──*──*──*── 翌月
──*──*──*── フィールド
いよいよ、怪物や魔物が出現する《 フィールド 》に出る日がやって来た。
戦う術を習って訓練や鍛練を重ねて来た救世主達は、実戦訓練をする事になる。
諸々の雑用係り兼後方支援について学び、習って来たアタシにとっては実践訓練になる。
救世主ランクEで無属性のアタシは、他の救世主達みたいに国王から武器を与えられないし、扱い方すら教わってないから、戦い方を知らない。
怪物や魔物と遭遇しちゃっても倒せる術を持ってない。
戦闘になっても戦えないアタシは、パーティの仲間に守ってもらわないといけない弱い立場。
足手まといの御荷物──って事になる。
役立たず呼ばわりをされないように、上手く後方支援としての役目を果たさないといけない。
激しく不安で憂鬱なんですけど……。
一応の知識は得られたものの、実際に戦闘シーンでちゃんと動けるのか怪しい。
誰のパーティに加わるのかすら教えられてないし……。
でも、幸いな事にアタシは1人じゃない。
精霊神の眷属である獣神の末裔──セフィが傍そばに居いてくれる。
予定外がいの事態が起きた時ときには、セフィ白狼神フェンリルと精霊さん達に助けてもらえる。
セフィ白狼神フェンリルの姿は、従魔契約をしたアタシにしか姿が見えないし、念話での会話になるけど、心こころ強づよい。
クレイスさんが買ってくれた護身用の短剣は、没収されないように魔法マジックの鞄バッグの中に入いれてある。
未まだ扱い方かたを教わってないんだよね……。
因ちなみにクレイスさんが買ってくれた手編みの鎖くさり帷子かたびらとブーツも没収されないように魔法マジックの鞄バッグの中に入いれてある。
何なに1つ身に付けれてない。
他ほかの救世主達は確しっかり戦えるようにと鎧や武器を装備してるけど、戦わない立場のアタシは普通に軽装で──、ジャージの上うえにローブを着ている最初と同じ格好。
まるでアタシの時間だけが、1年前まえから止とまってるみたい。
セフィ白狼神フェンリルと契約をした影響で、100年に1歳しか年としを取れなくなっちゃった訳だから、実際に止とまってるようなもんなんだけど……。
???
「 救世主さま、[ 広場 ]へ向かいます。
出でて来きてください 」
ドアがノックされる。
アタシは忘れ物が無いかを確認して、ドアを開あけた。
梳屶惠美
「 御早う御座います。
今日きょうは宜しく御願いします 」
???
「 私は[ 広場 ]へ案内するだけです。
廊下で待っててもらわないと困ります 」
迎えに来くてくた20代前の若者── 高校生くらいかな? ──は、上うえから目線で偉そうに、12歳の小こ娘むすめに心無い事を平然と言う。
まるでアタシが全面的に悪わるくて、自分は被害者みたいな立場の物の言い様よう──。
梳屶惠美
「 7月だってのに寒くて冷える廊下で待ってたら、風邪を引いちゃいますけど?
未成年の子供に虐待するのが好きなんですか? 」
7月は夏の季節なのに、≪ 日本 ≫と違ってちっとも暑くなくて寒かったりする。
≪ ノクターム大陸 ≫には四季が無いのかな??
???
「 虐待!?
そんな訳ないでしょう! 」
梳屶惠美
「 じゃあ、寛大な心で大おお目めに見てくれますよね? 」
???
「 …………行きますよ。
ついて来きてください 」
言い返された事で気分を害がいしたのか──、機き嫌げんが悪わるそうにツンケンしている若者の後あとを歩く。
こんな感じの態度と接し方かたがランクEで無属性の救世主に対しての一般的だとすると──、やっぱりクレイスさんのアタシへの接し方かたが異常なんだろうな……。
人並みに接してもらえるのは有あり難がたいけど──、親切なクレイスさんの厚意に何い時つ迄も甘あまんじていたら駄目だよね。
クレイスさんはノクタルルド公国近衛騎士団第2騎士団団員長っていう凄い立場の人な訳だし、ちゃんとアタシの方ほうから離れて、距離を取らないと──。
有名なクレイスさんの事だから、熱烈な女性ファンも居いるだろう。
もしも、クレイスさんに目を掛けられているアタシの存在が知られでもしたら──、人ひと気けの無い場所へ連行されて集団リンチを受ける事にもなり兼ねない。
アタシのピンチだ!
余計な火の粉こが降り掛かる前まえに──、煙が立つ前まえに対処しないと!!
セフィ
〔 主人あるじ様、それは既すでに手遅れかと── 〕
梳屶惠美
「( うなっ?
手遅れって…どゆこと?? )」
セフィ
〔 主人あるじ様の噂は広まっている──という事です。
クレイスが毎週土日どのひに馬車へ乗せ連れ回している救世主の事は≪ 城下町 ≫の彼あち此こちで噂になっています 〕
梳屶惠美
「( 彼あち此こちで…………。
クレイスさんって目め立だつもんね。
色んな《 飲食店てん 》にも連れて行ってもらってるし、話題にならない方ほうがお・か・し・い・よね? )」
セフィ
〔 主人あるじ様へ直ちょく接せつ危害を加える不届きな輩やからに関しては、精霊に一任しています。
安心して過ごしてください 〕
梳屶惠美
「( 精霊さんに一任?
それって直じかに精霊さんが動くって事? )」
セフィ
〔 はい♪
今の我われに主人あるじ様を直接衛まもる事は出来ません。
不ふ甲が斐いない我われの代わりに精霊が張り切って主人あるじ様を衛まもります 〕
梳屶惠美
「( セフィが直接アタシを衛まもれるようになる為の方法は無いの? )」
セフィ
〔 主人あるじ様の救世主LVレベルを300まで上あげる事が条件となっています。
LVレベル300に到達すれば、“ 従魔召喚 ” が可能となります。
主人あるじ様が “ 従魔召喚 ” をされる事で、我われは実体化する事が出来、主人あるじ様を直接衛まもれるようになります 〕
梳屶惠美
「( そ…そうなんだ……。
300…………途方もないね……。
じゃあ、従魔召喚をしたらセフィにも触さわれるようになるんだ? )」
セフィ
〔 はい♪ 〕
梳屶惠美
「( アタシと従魔契約をしたから、人じん族ぞくの姿を手に入いれたし、念話で話はなしは出来るけど──、アタシがLVレベル300に達しないとセフィには触さわれないままなんだ……。
でもさ、どうやってLVレベルを上あげれば良いいの?
アタシは怪物モンスターや魔物マタムトとの戦い方かたを知らないよ。
精霊魔法で倒せば良いいの? )」
セフィ
〔 主人あるじ様が精霊魔法を使えるのは、LVレベル100に達してからとなります。
それ迄は精霊魔法は使えません 〕
梳屶惠美
「( えっ?!
精霊魔法って直すぐには使えないの? )」
セフィ
〔 現在の主人あるじ様の救世主LVレベルは1です。
無属性な事もあり現在は使えません 〕
梳屶惠美
「( そう…なんだ?
LVレベル100にならないと使えないんだ……。
じゃあ、戦闘を繰り返して地じ道みちにコツコツとLVレベル上あげをしないといけないんだ……。
短剣の使い方かたをクレイスさんに教わらないとだね。
短剣って怪物モンスターや魔物マタムトに近ちか付づいて攻撃しないといけないから、嫌いやかな……。
遠距離攻撃が出来る武器って無いのかな? )」
セフィ
〔 それならクレイスに相談してみると良いいですよ。
騎士は武器について詳しいですから 〕
梳屶惠美
「( そうだね……。
気は進まないけど、相談してみようかな…… )」
セフィ
〔( クレイスが主人あるじ様の隷属になった事は今は未まだ、秘めておくとしましょう )〕
怪物モンスターや魔物マタムトと戦うなんて、どんな感じなんだろう?
ゲームみたいな感じで戦うのかな?
自分目線で戦うゲームって苦手なんだよね……。
戦ってる姿が見えないとイメージが出来ないっていうか──。
LVレベル100まで上あげるって相当だと思うけど…………大丈夫なのかな、アタシ……。
セフィ
〔 主人あるじ様、そろそろ[ 広場 ]に着きます 〕
梳屶惠美
「( あっ、もう?
考え事ごとをしてると早いね )」
アタシの部屋から[ 広場 ]迄の道順を覚えてないや。
戻る時ときに困るな……。
若者
「 [ 広場 ]に着きましたので、私は失礼します 」
梳屶惠美
「 ありがと── 」
アタシが御礼を言う前まえに案内してくれた若者は、舌打ちをして行ってしまった。
梳屶惠美
「 舌打ちする程ほど、案内したく無かったって事ぉ?
嫌やな感じぃ~~ 」
セフィ
〔 主人あるじ様、精霊に始末させましょうか? 〕
梳屶惠美
「( 始末って……。
しなくて良いいから… )」
セフィ
〔 そうですか…… 〕
めちゃくちゃ残念そうな声こえ出だすし……。
梳屶惠美
「( 集まってる所に行こう。
アタシの他ほかにも続ぞく々ぞくと集まって来きてるし )」
アタシは生徒達──救世主達が集まっている場所を目め指ざして歩き出だした。