに、連れてきていただいた方は
魚を買ってくれるかもしれない人たちでしょうか?」
「はい、お話をしたらぜひ見て見たいと言われ、そのままお連れいたしました」
「ありがとうございます。連れてきていただいて申し訳ないのですが、
もうしばらくお待ちしていただけるようお願いしてもよろしいでしょうか?」
「それはもちろんかまいません」
「魚のほかにも用意してありますので、こちらの木桶も見てもらいたいです」
木桶があるので女将さんも不思議に思っていただろう?
蓋があったので外からは見えなくなっている
女将さんは連れてこられた人たちに話に行った。
「ヒュラス皆さんに燻製と生け簀の中身を見てもらおうと思うから、
燻製を皿に出してもらえるか?」
「了解」
「みなさん、こちらが魚の燻製です。どうぞ見てください。
ヒュラス、生け簀の蓋も取ってくれ」
「は~い、こちらの生け簀も見てくださいね」
来ていた人たちは全員燻製を見るなり真剣な顔つきになる、
さらに生け簀を見たときは・・びっくりしていたようだ。
そのあとは誰が言っているのかわからないほど質問やら独り言が
一斉に飛んできた。
「これはフリャーか?」「コーラもいるぞ!」「魚より希少だ!」「いくらで譲ってくれる?」
「金貨を持ってくるまで待ってもらえるか?」「フリャーはいくらですか?」
「魚の色がちがうわよね」「こんなにたくさんどうしたの?」「・・・・・・」
収集がつかなくなりそうだ!一旦落ち着いてもらわないと
店主と息子が連れてくる人もいるのだ、そのたびに説明もきつい
ある程度集まってもらってから説明をした方がいいだろう。
「みなさん、落ち着いてください。・・・・
ヒュラス一人一人話してテーブルに座ってもらうように言ってくれ」
「まかせてよ」
「女将さんにもお願いしてもいいですか?」
「えっええ~わかりました」
女将さんもお客さん側の驚きようだった。
魚しか知らされていないはずだったから仕方ないか・・・
しばらくして全員席についてくれた。
「みなさん、少し話を聞いてもらえますか?
ここの店主さんと息子さんも女将さんと同じように、声をかけてもらっています。
その人たちが来るまで説明を待っていただきたいです。
そんなに時間はかからないはずなのでお願いします」
「すまない、年甲斐もなく興奮してしまった」
「「俺もだ」」「「私もよ」」
「数が結構あるようだし、一度金と入れ物を取りに行ってもいいか?」
「私も手持ちが不安です」「俺もだ」
「ではこうしましょう。今から人が集まってくると思うので、みなさんが集まった時に説明をします。
説明が終わった後時間を取りますからその時に用を済ませてください」
「おう!わかった」「わかりましたわ」
何とか収まったな・・・
「女将さん、ありがとうございます」
「いえ!私も生け簀を見てびっくりしていたんです。お恥ずかしい」
もうしばらくすると店主も息子も戻ってきた。
結構な人数を連れてきてくれた。
全員テーブルのイスに座ってもらい、先ほどのように収集がつかなくなるのはごめんだ。
後から来た人たちには生け簀を見てもらうのではなく、用意した3種類説明しながら
見せていったが、やはり騒ぎになった・・・・
「今から説明をします。質問時間を取って行くので今は聞いてください」
先ほどのように質問やら独り言が一斉に来た・・・・
収まるまで話すことはしないで無言でいると
気が付いて静かにさせようとしてくれる人も出てきた。
収まったころを見計らい話していく。
「魚についてです、これは燻製と言い10日ぐらいは腐ったりしないで食べられますが
それ以上たって食べたら保証は出来ません、保存方法は日陰で風通しがいい場所に保管してください。
数の方は結構な数を揃えています、お譲りする価格は一匹6000プノを予定しています。
ここまでで質問がある方は手を挙げてください」
全員手をあげたよ・・・・
前から順に行くしかないな・・・
「それではあなたからどうぞ」
「何匹まで売ってもらえますか?」
「ある程度は希望通りになると思います。そこの女性の方どうぞ」
「魚の食べ方はどうすればいいのでしょうか?」
「このまま食べても軽く焼いてもいいです」
手を挙げる人が減っていくな、同じことを聞こうとした人が多かったようだ。
「次はあなたですね?どうぞ」
「どうやってそんなに魚やフリャーなどが取れたんだ?」
来たよこの手の質問が・・・ま~そこは誤魔化す!
「念阻を使わないで取ったとしか言いようがありません。
それ以外は教える事が出来ません。あとはもうないですか?」
「はい!すいません関係ないのですが飲み物の注文してもいいですか?
喉が渇いて来てしまったので」
「皆さんの事を考えていませんでした、すいません。
休憩をはさみます。店主に女将さん注文取ってください」
「悪いな・・便乗で商売してしまって・・」
「問題ないですよ、場所も借りているんですし」
俺も話をし過ぎた・・・何か飲みたいな・・・
水は自分で出せるが場所を借りてる手前注文した方がいいだろうな。
飲み物の注文は全員がしていたのだ。
店主に女将さん息子も、それに今まで姿を見せなかった娘も一緒に用意をしていた。
各テーブルでは飲み物を飲みながら談笑しているのが聞こえてくる。
『お前の所は何を買うんだ』『金が足りそうもないから貸してくれ』
『フリャーを見たか生きていたぞ』『金貨を持って来ていない』
『こんなにあるのは初めて見た』『貴族様に知られる前に買い取りたい』
『この年まで魚は食ったことがない』『家族にも食わせてやりたい』
『フリャーの価格が気になるわ』『身に着けている宝石と交換は無理かしら』
『一緒にいる女性はあの子の母親か』『この機会を逃すわけにはいかないぞ』
各々言いたいことを言ったり話したりしているな。
ヒュラスと俺は親子だと思ってる人もいるのか・・・・
俺が幼く見えるようだからそれも仕方ない事だと思う。
聞き耳を立てていると結構売れそうだと思った。
「みなさん、そろそろ再開しようと思います」
おっ~と!声を掛けたらザワザワがすぐに止んだぞ!
先ほどの皆さんはどこに行ったんですか??
俺に真面目な視線が集中してるのがわかった・・・少し怖い・・・
気合を入れて始めますか!!
ストックが切れて更新が遅れると思います‥‥orz
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ロラリム@rorarimu




