✒ ショッピングしよう 2
──*──*──*── 道具屋
ハインツは《 道具屋 》も初めてみたいで、瞳をキラキラさせて楽しんでいる。
こういう店に子供は不思議と惹かれちゃっうんだろうね。
小学生の中二病心を擽るヤバい店内に、アタシのテンションも上がっちゃうよ★
レンディムダンテム
「 ──道具の補充は、これで良いか 」
ディリアディアズ
「 新しい道具が入っているな 」
アイベルファイラ
「 ふぅん──。
試しに使ってみようか 」
ハイベルツィウンツ
「 レミィお姉ちゃん、これは何に使うの? 」
レミィンダティナ
「 それは “ 煙り玉 ” だよ 」
ハイベルツィウンツ
「 煙り玉?? 」
レミィンダティナ
「 うん。
相手に投げ付けて、視界を奪うんだよ。
煙り玉には色んな種類が有ってね── 」
アタシはハインツに煙り玉の種類の話を聞かせた。
《 王城 》の後方支援の授業で学んだ知識なんだよね。
色んな道具の名前や使い方を学んどいて良かったと思う。
まぁ、実際に戦闘で使った事は無いんだけどね~~。
ハイベルツィウンツ
「 ──そんなに種類が有るんだ……凄いね 」
レミィンダティナ
「 知識と材料が有れば、自分でも作れるんだよ。
錬金術師じゃないから、パパッとは作れないけどね 」
ハイベルツィウンツ
「 れんきんじゅつし?? 」
レミィンダティナ
「 石床に錬成陣を描いてね、両手を合わせて祈るポーズをしたら──、錬成陣の上に両手を置いて、力を流すの。
するとね、錬成陣から物が錬成されるの!
アタシの知ってる錬金術師はね、魔女が使うような大きな錬金釜は使わないんだよね~~ 」
ハイベルツィウンツ
「 れんきんがま?? 」
レミィンダティナ
「 錬金術師達の目的は、 “ 賢者の石 ” を作る事なんだよ★ 」
ハイベルツィウンツ
「 けんじゃのいし?? 」
レミィンダティナ
「 “ 賢者の石 ” の上には “ 超越者の石 ” ってのが有ってね── 」
アイベルファイラ
「 驚きました。
レンダには錬金術師の知識が有るんですね 」
レミィンダティナ
「 え?
あ……そう、かな?
実際に会った事は無いから…………絵空事みいな?
あははは……(////)」
アイベルファイラ
「 ワタシの旧友が錬金術師なんですよ。
錬金陣は錬金釜の底に描かれているみたいですよ 」
レミィンダティナ
「 鍋を使って錬成するんだ……。
( ゲームの錬金術士シリーズみたいな感じで錬成するのかな? )
エルフさんの錬金術師、ファンタジぃ~~♥️ 」
アイベルファイラ
「 ふぁんたじぃ??
ワタシの旧友は “ マルチナ ” って言います。
身長は──レムダンくらいですかね 」
レミィンダティナ
「 えっ?
そんなに背が高いの? 」
アイベルファイラ
「 エルフ族の成人女性身長は大体170センクス ~ 190センクス代ですよ。
稀に200センクス代も居ますけどね。
エルフ族の成人男性身長は大体190センクス ~ 200センクス代が一般的ですよ 」
レミィンダティナ
「 エルフ族って高身長で美男美女なんだ……。
願福過ぎて尊い…… 」
ニィニの身長は190cm代,お兄ちゃんの身長は180cm代で──、日本人で例えると長身の類いだったりする。
アニメの【 ス◯ムダ◯ク 】や【 テニス◯王子様 】みたいな高校生なのに有り得ない高身長キャラクターがわんさか居るみたいな感じ──って言えばイメージし易いかな??
この世界の成人男性,成人女性は身長が高いんだよね。
成人女性の身長は160cm ~ 180cm代,成人男性の身長は180cm ~ 200cm代みたいだからね。
中には体型の関係で例外な人も居るけど──、ハインツも成長したら180cm代になるんだろうなぁ……。
アタシは日本人だから成長ても140cm ~ 170cm代で止まるんだろうなぁ……。
理想の身長は165cmなんだけど、伸びてくれるかなぁ??
でもでもでも、エルフ族の錬金術師様なんて、如何にも異世界っぽくない?
《 魔術具店 》が楽しみでならないよぉ~~♥️
──*──*──*── 魔術具店
そんなこんなで、お父さんの案内で、エルフ族の錬金術師様が経営している《 魔術具店 》に到着した。
レミィンダティナ
「 閉まってる? 」
アイベルファイラ
「 開店はしていますよ。
《 魔術具店 》は完全にマルチナの趣味ですからね、態々宣伝をしていないんです。
入りましょう 」
店内に入るとガラン──としていて、お客が1人も居ない。
棚には綺麗に商品が並べられているけど、商品に触れないようにガラス張りにされている。
ガラスには鍵が掛かっていて、お客には開けれないタイプの棚になっている。
レミィンダティナ
「 厳重に扱ってるんだね 」
ディリアディアズ
「 〈 ノマ 〉にも使える魔術具だからな。
普通に置いていたら、盗まれ兼ねないだろう 」
レンディムダンテム
「 然し…………実用的な品は見当たらないが── 」
ハイベルツィウンツ
「 これが魔術具…… 」
レミィンダティナ
「 店内に誰も居ないなんて不用心だよね?
エルフ族の錬金術師様は何処に居るのかな? 」
アイベルファイラ
「 地下に在る工房かも知れませんね。
店内の奥──、カーテンの先は住居になってますからね 」
レミィンダティナ
「 そうなんだ…… 」
アイベルファイラ
「 確か雑用奴隷が居た筈ですけど── 」
雑用奴隷……エルフ族って人間の奴隷を買ったりするんだ……。
犯罪を犯した罪人が奴隷に落とされたんだよね。
物騒だと思わないのかな?
お父さんは会計カウンターの後ろに在るカーテンを開けると奥へ入って行った。
お父さんってば、まるで自分の家みたいに遠慮無くズカズカと住居に入って行っちゃって大丈夫なのかな?
──*──*──*── 数分後
お父さんがカーテンから出て来ると手招きをしている。
アイベルファイラ
「 此方に来てください。
マルチナを紹介します 」
アタシ達はカーテンに向かって歩く。
カーテンを捲って奥に入ると[ 食堂 ]に出た。
[ 食堂 ]に入って直ぐ正面の奥には[ 厨房 ]が在って、左右の壁にはカーテンが掛けられている。
カーテンは6つ有って、左右に3つずつ掛けられている。
アイベルファイラ
「 座って待っていてください 」
食卓の上には人数分のティーカップが置かれている。
お父さんが用意してくれたのかな?
アタシ達が椅子に近付くと椅子が勝手に後ろに下がった。
椅子が勝手に後ろへ引かれた事で、座り易くなった。
腰を下ろして座ると椅子は勝手に前に動いてくれた。
座る際に椅子を動かさなくても良いなんて、楽なんですけどぉ~~。
レミィンダティナ
「 この椅子も魔術具なのかな? 」
アイベルファイラ
「 そうですね。
高額ですから売れてませんけど 」
レミィンダティナ
「 高いんだ…… 」
お父さんが紅茶を淹れてくれる。
アイベルファイラ
「 このティーカップとソーサーも魔術具ですよ。
カップに注ぐと暫くは冷めないんです。
程好い温かさをキープしてくれます 」
ハイベルツィウンツ
「 紅茶を美味しい~~ 」
ディリアディアズ
「 これは──ラズベリーティーか? 」
アイベルファイラ
「 当たり★ 」
レンディムダンテム
「 紅茶が冷めないティーカップとソーサーのセットか。
幾らするんだ、父さん 」
アイベルファイラ
「 金貨10枚らしいですよ 」
レンディムダンテム
「 高いっ! 」
ディリアディアズ
「 〈 ノマ 〉に使えても高額過ぎては買えないな 」
???
「 販売対象は金持ち貴族だよ。
魔術具は高価な道楽品だからな 」
初めて聞く声が奥からした。
絹糸のように細くて綺麗な銀髪が流れるように靡いて見える。
尖った耳が左右から出ている。
お父さんとは違う金眼のエルフ──なのに、髪はボサボサだし、ヨレヨレのバスローブを着ていた。
折角の美男子が台無しだよ……。
“ マルチナ ” って名前だから女性だと思っていたら、男だった!?
アイベルファイラ
「 マルチナ!
そんなはしたない格好で[ 寝室 ]から出て来ないでくださいよ。
女の子も居るんですよ 」
マルチナ
「 あぁ~~~~~~…………未だ子供じゃないか。
お子ちゃまにオレ様の魅力は分からないから大丈夫だろ 」
ディリアディアズ
「 …………随分とだらしのない旧友だな、父さん! 」
レンディムダンテム
「 ハインツはあんな大人になるんじゃないぞ。
身嗜みは大事だ 」
ハイベルツィウンツ
「 うん…… 」
マルチナ
「 住居に無断で入っといて失礼な短命種だな!
アベル──、お前さぁ、拾って育てるのは勝手だけど、躾くらいしとけよ 」
アイベルファイラ
「 躾しなくても皆立派に育ってくれてるんですよ。
レムダンもディアスも人族では成人してます 」
マルチナ
「 そうかよ 」
アイベルファイラ
「 そんな事より、着替えて来るのが先でしょう。
何時迄もそんな格好してたら、“ めっ ” しちゃいますよ 」
マルチナ
「 オレより5年早く産まれただけだろ……。
分かった…………着替えて来るから待ってろ…… 」
そう言ってマルチナさんは[ 食堂 ]から出て行った。
暫くしてマルチナさんが[ 食堂 ]に入って来る。
さっき見ただらしのない姿は、一体何だったのか──。
まるで別人みたいなビフォーアフターぶりにニィニもお兄ちゃんもハインツも言葉を失っている。
マルチナ
「 自己紹介しとこうか。
オレは稀代の錬金術師──マルチェントティスナ。
長いから “ マルチナ ” で良いぞ 」
ハイベルツィウンツ
「 きだいのれんきんじゅつし?? 」
マルチェントティスナ
「 それで?
稀代の錬金術師様の≪ 魔術具店 ≫へ何しに来たんだ?
買う気も無いのに冷やかしか? 」
やだぁ~~、自分で “ 様 ” 付けてるぅ~~。
アイベルファイラ
「 “ 稀代の錬金術師 ” なんて良く言いますね 」
マルチェントティスナ
「 そんなの言ったもん勝ちだろ。
それにオレは錬金術師を600年もしてるんだ。
600年も錬金術師をしてる奴なんてオレぐらいだ。
間違ってはないだろう 」
アイベルファイラ
「 物好きな貴族に買ってもらえてるんですか? 」
マルチェントティスナ
「 放っとけ。
価値の分からん貴族に売る気は更々無いんだ 」
アイベルファイラ
「 マルチナ、《 魔術具店 》を休業して、一寸冒険の旅に付き合ってくださいよ 」
マルチェントティスナ
「 はぁ?
何でだよ。
オレは錬金術師だぞ。
錬金術師は非戦闘員って決まってるんだが! 」
アイベルファイラ
「 ワタシよりLVが高いくせに、どの口が言うんですかね。
攻撃系のキテレツ奇抜な道具を作る方が得意でしょう。
≪ 大国 ≫へ向かうんですけど、≪ 帝国 ≫≪ 小国 ≫を経由しないと辿り着けないでしょう。
怪物,魔物も強くなります。
流石のワタシでも1人で4人は無理です 」
マルチェントティスナ
「 オレに人族の守りをしろって言うのか?
抑、人族を連れて旅なんかするなよ。
だから、お前は “ 奇変人 ” って言われるんだぞ 」
アイベルファイラ
「 それ、マルチナも言われてますからね。
100年くらい良いじゃないですか。
エルフ族には微々たる時間でしょう。
一寸公園まで散歩に出掛けるようなものです 」
マルチェントティスナ
「 勝手な奴だな── 」
アイベルファイラ
「 マルチナ、精霊王様達の気配を感じないんですか?
大分、鈍ってますね~~。
旅に出た方が良いですよぉ~~ 」
マルチェントティスナ
「 精霊王様の気配?
何言ってんの、お前…… 」
アイベルファイラ
「 フフフ!
何を隠そう、ワタシの養女となったレンダはですね──。
{ 獣神白狼神皇様と従魔契約をした主人なんですよ }」
マルチェントティスナ
「 何で耳打ちするんだ? 」
アイベルファイラ
「{ 未成年のレンダとハインツには、“ 獣神白狼神皇様 ” と言う事を伝えていないんです。
凄くないですか、“ 獣神白狼神皇様 ” と一緒に旅が出来るんですよ!!
流石に精霊王様の姿を見れませんけど、気配を強く感じる事が出来るんですよ!!
精霊王様ですよ、精霊王様っ!! }」
マルチェントティスナ
「 近いってぇ!!
4人から変な目で見られてるじゃないか!
全く…………まぁ、錬金術ってのは妖精や精霊様の力を借りて錬成するからな。
精霊王様の力を借りられるなら、今迄とは比べ物にならない物を錬成出来るからな。
魅力的では有るが──(////)」
アイベルファイラ
「 そうでしょう!
じゃあ、《 冒険者ギルド 》へ行ってパーティ登録しましょう!
S級冒険者が3人とA級冒険者が1人のパーティなら、Cランクの依頼を受けても受理してもらえますからね! 」
マルチェントティスナ
「 話が急過ぎるわ! 」
アイベルファイラ
「 今からレンダと眷属契約してくださいね。
マルチナとも家族ですね★ 」
マルチェントティスナ
「 だから、急過ぎるって言ってるだろ!!
ちゃんと話を整理させろぉ!! 」
何か良く分からないけど、稀代の錬金術師マルチナさんがブチギレした。




