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裏切りと創造。~ツナギ~  作者: 三原 咲夜
序章
2/15

ディバド村

「父さん、母さん、いってきます!」


そう言って元気に家を飛び出した少年ラクル・ナトリス

このディバド村に住む七歳の子供だ。


この村は周りを森で囲まれた小さな村。そのため、食料や薪などをその森から調達することが多い。しかし、森には魔物が住み着いている。村人たちは魔物に遭遇しても自らの身を護る術を身に付けている。

幼いラクルも例外ではない。


「遅ぇぞラクル!早くいこーぜ」


ラクルの腕を勢いよく引っ張る彼はトリガー・ゼトル

ラクルより一つ上の幼馴染みだ。


彼らはいつものように食料や薪を集めに森へ出かける。この日もまた、日が暮れる間近までその作業を続けていた。


「今日は大量だったな!」


「うん!父さんたち喜んでくれるかな?」


両手一杯に抱えられた木の実や薪。トリガーにいたっては兎のようなものを抱えている。いつもよりもたくさん採れたことで、満足げな彼らは村への帰路へつく。


そんななかラクルがある異変に気付いた。


「ねぇ、トリガー……空が赤いよ?」


すでに日は落ちかけていて辺りは薄暗い。ただ一部の空だけが不自然に赤く染まっていた。


「あっちは、村の方だよな?」


二人は血の気が引いていくのが分かった。そして、手に抱えていた全ての物を投げ出し全速力で村へと急ぐ。


息の切れた二人が村に着くまで、そう時間はかからなかった。疲れた二人に追い討ちをかけるかのような光景が、目の前に広がっていた。


「何だよ、コレ……!」


「ウソ……なんで……」


倒壊した家屋。すでに息絶えた村民。それを覆う真っ赤な炎。そして、そんななか佇む一人の青年だった。

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