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8/15

⭕ プレゼントされちゃいました。


──*──*──*── 防具屋


 クレイスさんの馬車が停車したのは《 防具屋 》のまえ──。


 さきに馬車から降車したクレイスさんが、アタシに手を差ししてくれる。


 クレイスさんはアタシの手を握ったまま《 防具屋 》に入店する。


 クレイスさんはなんでアタシを《 防具屋 》に連れてたんだろう??


 たしかにアタシは軽装だし、武器とも防具とも無縁な生活をしていたからね。


梳屶惠美:テイナ

「 クレイスさん、この《 防具屋 》は── 」


騎士団団員長:クレイス

「 上級冒険者の愛用者が多い《 防具屋 》です。

  でテイナに合う防具を選びます 」


梳屶惠美:テイナ

「 えっ?

  アタシの為に防具を買ってくれるんですか?

  なんで??

  しかも値段が高いですよ! 」


騎士団団員長:クレイス

「 大丈夫です。

  私のポケットマネーで買いますから 」


梳屶惠美:テイナ

「 うぇぇぇえ!?

  迄するんですか!?

  いくなんでもにんのアタシの為になんじゃ── 」


騎士団団員長:クレイス

「 テイナはなにも気にしなくていし、遠慮しなくてもいですよ。

  後方支援でも怪物モンスター魔物マタムトの攻撃を受ける場合が有りますからね。

  念には念をです 」


梳屶惠美:テイナ

「 ……………………はい……。

 ( いのかなぁ?

   がたいんだけど、なんわるい気がしちゃうよね…… )」


セフィ

〔 好きなだけみつがせてあげましょう。

  節約になりますし、素直に喜んでおきましょう、主人あるじ様 〕


梳屶惠美:テイナ

「( セフィが言うなら、喜んどこうかな )」


セフィ

〔 はい♥️

 ( 騎士団団員長クレイス──。

   精霊の調査では相当強いようですね。

   主人あるじ様の戦闘能力は無いにひとしいですから鍛えても期待は出来ませんし、クレイスをれいぞくにしてもいですね )〕


 セフィ(白狼神フェンリル)はニコニコ笑顔で状況を楽しんでいる。


 クレイスさんはアタシに合うような防具をつくろってくれる。


 今のアタシが装備の出来る防具は女性用に軽量化されたノースリーブのくさり帷子かたびらくらいみたい。


 どうやらジャージの中に身に付ける用のみたい。


 女性用に軽量化されているとされてはいるけど、それでも子供のアタシには重い。


 しかも、これを肌に付けて着るのは──、現代人のアタシには無理ぃ~~!!


 肌に密着する部分に布でも縫い付けられてたら身に付けられそうだけど──。


 アタシはくさり帷子かたびらの中を確認してみるけど、布なんて縫い付けられてなかった。


騎士団団員長クレイス

「 このくさり帷子かたびらは、とてもしなですね。

  職人の手で細かくも丁寧に手編みがされています。

  少し重たいですけど、軽減魔法を附与すれば問題ないですよ 」 


梳屶惠美:テイナ

「 防具にも魔法マジックを附与するんですか? 」


騎士団団員長:クレイス

「 勿論です。

  重さ軽減や耐久性をげる附与を付けるのは冒険者の常識です。

  買い換えるなんて贅沢な事は出来ませんから、少しでも長く使えるように附与を付けるんです。

  動きが鈍くなると致命的ですから、軽減魔法は必須ですよ。

  防具や武器は長く使い、頑丈にする為に必ず耐久性をげます。

  靴には軽減魔法マジック駿しゅんそく魔法を附与しますね 」


梳屶惠美:テイナ

「 そ…そうなんですね…… 」


騎士団団員長:クレイス

「 このくさり帷子かたびらしたは有りますか? 」


店員

此方こちらになります。

  長さが違うタイプを用意しています 」


騎士団団員長:クレイス

さすですね。

  テイナには合うサイズを探しましょう 」


梳屶惠美:テイナ

「 ズボンのしたにも穿くんだ…… 」


 クレイスさんがアタシのサイズに合いそうなのを選んでくれる。


騎士団団員長:クレイス

「 テイナは成長期ですから、余裕の有る大きめにしましょう 」


 セフィ(白狼神フェンリル)と契約したからとしを取らない事し、成長も緩やかになる事を伝えられないからどうしよう……。


 ピツピツよりは余裕の有る大きめの方が動き易そうだけど……。


騎士団団員長:クレイス

「 後方支援は動く事が多いですから、ズボンタイプはめましょう。

  少しでも動き易いスカートタイプにしましょう。

  長さは──足首まで有れば安心ですね 」


梳屶惠美:テイナ

「 着るくさり帷子かたびら穿くさり帷子かたびらも紐が付いてますね 」


騎士団団員長:クレイス

「 着や易くて脱ぎ易くする為だね。

  頭からかぶると髪に引っ掛かってしまうから、そでとおして着る仕様になっているんですよ。

  スカートタイプは歩くだけじゃなく、走り易さも考えられているので、紐は腰の辺りに付いてます 」


梳屶惠美:テイナ

「 そうなんですね… 」


騎士団団員長:クレイス

くさり帷子かたびらじょういですね。

  ブーツも買いましょう。

  防水加工のされている通気性のいブーツは有りますか 」


店員

此方こちらです。

  女性用は此方こちらになります 」


騎士団団員長:クレイス

「 色とデザインが豊富ですね。

  テイナ、どのブーツが欲しいですか 」


梳屶惠美:テイナ

「 えぇと…………よごれがたないいろいです。

  やっぱり黒系かな? 」


 アタシは黒系のブーツの中から、このみのデザインを選ぶ。


 とはいえ、現代人のアタシに響くようなデザインが有るわけも無いから、なんなデザインのブーツを選ぶ事にした。


 クレイスさんに「 これでいんですか? 」ってなんも聞かれたけど、「 これがいです! 」って押しとおした。


 支払いはクレイスさんがしてくれた。


 騎士って儲かるのかな?


梳屶惠美:テイナ

がとう御座います、クレイスさん 」


騎士団団員長:クレイス

「 どう致しまして。

  次は《 武器屋 》へ行きましょう。

  護身用のたんけんひつじゅひんです。

  扱いかたは私が教えますから、心配しないでください 」


梳屶惠美:テイナ

「 護身用……。

  なにからなにまで御世話になります…… 」


 《 防具屋 》をると馬車に乗り込んで、《 武器屋 》へ出発──。


 《 武器屋 》のまえに停車した馬車からりて《 武器屋 》に入店──。


 《 武器屋 》ではクレイスさんがアタシの為に毒を仕込める物騒な剣を護身用に選んでくれた。


 肝心の毒は剣とセット販売はされていなくて、別売りだった。


 毒に関しては専門店で購入するらしい。


 毒を仕込める剣と証明書を会計のさいに見せれば、き価格で買えるらしい。


 クレイスさんは隠し武器も買いたそうだったけど、護身用の剣が高額だったから、丁重に御断りしといた。


 防具と武器を購入したあと、立ち寄ったのは附与をしてくれる専門店──。


 《 附与専門店 》の店内では、すでに附与がさている装飾品アクセサリーも販売されていた。


 指輪リング耳飾り(イヤリング),ピアス,首飾り(ネックレス)腕輪ブレスレット──まだ(まだ)いろ(いろ)な種類の装飾品アクセサリーるいかざられていた。


 クレイスさんが職人さんに剣と防具の附与を依頼してくれているあいだ、アタシは装飾品アクセサリーるいを見ていた。


 銀色で青い宝石(?)が付いた綺麗なかみめを見付けたけど、値段が高い。


 大人の女性には似合うだろうけど、子供のアタシにはだ早そうだ。


 子供だからね、背伸びをしないオシャレと言ったら腕輪ブレスレットとか指輪リングが妥当かな?


 アタシは指にめたり、首に付けたりするのはきらいだから腕輪ブレスレットかな~~。


 附与がされているからなのか、腕輪ブレスレットの値段も高い。


 こんな高い装飾品アクセサリーを買う人ってるのかな?


騎士団団員長:クレイス

「 では、お願いします。

  出来上がったら騎士団団員長のクレイス・セイクラント・エルシムグレオ宛に連絡をください 」


店員

かしこまりました 」


騎士団団員長:クレイス

「 テイナ、御待たせしました。

  欲しい装飾品アクセサリーでも見付けましたか? 」


梳屶惠美:テイナ

「 有る訳ないです…。

  れも高いのばかりだし── 」


騎士団団員長:クレイス

「 Sランク冒険者の御用達ですからね。

  それなりにりますよ 」


梳屶惠美:テイナ

「 Sランク冒険者の御用達……。

  そんなに凄い店なんだ…… 」


騎士団団員長:クレイス

「 この髪飾りいですね。

  細かい細工がごとです。

  それに魔宝石も一級品ですね。

 ( 私の瞳と同じいろだし、買いだな )

  この髪飾りの附与はなんですか 」


 クレイスさんはアタシが初めに見ていたぎんいろの髪飾りについて店員さんに聞いている。


 後ろに目でも付いてたりするの??


 一寸ちょっと怖いな~~。


騎士団団員長:クレイス

「 テイナ、用件は済みましたから帰りましょう 」


梳屶惠美:テイナ

「 あっ…はい! 」


 《 附与専門店 》をて、馬車に乗り込む。


 馬車が静かに動き始める。


 もう《 おおじょう 》に戻るのか……。


 もう少しかいしゅつしていたかったけど、仕方無いかな。


騎士団団員長:クレイス

「 《 おおじょう 》へ戻るまえに《 飲食がい 》に寄りますね。

  夕食ディナーの予約をしてあります 」


梳屶惠美:テイナ

「 予約?

  …………今日きょうも高い《 飲食てん 》ですか? 」


騎士団団員長クレイス

「 《 おおじょう 》では御馳走を食べさせてもらえないでしょう。

  使用人達の料理は質素ですから。

  テイナは救世主さまですらね、週に1度くらい御馳走を食べても文句は言われませんよ。

  と言うか、私が言わせませんからね。

  テイナは御馳走を堪能してください 」


梳屶惠美:テイナ

「 はい…… 」


 「 文句を言わせない 」って……騎士団団員長の権限でも使ってるのかな?


 馬車は《 飲食がい 》にはいると坂をがって行く。


 《 飲食がい 》はがるほど、高級で高額な《 飲食てんエリア 》になって行くみたい。


 馬車が停車した《 飲食てん 》は、かなりの高台に在る。


 景色がくて、富裕層のじょうみん達のにんスポットとして親しまれているみたい。


 そんな《 飲食てん 》で豪華な夕食ディナーを堪能したあと、乗り込んだ馬車は《 おおじょう 》をして出発した。


 馬車の中でクレイスさんと他愛無いはなしをして盛りがっているあいだに馬車は《 おおじょう 》の門をとおり、敷地ないはいって行く。 


 クレイスさんは残念そうで寂しそうな顔をしている。


 馬車が停車すると、ぎょじゃさんが馬車のドアをけてくれる。


 さきに馬車を降りたクレイスさんが、アタシに向けて手を差ししてくれる。


 クレイスさんにエスコート(?)されて馬車をりる。


 クレイスさんはごりしそう。


 来週の土日どのひも会えるのにね。


梳屶惠美:テイナ

「 クレイスさん?

  どうしたんですか? 」


騎士団団員長:クレイス

「 このまま別れてしまうのはごりしくて── 」


梳屶惠美:テイナ

「 来週の土日どのひも会えますよ? 」


騎士団団員長:クレイス

「 そうなんですけど── 」


梳屶惠美:テイナ

「 あの……アタシはクレイスさんの妹さんじゃ無いので…… 」


騎士団団員長:クレイス

「 私はテイナをアスタシナの代わりだなんて思っていません。

  別人だと認識しています。

  そのうえで私はテイナに接しています 」


梳屶惠美:テイナ

「 そうなんですね。

  一寸ちょっと安心しました 」


 25歳の男が13歳も離れた12歳の少女に夢中なんて、気持ちわるいもんね!


梳屶惠美:テイナ

「 クレイスさん、今日きょうがとう御座いました 」


 アタシは笑顔をクレイスさんに向けながら、「 早く手を離してくれないかな 」って心の中で思う。


 ようやく手を離してくれたクレイスさんは後ろ髪を引かれるような顔をしている。


 ()しくて未練がましい騎士団団員長って……。 


 取り敢えず、御世話になったクレイスさんとバイバイしたアタシは、走って自分の部屋に戻った。

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