表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裏切りと創造。~ツナギ~  作者: 三原 咲夜
第一章
9/15

マルト村

産まれてから十七年。この森から出たことなかった。だから、今のこの風景が新鮮すぎる。


「アルマ!森の外だよ!広いね、風がよく通るし、とっても明るい!」


『ガゥ!ガゥ!』


森の外は広い草原になっていて、森の中とは違い日の光が眩しいくらいだ。木なんて全然ない。魔物もいない。


「ここから僕の旅が始まるんだ」


改めて気合いを入れ直し、歩みを進める。アルマも僕の横をぴったりとついてくる。

森を出る前にルーから貰った地図を広げて見てみる。


「近くにマルト村っていうところがあるから、とりあえずそこで祠の情報を聞こうかな」


トリガーのことも聞いてみたいけど、十年前までのことしか知らないから、どうしようもできないんだよね。


『 クゥゥゥ……』


隣でアルマが弱々しい鳴き声を出した。


「ごめん。お腹すいたんだよね?もう少しでつくから我慢してね」


森から出てだいぶ歩いた。低かった太陽も今は、てっぺんに昇っている。


『ガゥ!』


「あっ!アルマ待って!」


何かを焼いたような芳ばしい薫りが、辺りに漂っているのに気付くより早くアルマが駆け出す。駆け出したアルマを追いかける。しかし、ウルフと人間では足の速さが圧倒的に違い過ぎるため、すぐに見失った。


「はぁ……はぁ……。あれ?いつの間にかマルト村の前まで来てたんだ。アルマは村に入っていったのかな?」


さっきよりも芳ばしい薫りがはっきり分かる。この村のどこかに発生源があるのかな?


「それよりも先にアルマを見つけないとね」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ