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素直?
遅くなりました!
ストックも切れそうなので、スローです!
「あ〜、密告はなしの方向で。
父親がエリボワの王族で、あいつとは顔立ち似てるし、母親がオーカスの公族なんすよ〜。
はい、これだけ情報やったんだからオフレコね」
テンパっても、そこはスパイ。
当たらずとも遠からずの答えでその場をしのぐ。
一方のマリアンナは混乱していた。
あの男の言葉に、嘘はなかった。
それは確実だ。
人の感情を読み取る能力が高い彼女は、嘘も朝飯前にわかるからだ。
だが、スパイにとって、自分の個人情報を知られることは、死を招く。
そんな大事な情報を、密告、というデメリットだけで教えるとは考えづらかった。
もしかしたら、その情報は、非公式な情報で、こちらに知られる可能性が少ない、となれば……。
国の危険は排除する。
この話も含め、部下に相談すべきかを真剣に悩み始めていたのだった。