✒ 娘にされちゃいました。
冒険者:男
「 誰だよ、オメェはよぉ!! 」
冒険者:男
「 背ぇ高けぇ…… 」
冒険者:女
「 何すんのよ!
アタシに触るんじゃないよ!! 」
???
「 触れられたくなければ、ワタシの娘を離しなさい 」
冒険者:女
「 い゛っ……痛いわ!!
離すわよぉ!! 」
化粧臭い厚化粧のオバハンは、アタシの胸ぐらを掴んでいた手をパッと離した。
急に手を離されたからバランスを崩しちゃったけど、アタシは倒れなかった。
誰かの腕がアタシの身体を支えてくれたからだ。
???
「 大丈夫か? 」
レンダ
「 えっ!? 」
この声って──、さっき聞いた声だ!!
レンダ
「 け…剣士……さん?? 」
???
「 ディアスだ。
また会ったな 」
???
「 ディアス──、有り難う。
レンダ、大丈夫でしたか? 」
レンダ
「 アベルさん!
どうして此処に?
待ち合わせ場所は《 冒険者ギルド 》だった筈ですよね? 」
アタシを「 娘 」って言った声に似てる!
アイベルファイラ
「 レムダンが居ませんね。
可愛いレンダに1人で食事をさせるなんて──。
全く、保護者失格じゃないですか。
怠慢は許せませんね。
ディアス、暫くレンダを頼んで良いですか 」
ディアス
「 構わない。
任せてくれ 」
アイベルファイラ
「 助かります。
アナタ達はB級冒険者でしたね 」
冒険者:男
「 あん?
それがどうした! 」
アイベルファイラ
「 ランクの低い冒険者はランクの高い冒険者に黙って席を譲るのが暗黙のルールでしたか? 」
冒険者:男
「 そうだ!
お前もE級冒険者なんだろうが!
その席を譲ってだな── 」
アイベルファイラ
「 残念でした。
ワタシはS級冒険者なんです。
アイベルファイラ・クリントイーズットを知らないようですね。
ワタシはギルド長ゼイングラス・ベラチヲの養父でもあります 」
冒険者:男
「 ──へぇ?
ギルド長ゼイングラス・ベラチヲの養父だと!?
あの伝説のS級冒険者の養父──だとぉ!? 」
アイベルファイラ
「 信じられないなら、《 冒険者ギルド 》へ行ってギルド長に確認してくれて良いですよ。
この席、S級冒険者のワタシとA級冒険者のディアスに譲ってくれますよね 」
アイベルファイラは満面な笑顔で3名冒険者を見下ろしている。
笑顔のアイベルファイラではあるが、両目は笑っていなかった。
心臓を射抜くような冷徹な視線が3名冒険者を見ている。
3名の冒険者は身体をブルリ──と震わせると[ 食堂 ]の隅に設置されている席の方へ逃げるように向かった。
アイベルファイラ
「 ──レンダ、知らない冒険者達に絡まれて怖かったですね。
来てみて良かったですよ 」
アベルさんはアタシの頭に手を乗せると撫でてくれる。
レンダ
「 えと…… 」
ディアス
「 話すなら座ろう。
オレも朝食は未だだからな 」
アイベルファイラ
「 ワタシも一緒に食べます♪ 」
ディアス
「 《 宿泊施設 》の[ 食堂 ]で済ませたんじゃないのか 」
アイベルファイラ
「 良いじゃないですか。
レンダが食べてる朝食をワタシも食べたいんです 」
レンダ
「 アベルさん、来てくれて有り難う御座います(////)
アベルさんが来てくれなかったら、どうなってたか── 」
アイベルファイラ
「 胸ぐらを掴まれたレンダが視界に入った時は、血の気が引きましたよ……。
怪我をしていなくて良かったです。
レンダが傷物にされていたら──、八つ裂きにして、≪ 町 ≫の入り口に冒険者達を吊るしてました♥️ 」
ディアス
「 アベルは相変わらず吊るすのが好きだな 」
アイベルファイラ
「 ディアスはパーティを組む相手を吟味するべきですね。
無頓着過ぎますよ。
そういう所は変わってませんよね 」
ディアス
「 抜けて正解だったな。
まさか、この子がアベルの養女だったとはな 」
レンダ
「 へ?
アタシがアベルさんの養女……?? 」
アイベルファイラ
「 あぁ──、さっきは “ あぁ言った方が良い ” と思ったんです。
旅をする間、親子と偽っても構わないと思いますよ。
レムダンが養子でレンダが養女──。
ディアスもワタシの養子ですからね★ 」
レンダ
「 そ…そうなの?
アベルさんには養子や養女が多いの? 」
アイベルファイラ
「 引き取って育てた孤児は全員、ワタシの養子,養女にしてますから──、結構居ますね。
ワタシは養子達,養女達には “ ベラチヲ ” と言う姓を与えて、名乗らせてます。
何処で、どんな状況で、養子達,養女達が出逢うか分かりませんからね。
姓には家族にしか分からない仕掛けをしているんですよ★ 」
レンダ
「 へぇ……そうなんだ…… 」
アイベルファイラ
「 レンダもレムダンと一緒に “ ベラチヲ ” の姓を名乗ってくださいね。
そうすれば、ギルド長とも家族になりますよ 」
レンダ
「 ギルド長とも家族……えぇ?? 」
アベルさんとディアスさんの朝食がテーブルに運ばれて来た。
人生初、一目惚れした相手が、アタシと向き合う形でパンを千切って食べている。
うりゅうぅ~~ドキドキしちゃうよぉ~~(////)
千切ったパンを口に入れてモグモグしてるだけなのに──、緊張しちゃうよぉ(////)
アイベルファイラ
「 《 冒険者ギルド 》でディアスに会いましてね、所属しているパーティを抜ける手続きをしていたんです。
丁度良いから、ワタシ達のパーティに登録してもらいました 」
レンダ
「 えっ……そうなの? 」
アイベルファイラ
「 旅先で養子と再会するのは珍しいんです。
次は何時再会するか分かりませんからね。
ディアスは他国を跨いで依頼を受ける事が多いですから、パーティに居ると頼りになります。
倒した動物を捌いて下処理するのが上手いんですよ 」
ディアス
「 持ち上げ過ぎだ。
人並みに出来る程度だぞ 」
アイベルファイラ
「 謙遜し過ぎるのはディアスの悪い癖ですよ 」
ディアス
「 謙遜なんてしていない(////)」
レンダ
「 …………アタシがアベルさんの養子になったら、ディアスさんもアタシのニィニになるんですか? 」
ディアス
「 そうなるな 」
レンダ
「 えと……ディアスさんって幾つなんですか?
アタシは今年、12歳になりました。
ニィニは25歳です 」
ディアス
「 オレは20歳だ。
レンダと歳が近いな 」
レンダ
「 8歳も離れてますけどね…… 」
…………アタシの好きなゲームキャラと同じ年齢差だよぉ~~!!
主人公と幼馴染みの剣士が8歳なんだよね!!
名前が幼馴染みの剣士と同じなんて──、これって運命の悪戯!?
アイベルファイラ
「 これからは家族として冒険をする事になりますし、兄弟妹同士が敬語で話すのは止めましょう。
タメ口で話すように心掛けていきましょう 」
レンダ
「 あ…はい……………………うん(////)」
タメ口でディアスさんと話すの!?
心臓がバクバクしちゃってるぅ~~(////)
ディアス
「 それもそうだな。
“ レンダ ” と呼んでも良いか? 」
レンダ
「 え?
…………はい(////)
じゃなくて──、うん(////)」
ディアス
「 妹が出来たのは久し振りだな。
仲良くしよう、レンダ 」
レンダ
「 う…うん…………ディアスお兄ちゃん(////)」
アイベルファイラ
「 ディアスの事は “ ニィニ ” と呼ばないんですか? 」
レンダ
「 ニィニと被っちゃうから── 」
アイベルファイラ
「 そうでした!
朝食を済ませたら、長男を迎えに行きましょう 」
レンダ
「 うん…… 」
男のアベルさんとディアスさんは食べるペースが早い。
アタシもスピードアップして完食しないとね!
セフィは癒
アタシの旅に同行する男の人が2人も増えちゃったよ。
まさかの男ばっかりじゃんね。
アタシは別に男の人が嫌
恋愛する対象は当然の事、同性じゃなくて異性派の女の子だ。
歳上
男の人に対して、不信感や恐怖感を特別に抱
恋愛対象じゃなくて “ 妹に無害で世
1人っ子だから兄姉弟妹
でもオカン
お母さんに対しては良
出来れば親子の関わりが有る事すら “ 忘れ去りたい ” くらいの他
………………ディアスさんの恋愛対象に年下は入
8歳も離れてるから、アタシの気持ちを伝えても大人のディアスさんには通
好きな気持ちは極力出
今は、近くで仲良く出来るだけで十
だってアタシは…………100年は今の姿で生
叶わない初恋かぁ……。
前途多難だね。




