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神鳴りさんと夕立ちの午後  作者: 六青ゆーせー
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神様の呼びかけ

安彦はシャワーを浴びながらため息をついた。

今井の殿様は源重郎と安彦を、赤坂の高級フレンチに招待してくれた。


有難い話なのだろうが、安彦は格式ばったフレンチは好きではなかった。

小出しにされる、一口分ぐらいしかないような料理もさして旨いとは思わないし、第一、源重郎と殿様は飲み仲間なのだ。


コースの間に二人は、ワインを三本開け、そのまま夜の街に繰り出していった。


安彦は山本運転の車で家に帰り、窮屈な礼服を脱ぎ、シャワーを浴びてこのまま寝てしまおうかと思ったところだった。


シャンプーを髪につけ、頭を洗い始めた瞬間、安彦は飛び上がった。


神様が、呼んでいた。


声が聞こえたわけではない。


黒猫先生のように心に語り掛けたわけでもない。


ただ、携帯のバイブの振動のように、体が神様の叫びを受け止めていた。

慌てて目を開け、シャンプーが沁みて、悶絶し、改めて神様を見ると。


神様が激しく脈動しながら、丸い体の先端を、南の方角に伸ばしていた。


吹雪ちゃんだ!


それだけは判った。

安彦は浴室に来たときに着ていたTシャツと短パン姿で、夜の街に飛び出していった。

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