17.初めて服を着ていた女性
よろしくお願いします
ヒュラスが来るまでの約20分、夕飯の時間で約30分、モミモミで約15分、
一時間はもうたっているな。いい時間だろう?
魚などは水分が多いから一時間以上はたたないとだめだったはず。
ヒュラスを連れて手伝ってもらう。
ミアートはユーキを見ている、ミライはあと片付けをしているためだ。
燻製にされた魚を全部回収してもらい、火の始末を終えた。
家で出来あがりを確認しながら全員で食べてみる。
「これはどんな物なの?食べるの?」
「みんなが集まった時に話すから食べてみよう、それまで待っててくれ」
「ミライ~!ミアート~!今すぐ来て~!」
「おい!いそがなくてもいいだろ!!」
二人はすぐ来たよ・・・
「片付けは終わったからすぐ来たけど何事なの?」
「ユーキも連れてきちゃったけどいい?」
「早くこの魚食べたくて呼んだんだよ」
「ユーキがいても問題ないだろ」
「ミアート、ごめんね」
揃ったところで簡単に説明をする。
「これは燻製と言って、少しでも食べ物として長持ちをさせるやりかたなんだ。
魚の保管状況で10日は持つはずだ」
「そんなに食べ物が持つのですか!!」
ミライとヒュラスは話より魚の方が気になる様子だ。
「どんなものか実際に食べてみたほうがいいな、好きなのを取って食べてみてくれ」
「「「うん」」」
少しでも大きい魚を探すのに必死だ!笑えるな
まだ沢山ある!そんなに必死にならなくてもいいと思う・・・
俺は適当に端っこにあったものを食べてみた。
それを見た三人も目星を?つけていた魚を取って食べ始めた。
「上手くできたし?美味いな!」
「「「うん」」」
食べ終わるまで無言だ・・・・
3人ともあの硬い中骨まで残さずきれいに食べてるし!!!
俺もアールネイヤに慣れよう。あれが普通の事なのだな?
ミライ、ヒュラス、ミアートの順で『食べた感想?』を言っていた。
「美味しかった~」
「まだ食べられるわ」
「私もまだ食べられます」
「試しに作ったようなものだ、好きなだけ食べていいぞ」
われ先にと手を伸ばして食べていくのだった…
調味料に慣れた俺の舌も、うまいと感じたんだ。
いつもあのそっけない芋ばかり食べていたから、魚は美味いだろうな。
「ちょっとした考えが合って、また明日からも手伝ってほしいんだけどどうだろう?」
「母さんとミアートは、家族なんだし聞かれなくても手伝うわよ」
「ユーキしだいだけど手伝います」
「私もスイアーフのためだしいいよ」
「ありがとう。明日も今日と同じことをし、燻製を作れるだけ作って
明後日街に行って売ってみようと思う」
二人目の子供も作るようだし、家族にも少しでもいい暮らしをさせたい
アールネイヤでは年に4人まで作れるから、ミライの子供VSミアートの子供で、
サッカーや野球ができたら面白いな。
「明後日か~会合はブンキョウさんに行ってもらって、私はついていくね」
(・・もう会合に出る意味はないわ、ミライ目的だったけど・・もうね・・)
「ヒュラスよこしまなことが聞こえてきたんだけど?」
「ミライごめん」
「まあ~いいわ・・母さんは明後日の会合抜けられないわね」
「ユーキもいるから私も行けそうもないです」
うちの家族は参加不可能みたいだな?
初めは俺一人で行ってもいいくらいだったが、ヒュラスがついてきてくれるなら安心だ
ロードしても街や王都には行ったことがない。正直道もわからないぐらい・・・
「明後日の朝には出発したい ヒュラスがいけるなら二人で行くことになるな」
「私は絶対に着いていくよ」
「あと問題なのは金だ!うちにはいくらある?」
「う~ん、全部で143プノしかないわ・・貧乏でごめんね・・・」
うちはスーパー貧乏だった!!この世界の通貨はこんなものだ。
鉄長1 アルミ10長 銅貨100 銀貨1000 念貨1万 金貨10万 白金貨100万 月貨1000万
単位は『プノ』という。143プノ細かくしなければ銅貨一枚、アルミ長四枚、鉄長3枚だ
鉄長とアルミ長は日本の小判を小さくしたもので、ほかのは丸い。
念貨は、アールネイヤにしかない鉱物で漆黒だ
月貨はこの世界にない隕石などに含まれている鉱物で貴重なもの。
「私が何とかするわ。もう奴隷もいらないし、貯めていたから一万プノはあると思うよ」
「格差がありすぎだぞ!うちの全財産143プノでヒュラス個人でも一万プノ・・」
「これでも街で宿屋を取ったらギリギリ、あ~通行料もあったわね」
「街とヒュラスうちでこれほど格差があったんだな」
この世界は日本の格差なんか比べ物にならないくらいの格差がある。
子供が多ければ多いほど裕福なのかもしれない。
男は触れ合うのが嫌なだけで、子供は触れたりしなくてもできる。
「スイアーフは昨日まで、お金の事なんか母さんに任せて興味も示さなかったでしょう?」
「気になったがその金はどうやって手に入れてた」
「ミアートと村の女性に奉仕などで・・」
「・・・・これからはもう奉仕などはしないでくれ、ミアートもいいか?」
「「うん」」
確かに金に興味がなかったのだろう?昨日の俺は今の俺じゃない
俺は前世の記憶があったが、昨日までの俺は無い。
稼ぎ方がわからなければ、どの世界でも最後は肉体奉仕になるんだろうか?
男性も、いやいやながらに女性を相手にする商売がある。
この世界の底辺なんだろうと思う。
「金の事は街についてから考える、足りなければ俺は野宿でもいいし、食べ物は魚がある。
あとは町まで運ぶ荷台が必要だな」
「荷台ならこの町の代表が持っていたはずよ、母さんが明日聞いてみるよ」
「いや、代表が持っているなら俺が今から交渉してくる」
「私も行こうか?」
信用していないわけではないが、交渉の時にヒュラスも『なんで?』『なにそれ?』
と疑問に思うことがあった場合が面倒だ・・・
それに会合の魔獣についても少し聞いておきたい。
「今日はもうすることもないし、ヒュラスは家に帰って休んでくれ
あと忘れず燻製も持って行ってくれ」
「今日川で食べた分と、夕飯にうちにもっていった分、さっき食べた分、
一万プノなんかじゃ全然足りないよね?}
「ヒュラスに手伝ってもらったことだし報酬のようなものだ、気にすることは無いぞ」
「ありがとう。明日も頑張るね」
「明日は日の出ぐらいから始めたい。今日はこの辺で解散だ」
ヒュラスを見送り、代表宅訪問の準備をした。
交渉材料はもちろん魚の燻製だ!5匹ぐらいでいいだろう?それとフリャー2匹で挑む。
ミライとミアートに見送られ出発した。
500メートルぐらい歩いただろうか?代表宅の前まで来ていた。
うちなんかと違う!ブンキョウさん宅とも比べられないほど立派だ
いくら立派と言っても、時代劇の農民が住んでいる家を少し大きくした程度だが。
「こんばんは!カースゲさんはおりますか?」
「はい、おまちください」
奥の方から聞こえたのは女性の声だ、多分コマツさんだろう。
昭和時代の子供が、友達の家の前で大きな声で『○○君あ~そ~ぼう』って!これに似てて恥ずかしい・・・
少し待つとドアが開き予想通り小松さんが出てきた。
うちにはない明りをを持っていた。念阻だろうか?
改めて挨拶をした。もちろんここからは敬語のみで話すつもりだが、出来るか不安だ。
「こんばんは、カースゲさんは御在宅でしょうか?」
「今来ます、スイアーフに会うのも随分久しぶりですね」
「本当ですね、コマツさんはお元気そうで何よりです」
「あら、ずいぶんと大人になったのですね」
「ありがとうございます」
「それ!話し方が15歳とは思えない、すでに大人としての会話になっていますね」
前世の経験や知識があるから、敬語も社会人の挨拶などは多少はできる。
急に変えるのはやはり変に思うのだろう。
今思ったんだが、コマツさんはちゃんと服を着ていた!!
服なども金次第ってことだ・・・あたりまえだ。
男のさがなのだろう、初めにやはり胸を見てしまう
こちらに来てから一番だろう、だがDカップぐらい、
30半ばぐらいだ、年齢の割には若く見える、今まで見た女性はは全員綺麗だ。
「スイアーフも父親になったんですから大人になるはずですね」
「まだまだ若輩ものです、カースゲさん宅は大家族ですごいですね」
「私はまだ何人かほしいんですけどね・・・主人がもう・・
あら、こんな事言うつもりはなかったのに・・スイアーフはどうなんです?」
「経済的にももう限界ですよ」
「まだ若いんですからがんばりなさい」
どっちの事を言われたんだろう?若いのだから頑張って働けって事か、
若いんだから頑張って子供を作れって事、もしくわ両方なのかな?
今日からどちらも頑張るつもりでいる。
「ミライがそろそろ水を取りに来る頃だと思うのだけどまだいいのかしら?」
うちの水源はここだったのか。もう頼ることは無いだろうな
「水の事なんですけど、自分が少量ですけど出せるようになりました。
今まで色々ご迷惑をおかけしました」
「あら、残念ね・・・これからはどうしましょう・・」
奉仕対価が当てにできなくなったからだろう・・・
それなら俺が変わりに・・・・まてまて・・今はマツタケ様がないから結構虚しい事になる・・
元に戻ったらお願いしてみようかな?
村の代表の奥さんだ、そんなことできないよな。
他愛もない挨拶をしていると、家の中からカースゲさんさんが出てきた。
まだ登場人物そんなにいません・・・
スイアーフ、朱倫、全裸ちゃん、ミライ、ミアート、
ヒュラス、ユーキ、ブンキョウ、コマツぐらいですね。
次回カースゲが出てもまだ10人です・・・




