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神鳴りさんと夕立ちの午後  作者: 六青ゆーせー
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学食1

昼食の時間になった。

吹雪ちゃんは相変わらず、終業の時間とともに教室を去り、安彦は隣の白尾春奈ちゃんに質問した。


「一階の奥の、テーブルが並んでいるところって、学食だよね?」


「そうよ。値段の割に美味しいって、話だけど…。窪田君、昨日はお弁当だったんじゃないの?」


「いや、せっかくだから、一度試してみようと思ってさ」


白亜の洋館の、両開きの入り口の右側には大階段があり、扉から真っ直ぐ続く廊下の奥に学食があった。

丸テーブルがずらりと並び、階段と反対の奥の壁にカフェテリア方式のカウンターが広がっていた。


安彦は、どんなメニューがあるのか、と遠巻きにカウンターを眺めてみた。


一番最初に、パン屋のように十種類のパンがカウンターに並べてあった。

トレイと皿を取って、アンパンやブドウパン、それにバンズや食パンなどを選び、先にあるカウンターに進む。


カウンターには大きな炊飯器がが二つ並び、三種類の器が用意してあった。自分でドンブリにも出来るようだ。


続いて、肉や野菜を選ぶのだが、ケバブというのか、縦に刺した肉がぐるぐる回っているやつがあったり、かなり凝った作りだ。逆に鮮魚は二種類しかなかったが、学食に刺身が出てくるだけ驚きともいえる。


その先、煮物はカレーやシチューなどもあり、味噌煮込みまで並んでいた。


また、ホットプレートが用意されており、横に卵やハム、ベーコン、ウインナー等が置かれていて、自分の好みに焼けるように、ということらしかった。生徒は、丼カレーに卵を乗せて、パン粉と粉チーズを振りかけオーブン焼き、なんてことまで楽しそうにやっていた。

パスタも数種類用意されていたが、とんぶり飯にミートソースをかけるツワモノもいた。

そうして、かなり自由なアレンジを凝らしたオリジナリティ溢れる一品が、五百円以下の値で食べられるらしい。


「うーん!」


凄く自由度が高い分、ビキナーは迷う要素も多い。

他の生徒は、次々とオリジナルランチを作り上げていく。


バンズに焼きサバを挟んで、味噌煮込みと合わせる女子。


うどんにクリームシチューを投下し、丼一杯のパスタ用シーフードトマトソースをスープとして合わせる男。


まずい…。


なんだか、普通に食べたら負けのような気がしてきた…。

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