表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/15

⭕ クレイスの憂鬱 3


 白狼神フェンリルこうが姿を消したあと、クレイスは室内に1人になった。


 まるで自分に都合のい夢を見ていたような気分だった。


 実妹アスタシナうりふたつの顔をした少女──異世界じんテイナ(救世主さま)つかえる隷属に自分が選ばれたのだ。


 これが夢でなければなんだと言うのか──。


 クレイスは左手の中指を見る。


 まるで指輪をめているかのように見える契約紋に思わず顔がニヤけてしまう。


 なんも契約紋を左手の指でみる。


クレイス

「 嗚呼っ──願わくば、これが夢で有りませんように!

  現実の事で有ってほしい──。

  テイナの指にも契約紋が付いているんだろうか── 」 


 からでもそう(そう)に旅立つ準備を始めなくては──と強く思う。


クレイス

「 3ヵ月と言わず、1ヵ月にもしゅたつが出来るように準備を進めなけばな──。

  私以外の貴族がテイナの支援者にならなくてかった。

  今からでもほかの貴族がテイナの支援者となるのを阻止しなければな。

  テイナにちかふとものが現れないようしっかりと牽制しなければ! 」


 クレイスは白狼神フェンリルこうに言われた事を思いし、顔を赤らめる。


 テイナの隷属となったからには、“ 必ずやらなければならない義務が有る ” と白狼神フェンリルこうに言われた。


 テイナの代わりに怪物モンスター魔物マタムトを倒し、LVレベルげる必要がある──と言われた。


 隷属となってからがったLVレベルは、テイナのLVレベルげる為にじょうしなければならない。


 じょうは隷属の義務らしい。


 テイナを鍛えた所で、戦闘能力には期待が出来ない。


 テイナに怪物モンスター魔物マタムトを倒させて経験値を貯めさせるよりも、クレイスが怪物モンスター魔物マタムトを倒して貯めた経験値をじょうし、テイナのLVレベルげたほうが手っ取りばやいのだ。


 現在のクレイスのLVレベルは78だ。


 人間がげれる限界LVレベルは99だと決まっているが、救世主はLVレベル999までがるらしい。


 白狼神フェンリルこういわく、隷属となった事でクレイスもLVレベル999までげれるようになった。


 1度の行為でクレイスがテイナへじょうが出来るのは1LVレベルぶんだけらしい。


 10LVレベルぶんじょうをする為には、10回の行為が必要となる訳だ。


 テイナは未成年の少女である。


 未成年の少女を相手に成人男性のクレイスが行為をするのは、なたえいの故郷では立派な犯罪だ。


 しかし、は──≪ ノクタルルド公国 ≫は異世界である。


 貴族の中には80歳を過ぎたジジイが未成年の少女を妻に迎え、夫婦のいとなみにはげむ事はくあるはなしだ。


 自分よりも70歳も年齢が離れている少女を妻にえる事も犯罪にはならないし、妻にむかえなくとも養女として迎えたあと、養父の立場で可愛がっても犯罪にはならない。


 仮に騎士団団員長の地位や権力を職権乱用したクレイスがテイナを拉致し、宿屋に連れ込んだあと、テイナで遊んだとしても犯罪にはならない世界だ。


 犯罪に対してガバガバに緩くて「 ビバ、犯罪★ 」なのが異世界である。


クレイス

「 と…兎に角……LVレベルじょうの事は置いといて──、ずは私のLVレベルげなければ!!

  長期休暇を取り、毎週月日つきひ金日きんひLVレベルげに行くか──。

  毎週土日どのひはテイナとデートして、日日にちひはデートの計画を立てて── 」 


 クレイスは早速、LVレベルげする為に必要な長期休暇を取る為の申請書を書き始める。


クレイス

「 《 フィールド 》で戦ってもいが、《 ダンジョン 》のほうが効率がいか──。

  久しりに冒険者としてダンジョン攻略をしてみるかな。

  目標LVレベルは200にして── 」


 クレイスは机に向かい、ダンジョン攻略の計画を立て始める。


 《 フィールド 》での戦闘も《 ダンジョン 》での戦闘も慣れているクレイスは、攻略に必要となる必需ひんリストを作成する。


 長期休暇にダンジョン攻略をいどむ為の必需ひんの中に、≪ テンクゥリア ≫をす為の必需ひんもリストに加えておく。


 リストの作成を終えたクレイスは、執事が手配をし易いようにリストを仕分けた。


 仕分け終えたクレイスは、ベッドにはいり就寝した。






──*──*──*── 翌日


──*──*──*── 王城


──*──*──*── 公国近衛騎士団第2騎士団団長室


 クレイスは「 長期休暇だし、しぶられて受理されにくいだろう 」と思いながら、駄目元で長期休暇の申請書を提出した。


 すると意外にもさま団長,副団長から受理されてしまった。


 あっさりと長期休暇の申請を受理され、しかも「 ほんじつの午後から長期休暇にはいれ 」とも言われる。


 からでもいのに「 午後から長期休暇にはいれ 」とは──、喜んでい筈なのにか素直に喜べない。


 兎に角、長期休暇を許可されたならば、するべき事が有る。


 副団員長へ職務の引き継ぎをしなければならない重大業務だ。


 [ 団員長室 ]へ向かいながら「 3時間でまで引き継げるのか── 」とクレイスは頭を悩ませる。


 クレイスは団員の4人組に声を掛け、「 緊急の用件が有る。副団員長へ至急[ 団員長室 ]へ来るよう 」と伝えるように指示をす。


 普段は温厚で紳士的なクレイスだが、剣の柄を握ったクレイスの恐ろしさを身を持って体験している団員達は、震えがりながらクレイスの指示を受けると走り去っていった。


 [ 団員長室 ]で引き継ぎの準備をしていたクレイスの元に副団員長が入室してる。


副団員長

「 緊急の用件と聞いたが── 」


団員長:クレイス

「 パレスタク──。

  忙しいのに呼びして済まない。

  業務の引き継ぎをしたくてな 」


副団員長:パレスタク

「 業務の引き継ぎだと?

  なんでまた 」


団員長:クレイス

「 長期休暇の申請をしてな。

  受理されたんだ 」


副団員長:パレスタク

なにっ!?

  長期休暇……だと!?

  ようやく見合いする気になったのか! 」


団員長:クレイス

「 違う……。

  みな、私に見合いを進めるんだ?

  私は当分、恋人を作る気は無い 」


副団員長:パレスタク

「 そ…そうか?

  フリーになったお前(クレイス)に求婚を前提にした交際の手紙が毎日、届くもんだから──。

  早く新しい相手を作ってほしいと思ってるんだがな…… 」


団員長:クレイス

「 その場でやぶって返せばいだろう。

  それぐらいすれば多少は減ると思うが?

  受け取った手紙はすべて焼却してるんだろうな 」


副団員長:パレスタク

「 …………やぶるとか焼却するとかひどい奴だよ、お前(クレイス)は──。

  フラれたのが、そんなにショックだったのか? 」


団員長:クレイス

「 ──そういう事にしといとくれ。

  そのほうが都合がいからな。

  引き継ぎをするぞ 」


副団員長:パレスタク

「 分かった。

  始めよう 」






──*──*──*── 3時間後


団員長:クレイス

なんとか終わったな。

  1人では大変だろうから補佐を付けて回してくれ 」


副団員長:パレスタク

「 団員長って、こんなに忙しかったのか……。

  きそうな量だな…… 」


団員長:クレイス

「 そうだな。

  慣れると平気になるぞ 」


副団員長:パレスタク

「 慣れたくないんだが……。

  それにしても『 午後から長期休暇にはいれ 』とは、団長も副団長も優しいなぁ~~。

  長期休暇をへ行くんだ?

  旅行か? 」


団員長:クレイス

「 重要な案件でな。

  LVレベルげる必要が有るんだ。

  手っ取りばやく《 ダンジョン 》を攻略しに行く 」


副団員長:パレスタク

なにぃ!?

  LVレベルげるってのかよ!?

  それ以上、強くなられると困るんだが── 」


団員長:クレイス

「 パレスタクもるか?

  LVレベルげは楽しいぞ 」


副団員長:パレスタク

「 丁重に断る!

  この戦闘きょうめ! 」


団員長:クレイス

「 誰が戦闘きょうだ……。

  目的のLVレベルに達したら戻ってる予定だ。

  来週の月日つきひには帰ってる予定ではいるが── 」


副団員長:パレスタク

「 1週間で戻ってる気か?

  もっと《 ダンジョン 》を堪能していよ! 」


団員長:クレイス

「 そのつもりだが?

  さて──、時間がてしまったから私はがるよ。

  あとは頼んだ 」


副団員長:パレスタク

「 任されろ。

  向こうで運命の彼女と出逢えるといな! 」


団員長:クレイス

「 …………………… 」


副団員長:パレスタク

「 んな、恐い目で睨むなよ……。

  誰でも構わないが、俺のむすめは駄目だからな!

  お前(クレイス)に『 お父さん 』なんて呼ばれたくないからな 」


団員長:クレイス

「 パレスタクのむすめは未成年だろ。

  私をロリコンにするな 」


副団員長:パレスタク

「 来年、15歳になる。

  成人の仲間りだよ。

  それでもお前(クレイス)とは11歳も離れてるんだならな!

  エルシンがお前(クレイス)にプロポーズしても絶対に断れよ! 」


団員長:クレイス

「 そうか……、来年には成人するのか。

  なら、祝いのしなを用意しないとな 」


副団員長:パレスタク

「 クレイス──、そういう所だぞ!

  そういう事をするから、女は “ 自分に気が有る ” って勘違いしちまうんだからな 」


団員長:クレイス

「 パレスタクから渡せばいだろう。

  私が用意したと言わなければ勘違いもしないだろうが。

  素材をいくつか持って帰ってるから、パレスタクがさそうなのを選んでくれ。

  素材を提供するくらいならいだろう? 」


副団員長:パレスタク

「 素材提供はがたいが……。

  こりゃ加工代で、ヘソクリが()だな…… 」


団員長:クレイス

「 はははっ……。

  愛娘エルシンに貢げるなんて幸せ者だな 」


副団員長:パレスタク

「 そ…そうかぁ~~(////)」


団員長:クレイス

「 私が戻ってる迄、団員達の事は頼んだぞ。

  あと──、私がないあいだの訓練メニューとスケジュール表も作っておいたから、参考にしてくれ 」


副団員長:パレスタク

「 スパルタの鬼だな、クレイス…… 」


団員長:クレイス

がスパルタだ?

  優しい訓練メニューとスケジュールだろう 」


副団員長:パレスタク

「 これが優しいって……。

  お前(クレイス)が第1騎士団でコレを実行したら、彼奴あいつは泣きながら国王にお前(クレイス)の移動をこんがんするだろうよ 」


団員長:クレイス

「 言い過ぎだぞ 」


副団員長:パレスタク

「 採用するかは、団長と副団長に相談してからだな 」


団員長:クレイス

「 そうしてくれ 」


 クレイスは机のうえを片付けると副団員長パレスタクに[ 団員長室 ]の鍵を手渡す。


 あとの事を任せたクレイスは[ 団員長室 ]から退たいしゅつすると《 おおじょう 》をる為、うらもんへ向かった。

◎ 訂正しました。

  義務が有る ” 白狼神フェンリルこうに言われた。─→ 義務が有る ” と白狼神フェンリルこうに言われた。

  80を過ぎたジジイ ─→ 80歳を過ぎたジジイ

  騎士団員長 ─→ 騎士団団員長

  公国近衛騎士団第2騎士団室 ─→ 公国近衛騎士団第2騎士団団長室

  午後から長期休暇にはいれとは──、─→「 午後から長期休暇にはいれ 」とは──、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ