1.見知らぬ不安
初めまして
・眩しすぎる光の中にいた・
目が開けられない、こんな時は無意識に少しでも瞼を開けようと光が弱い場所を探すものだ。
多分同じ行動を取るはずだ。
他人がどんな行動をするかわからないけど。
だが滅茶苦茶焦っているのはわかる。
いくらか動き回り、光に慣れたのか光が弱くなったのかはわからないが、
眩しいながらも第六感だろうか何かの気配を感じた。
「そこに誰かいるんだろ~?」
「・・・・・」
「だれかいますよね?」
「・・・いるのよ、あなたの後ろにいるのよ」
女性の声だったため少し落ち着いた気がした、男なんか単純である,自分が単純なだけなのだろうか?
後ろを向くがまだ眩しい、影のようなはっきりは見えないが何となくわかった。
「眩しすぎてよく見えね~」
「あ~光を消してやるのよ」
「・・・・暗くて何も見えね~・・・」
「我儘なのよ!」
「極端すぎるだろ!」
一般常識の考えはないのであろうか、昼間の明るさぐらいが丁度よい。
「小さめの太陽でも浮かべるのよ」
「そうそう、そのくらいがいいな」
ん?何かおかしなことを聞いたような。
周りがだんだん見えていき、目の前には3メートルぐらいの大仏がいた。
いや細い腕が何本もある、よくお寺の本堂などにある千手観音のようだが見た目は大仏。
奈良の大仏のように座ってはいない、牛久の大仏のように立っている。
小さくなった牛久の大仏に細い腕を何本もつけた大仏のようだ。
「あなたは何者だ?それにここはどこだよ?そもそも太陽を作るってなんだよ?」
あたりを見回しながら聞いていた。とてつもなく大きい部屋、ドーム球場?武道館?
いや大きさからするとそんな小さなものではないことがわかる。
天井は見える後方も壁のようなものが200メートル先に見える
しかし、前方は地平線のようなものだ。地面はタイルのようなもので出来ていた
勢いのまま聞いてみることにした。でも大仏と話してるとかそれも女性の声で
「私はこの場の管理者のようなものなのよ、一度に色々聞きすぎなのよ。
ここは実験場で今の小さな太陽も実験の賜物なのよ。」
「理解不能・・・で?俺はなぜここにいる」
「死んだからじゃないのよ?・・・ん?なぜあなたがここにいるのよ?」
「それは俺が聞いたのだけど」
大仏さんも理解できていないことがあるらしい。俺は死んだらしいがその記憶が全くない。
「死んだ者は後ろに見える壁の向こう側の部屋なのよ」
「じゃ~なぜ俺はここにいる?俺は死んだのか?でも話してるし生きている感覚があるぞ?」
「知らないのよ?だから一度に聞かないのよ!死んだ者はこの世界に集まるのよでも隣の場所なのよ
最後のがわからないのよ、死者は話せるけど感覚はないし思考能力も生前の5パーセント程度なのよ」
俺はイレギュラーな存在のようだ、まだ理解に苦しむので大仏に質問攻めだ。
まず初めに状況把握を優先にしなくてはどうしようもない。
女性の声なので親しみやすく呼んでみた所激怒された。
「大ぶっちゃんはここで何してたの?」
「大ぶっちゃんって私の事を言ってるのかななのよ?」
「会話を成立させるならあなたしかいないよ」
「私をふざけた呼び名で呼ぶななのよ!私はシュリンなのよ!あなたは誰なのよ?」
「俺は・・・あれ?誰だろ?大ぶっちゃん俺は誰?」
ここでもまた疑問が増えた、死んだ記憶もない、俺が何者かもわからない、
でも大ぶっちゃんとの会話でいろいろ落ち着いてきた不安はまだまだ残る。
「知らないから聞いているのよ 朱倫なのよ!」
大ぶっちゃんと呼ばれるのは嫌いなようだ。
誤字脱字 表現の使い方など多々あると思います
更新は早めにしたいと思いますが不定期です・・・




